8/16から19にかけて世界ラリー選手権(WRC)第9戦ラリー・ドイチェランドが開催される。
ラリー・ドイチェランドは2002年から開催される比較的新しいイベントで、走行する路面はターマック(舗装路)。
もともと異なる3地域で開催されていたイベントが統合された経緯から、それぞれの地域ごとにクルマのセットアップは異なり、変わりやすい天気がセットアップとタイヤ選択をさらに難しくするといわれている。
TOYOTA GAZOO Racing WRT(World Rally Team)からはヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(7号車)、オット・タナク/マルティン・ヤルヴェオヤ組(8号車)、エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム組(9号車)の3台のヤリスWRCで参戦する。
今年のラリー・ドイチェランドのホストタウンはボスタルジー(ボスタル湖)から、ザンクト・ヴェンデルの町に変わった。
16日(木)はシェイクダウンとデイ1としてオープニングのスーパーSS「ザンクト・ヴェンデル(2.04 km)」が行なわれる。17日(金)はトリアー近郊・モーゼル河沿いのステージは、ブドウ畑の中の狭く曲がりくねった道でストップ&ゴー要素が強い。
18日(土)はバウムホールダー軍事演習場が舞台の「パンツァープラッテ」を始めとするステージは、コンクリート路面でグリップが低く、雨が降ると非常に滑りやすい。
軍事演習場内には戦車の脱輪防止用コンクリートブロック「ヒンケルシュタイン」が路肩に置かれ、走行中これに接触するとリタイアに繋がるダメージが避けられない。
19日(日)はサービスパークが置かれるボスタルジー周辺のステージは全体的に道幅が狭いが高速ステージ。
ボーナスポイントがかかるパワーステージ「ボーゼンベルグ(14.97km)」で閉幕する。4日間で18本のSSを走行し、合計距離は325.76km。リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は1221.89kmとなる。
ヤリスWRCは前回のラリーフィンランドから搭載したトルクフルな新エンジンが強い武器となる。ストップアンドゴーの機会が多いこのイベントでは加速性能がドライバーの後押しになる。ヤリスWRCは、ここまで優勝した4戦全てがグラベル(未舗装)ラリーで、ターマック(舗装路)ラリーは未勝利。先日のフィンランドでも優勝したタナク選手は、昨年ここドイツもで優勝。今回2連勝・2連覇に挑む。
(川崎BASE Photo:TOYOTA GAZOO RACING)