東京モーターショーでも披露されたガルウイングのコンセプトカー「デジール」では「恋に落ちる瞬間」、新型ルーテシアでは「ルノーともう一度恋に落ちる」という少し赤面モノのキャッチを掲げていますが、決して大げさではないことは新型ルーテシアのスタイリングを見れば明らかです。
フォルクスワーゲン・ポロがベンチマークとして君臨するBセグメントの中で、全長4095×全幅1750×全高1445mmというディメンションはやや大きめですが、ワイド&ローのスタイルは流れるようなラインがかなりセクシーですし、「ルージュ フラム・メタリック」の赤いボディカラーは表参道に駐車してもかなり目立っていました。
ドアを開けて乗り込むと、重さを感じさせるドアの閉まり音やフィーリングは、国産コンパクトカーとは明らかに異なるもので、ピアノ調のセンターパネルや彫りの深さを感じさせるメーターナセルなど、大人っぽさは十分。
同クラスの国産車は、ファンシーな雰囲気だったり、ガンダムチックだったり、チープだったりと、感じてしまうモデルが多いのですが、これなら40を過ぎたいい大人でも乗れる!と好意的に受け取れるインテリアに仕上がっています。
プラットフォームは先代を受け継いでいますが、トレッド拡大やホイールベース延長といった改良を受けているとのこと。
エンジンは最高出力120ps/4800rpm、最大トルク190Nm/2000rpmの直列4気筒1.2Lターボで、街中では十分以上に走り、高速道路でも楽に流れをリードできます。
ワインディングでもモアパワーを感じさせるシーンはほとんどありませんでした。ゆったり走りたいならECOモードをオンにすればOK。
組み合わされるトランスミッションは、ゲトラグ製の6速DCTで、極低速域でスムーズさに欠けるシーンも散見できますが、実用上ほとんど問題のない完成度で、ATやCVTからの乗り換えでもすぐに慣れるはずですし、MT派も納得の変速スピードを見せてくれます。
そして何よりの魅力は、ハンドリングにありますが、それは次回の試乗記で!
(塚田勝弘)