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■維持費の各項目はバイクの排気量とともに増大
バイクにも維持費がかかりますが、車庫証明が不要だったり排気量によって車検がなかったりする点が、自動車とは異なります。
●原付は燃費が良く車検も必要ないので維持費は大型バイクの約1/2
バイクの維持費は、税金、保険、250cc超バイクは車検費用、燃料費、点検・保守・修理費からなります。各項目は排気量とともに増大するので、原付バイクの維持費は大型バイクの約1/2で済みます。
バイクにかかる維持費の内訳と排気量による違いについて、解説していきます。
●税金(軽自動車税、重量税)
・軽自動車税
すべてのバイクにかかる軽自動車税は、毎年4月1日時点のバイクの所有者に支払いが課せられます。
・排気量50cc以下の原付一種、排気量50cc超から90cc以下の原付二種:2000円
・原付二種(90cc超~125cc以下):2400円
・排気量125cc超から250cc以下のバイク:3600円
・排気量250cc超のバイク:6000円
・自動車重量税
排気量125cc超のバイクに課せられる自動車重量税は、バイク購入時または車検時に排気量に応じて納税します。
・排気量125cc超から250cc以下のバイク:登録時のみ4900円
・排気量250cc超のバイク;登録後12年まで1900円/年
(登録後13~17年は2300円/年、登録後18年以上2500円/年)
●保険
・自賠責(自動車損害賠償責任)保険
自賠責保険は、ナンバー交付を受けた自動車、二輪車、原付バイクが公道を走行する場合に、必ず加入しなければいけない強制保険です。加入しないと罰せられます。
・排気量125cc以下の原付バイク:1年分で7500円、3年分で1万2340円
・排気量125cc超から250cc以下のバイク:1年分で8650円、3年分で1万5720円
・排気量250cc超のバイク:1年分で8290円、3年分で1万4690円
・任意(バイク)保険
任意保険は、自賠責保険でカバーしきれない部分を補償するする保険で、自賠責保険とは別に契約します。バイク保険といった場合は任意保険を指し、クルマの加入率は80%以上ですが、バイクは50%足らずと加入率は低いです。補償内容によって保険料は大きく変動しますが、概ね年間3万~5万円程度です。
●車検費用
排気量250cc超のバイクは、クルマ同様車検を受けることが義務付けられています。 車検には、重量税や自賠責保険の法定費用と代行手数料や整備費用などの基本費用がかかります。法定費用は一律ですが、基本費用は依頼するバイクショップや整備業者によって変動します。
費用は、概ね4万~6万円になります。費用を節約するため、ユーザー車検で対応すると法定費用分だけの2万円以下に抑えることも可能です。
●燃料費
燃料代は、バイクの燃費とガソリン価格、走行距離で決まります。バイクは排気量が小さいほど燃費が良いので原付が最も燃料代が安く済みます。
最新の原付バイクでは、WMTCモードで70km/Lに近いものもありますが、一般走行の燃費は50~60km/L、また大型バイクの燃費は20km/L程度です。年間1万km走行すると仮定すると、燃料代は原付で2万5000~3万円、大型バイクでは7万5000円程度かかります。
●その他の費用(点検/保守費用、修理代)、軽自動車との比較
バイクには強制ではありませんが、6か月点検や12ヶ月点検があり、また消耗部品なので場合によっては修理や交換が必要となり、状況により年間 1万~2万円程度の費用がかかります。
また軽自動車の維持費と比べると、大型バイクの方が軽自動車よりは2万~5万円程度安くつきます。原付だと軽自動車の1/3の維持費で済みます。
原付バイクで年に1万km走行する場合、維持費は7万円程度です。一方、大型バイクではその倍15~18万円程度かかります。これは、年間走行距離1万km、大型バイクは任意保険に入るなどを想定した場合です。今回の検討は、あくまで特定条件での算出ですので、実際は前提条件によって大きく変動することも考慮しましょう。
(Mr.ソラン)