タイヤメーカーさえも交通事故ゼロを目指す時代。ヒューマンリスクの排除は待ったなしか?
ダンロップの2019年ブランドメッセージが「事故のない毎日をつくりたい。」と発表されているのは、ご存知でしょうか。
2019年2月1日よりテレビやラジオでのCM展開も始まっているので、そのフレーズを耳にした人も増えていることでしょう。そんなプロモーション活動を担うイメージキャラクターは、DUNLOPのイメージキャラクターとしては、なんと11年目というお馴染みの福山雅治さん。
そして、2019年のブランドメッセージが目指す”危険を回避できる未来のタイヤ”をイメージさせる国民的キャラクター「ドラえもん」も登場するといいます。
未来を現実にする、という強い意志をこのキャラクターのチョイスから感じられるのではないでしょうか。
さて、危機を回避できる未来のタイヤといっても、タイヤ自体が意思を持つというのは、現代のクルマのパッケージからすると少々考えづらい部分もあるでしょう。タイヤにできることは、先進安全機能による自動運転制御をしっかりと受け止めるグリップ力に限られるというのが現状での役割かもしれません。
しかし、ナノマシン、マイクロマシンと呼ばれる、それぞれが意思を持った小さなメカを組み合わせたタイヤが生まれれば、状況に応じて形状を変化させることもできるかもしれませんし、自己増殖によりグリップ性能を維持するといった夢の未来も期待されます。
ダンロップの目指している未来のタイヤが、どんなスタイルなのかはこれから示されているいくのでしょうが、とにもかくにもタイヤメーカーさえも交通事故ゼロを目指すことをブランドメッセージとする時代になったというのは自動運転に対するニーズのターニングポイントを迎えたことが感じられます。
言い方を変えれば、ドライビングファンよりも安全にプライオリティが置かれる時代になったということを感じるわけです。交通事故の原因は約9割がヒューマンエラー(違反行為含む)と言われています。交通事故ゼロを目指すには、すなわちヒューマンエラーを排除することです。人間が運転するという行為をなくすか、人間が運転しているようで機械が常にミスをカバーするようバックアップ的に制御しつづけるしかありません。
はたして、ダンロップが示す「未来のタイヤ」はどのようなスタイルになり、どうやって交通事故ゼロを実現するのでしょうか。
(山本晋也)