ついに「D:3」が登場したデリカ・シリーズ、その数字の根拠とは?

三菱自動車のミニバン「デリカ」シリーズに新たな仲間が加わりました。

 

それが10月27日より発売される『デリカD:3』

 

三菱自動車の5ナンバー3列シートミニバンとしては2006年3月まで発売されていた「ディオン」以来、5年半ぶりのラインナップ追加。

 

ところで、この「デリカD:3」は見ての通り、日産NV200バネットのOEMモデル。リアのプライバシーガラスやスライドドア部のスライドサイドウインドウなど日産版ではメーカーオプションのアイテムが標準装備となっているという違いはありますが、1.6リッター4気筒エンジン、4速ATといったメカニズムは共通。

 

外観についてもグリルやホイールに三菱マークが入っていたり、D:3のエンブレムがついている程度で大きな違いはありません。

 

その意味でいえば、これは今年2月に三菱のラインナップに加わった「デリカD:2」と同じ位置づけといえます。

デリカD:2は、スズキ・ソリオのOEMモデルで、こちらも違いはエンブレムくらい。

5ナンバーコンパクトミニバンをラインナップに加えることでデリカ・ブランドを強化するのがネライのひとつだったといいます。

 

そのデリカ・シリーズの頂点に立つのが、三菱のオリジナルモデルである「デリカD:5」。

 

もともとは5代目デリカに由来して付けられた「D:5」というサブネームですが、デリカD:2の登場時には、それがデリカ・シリーズにおける最上位となることがD:5の由来と改められました。

 

つまりデリカ・シリーズは5段階に分けられているのです。

では、その分け方の基準とは?

 

ボディサイズ? 乗車定員? 排気量?

 

たしかに全長でいえばD:2が約3.7m、D:3が4.4m、D:5が約4.7mと異なります。

また乗車定員も5名、7名、8名(いずれも最大値)と異なります。

 

しかし、仮にこの基準を用いると、まだ見ぬ「D:4」の条件が厳しくなります。

 

 

というわけで、デリカ・シリーズの数字(サイズ)の基準となっているのは排気量とするのが妥当。

 

未来に登場するであろうD:1は660ccの軽自動車

コンパクトミニバンのD:2は1.2リッター前後

5ナンバーミニバンのD:3は1.6リッター前後

まだ見ぬミニバンD:4は2リッター級

そしてD:5が2.4リッター搭載クラス

……という風なイメージでわけているということのよう。

 

 

だとしたら、D:4はあのクルマのOEMになる?

 

想像逞しくするには、まだちょっと時期が早いようです。

 

 

(山本晋也)

 

この記事の著者

山本晋也 近影

山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
続きを見る
閉じる