80〜90年代の日本車からグッドデザインを振り返るシリーズ。第10回は「パッケージ」という言葉を広く浸透させた、欧州志向の本格派小型セダンに太鼓判です。
1989年、東京モーターショウで発表された「プリメーラX」は、空力、居住性、走行性能をセダンで極めるコンセプトカーでした。翌年、「新大人主義」を掲げ、その量産版として登場したのが初代プリメーラです。
低いノーズにハイデッキという機能的ボディには、Aピラーを前に出した大きなキャビンが載り、先進性と合理性の高さをアピール。
軸がとおった張りのあるサイドボディには余計なラインがなく、素材色のモールとドアハンドルだけで構成。プレスドアと段差ゼロのフラッシュサーフェスの組み合わせが、ボディのかたまり感を強調します。