11月1日(土)〜2日(日)に開催された全日本ラリー選手権第9戦「新城ラリー2014」で、ラリー専門誌「RALLY PLUS」と自動車雑誌「ベストカー」が協力して「世界の歴代ラリーカー大集合」というイベントを開催しました。
会場に展示されたのは、1960年代から2000年代の名車15台。トヨタ、日産、スバル、三菱にダイハツ、ルノー・アルピーヌにランチアがずらりと並びました。ラインナップは先日お伝えしたニュースと少し変わりましたが、こうしてラリーの歴史を俯瞰して眺められるというのは非常に贅沢な感じがします。
トヨタ車は、セリカGT-FOURのST165、ST185の2台に、幻の222D。ST165は新城ラリーに2年連続でゲストとして登場したビヨルン・ワルデガルド氏が最後のWRC優勝(90年サファリ)を飾ったクルマということで、往時の活躍を偲ぶボードが展示されていました。
日産車はサファリを走ったブルーバードとバイオレット、ラリーモンテカルロのフェアレディ240Z、最後のワークスラリーカーであるパルサーGTI-Rの4台を展示。ブルーバードと240Zはエンジンもかかるクルマでしたが、今回は残念ながらデモンストレーションはありませんでした。
スバル車はインプレッサ555と、2ドアのWRC98というコリン・マクレーの愛車2台と、2007年のラリーモンテカルロを走った4ドアのWRC2006を展示。一度に並べて見ると、スバルブルーでも色合いが違っていることが分かります。
三菱車は80年代初頭に活躍したランサーEX2000ターボと、今回のゲストであるトミ・マキネン氏がドライブして活躍したランサーエボリューションVI トミー・マキネン・エディションを展示。マキネン氏も懐かしそうに目を細めるシーンも。
ダイハツ車は93年サファリでトヨタ・セリカST185が達成した1-2-3-4フィニッシュに次いで5-6-7フィニッシュを達成した5位のマシンが登場。こちらもエンジンがかかる個体ですが、デモンストレーションはなし。来年以降にも期待したいところです。
さらに、WRC黎明期に活躍したアルピーヌ・ルノーA110。こちらの1台はフランスの山岳ラリー「Coupe des Alpes」に出場し、ジャン‐クロード・アンドリューが2位に入った1台。ランチア・ラリー037はヨーロッパラリー選手権などで活躍した個体です。
イベントは2日間を通じてあいにくの天候となってしまいましたが、多くのラリーファンや家族連れがラリーカーの前で記念撮影をしていました。なかには「自分が生まれた年に走っていたクルマを間近に見られて感激した」という声や「若い頃はこれのベース車両に乗っていたんだ」という声も聞かれ、まさに世代を超えて楽しめるイベントでした。
一方、GAZOO Racingのブースでは、ニュルブルクリンク24時間レースを戦ったLFA(5.3ℓのCode Xも!)やTRDラリーチャレンジに出場したラリーカー、ワンメイクレース車両や各種G’sモデルなどを展示。LFAはエンジン始動パフォーマンスを見せたほか、トミ・マキネン氏とGAZOO Racingのコラボレーションで誕生した「GR 86X(クロス)」も1日だけ展示&デモンストレーション走行を披露するなど、訪れた人の目と耳を楽しませていました。
(CINQ サンク)