2013年(1-12月)の世界生産では1,000万台の大台を突破したものの、世界販売では惜しくも「998万台」(前年比+2.0%増)と、僅かに届かなかったトヨタですが、2年連続でVW、GMを抑えて世界販売で首位を維持しました。
同社は今年1月に2014年の世界生産計画を前年比+3.0%増の「1043万台」、世界販売計画を「1,032万台」(同+4.0%)に設定、世界初となる1,000万台超えを視野に入れています。
また同社からの正式発表は無いものの、新聞報道などでは前年度(2013年4月-2014年3月末)として見た場合、世界販売で1,000万台を突破しているとの情報も。
トヨタとVWの世界販売台数差は昨年時点で25万台と開いていますが、VWは今年3月に世界販売1,000万台到達目標を4年前倒しして「今年中に達成する可能性が有る」と発表するなど鼻息が荒い状況。
ちなみにトヨタは昨年、米国市場で223.6万台(+7.4%)を販売。
対するVWグループ(傘下のアウディ、ポルシェ含む)の昨年の米国販売は61万台程度ながら、早期に進出した中国では「327万台」を販売しています。
またVWは昨年4月、2015年までに中国で90車種までラインナップを拡充、乗用車やSUV、バン、大型トラックなどの販売を強化、燃費性能に優れる新型車の開発や、生産効率などの引き上げを図って行くと宣言。
中国専用EVを今年中に数千台ペースで現地生産する予定で、2018年までに10万台規模に生産拡大するとしています。
こうした活発な動きを見せるVWに対抗すべくトヨタは昨年11月、中国自動車大手の第一汽車や広州汽車とのHV共同開発を発表、2015年に中国専用HV発売を予定。
VWも持ち前の中国との合弁会社である上海汽車、第一汽車に182億ユーロ(約2.6兆円)を投じて現地に適したPHVを共同開発&生産する計画でトヨタに対抗する構え。
一方、日経新聞によるとトヨタは中国での販売台数を2025年までに200万台までに倍増させる計画のようで、広州や上海への工場新設を検討している模様。
豊田章男社長は2009年の巨大リコールなどに繋がった教訓から「以前のように台数は追わない」、「良い車づくりを追求する結果として販売台数が付いて来る」としながらも、ライバルの急速なシェア拡大に対抗しない訳にはいかないようです。
おりしもトヨタはHVのパイオニアとして今まで特許のほぼ全てを独占して来たものの、2016年には順次特許切れを迎えることもあり、来年には他の追随を許さない先端技術「FCV(燃料電池車)」を他社に先駆けて市場投入する予定。
その前哨戦となる今年2014年はトヨタにとって、世界販売の首位攻防に於いてもVWとの勝負の年になりそうです。
〔関連記事〕
トヨタの新型車「レビン」復活! 【北京モーターショー14】
https://clicccar.com/2014/04/20/253260/
レクサスの新型SUV「NX」は2014年7月末に国内発売か?
https://clicccar.com/2014/04/16/252048/
VWが世界販売首位4年前倒しを予告! 中国でPHV開発も?
https://clicccar.com/2014/04/09/251464/
2013年トヨタは年間生産台数が世界初1000万台の壁を越えた!?
https://clicccar.com/2014/01/30/245425/
中国の大気汚染はHV共同開発で改善される?
https://clicccar.com/2013/12/26/241103/
【画像ギャラリーをご覧になりたい方はこちら】 https://clicccar.com/?p=253148