オトコ2人で新型ロードスターに乗って鹿児島から東京までツーリングしてみた。その1:荷物はダイエットしてね。

本当に行くの? やっぱり出かけるんだよね? 誘われて勢いで出かけることになってしまったオープン2シーターで1500kmを超えるロングドライブ。クルマは「ND型」とも呼ばれる新型ロードスター。はっきりいって嫌いじゃない。いやむしろボクはこのクルマが好きだ。購入する資金とか今あるお気に入りのクルマを手放さなきゃいけないとか、諸々の条件がクリアできれば所有したいとすら思っている。しかし、千数百キロのロングツーリングに行けと言われるとちょっとだけ尻込みする気持ちがあったのは偽らざる本音だ。だってなんとなく疲れそうだから。とはいえせっかくなので出かけることにしたボクの、オープン2シーターでのロングドライブをレポートしてみよう。

雑誌やネットで見かけるこの類の記事は、だいたい『褒め』が多いと思う。実際にロングツーリングに出かけて、2シーターオープンカーでもたとえばベンツの『SL』のような車体が大きくてラグジュアリーなモデルだったら快適そのものだろう。だけど今回はマツダ・ロードスター。そういったグランツーリスモ的なモデルとはちょっと、いやかなり違うキャラクターだから正直言ってロングツーリングにおける不安要素には事欠かない。今回はそのあたりを包み隠さずさらけ出してみたいと思う。

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ドライブのスタートは鹿児島の先端にある指宿で目的地は東京。ロードスターのグレードは『Sレザーパッケージ』でトランスミッションは6速MTだ。

荷物は多く積めない

新型ロードスターのポイントは軽さである。そのためボディは先代よりも小さくなっていて、その影響を受けてそもそも広くないラゲッジルームが先代より狭くなった。そこで開発陣がとったのは「狭くなっても使いやすくすればいい」という発想。具体的にいえば、荷室の形状を工夫することで先代ではひとつしか収まらなかったいわゆる機内持ち込みサイズのキャリーバッグの2個積みが新型では可能になっているのだ。

とはいえ、ロングドライブではそのあたりが気にならないはずがない。今回のドライブは「行きは飛行機帰りはロードスター」という変則的なものであり、荷物が積みきれなかったらシャレにならないからだ。
実際に今回の荷物はどうだったか? 結論からいえばやっぱり荷室の広さを考慮した荷造りをした。ボクはすべての荷物をキャリーバッグひとつに収め、旅の友であるK編集長も大きな荷物はやめてコンパクトに、複数の袋に分けて荷造りをした。そのうえ雪の心配があったからゴム製のチェーンも積んでいくことにしたが、それは外箱から出して積むことで容積を節約。とはいえ、2人分の小旅行の荷物、具体的にいえば機内持ち込みサイズのキャリーバッグ2個なら積めるので実用性がまったくないわけではない。感覚としては(後席に人が座った状態)のコンパクトカーと同じくらいだから、配慮するけど過剰な心配はいらないという感じだ。出先でお土産を買い過ぎないことだけは気を付けよう。

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※その2に続きます。
(文:工藤 貴宏/動画:前田 惠介/写真:小林和久)

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この記事の著者

工藤貴宏 近影

工藤貴宏

1976年長野県生まれ。自動車雑誌編集部や編集プロダクションを経てフリーの自動車ライターとして独立。新車紹介、使い勝手やバイヤーズガイドを中心に雑誌やWEBに執筆している。現在の愛車はルノー・ルーテシアR.S.トロフィーとディーゼルエンジンのマツダCX-5。
AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。
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