■現在、唯一の軽商用車電気自動車
世界初の量産EVとしてi-MiEV(アイミーブ)を発売し、軽商用車のEVとして2011年にi-MiEVの駆動用バッテリーやモーターなどの技術を活用して仕立てられたのが、minicab MiEV(ミニキャブ・ミーブ)です。なお、軽商用車では、ダイハツが1999年にハイゼット電気自動車を発売しています。
また、現在はミニキャブMiEVトラックがカタログから落ちたものの、日本郵便の配送車両に採用されるなど、法人ニーズを満たしています。
そんな中、ミニキャブ・ミーブが2020年9月17日に一部改良を受け、グレード展開も見直されています。グレードが「CD(16.0kWh)」のハイルーフに集約され、シート数は2シーター、4シーターの2つになっています。
また、車両接近通報装置の法規対応に伴い、車両接近通報OFFスイッチの廃止をはじめ、トラクションコントロールOFFスイッチを形状変更、メーター内の車両接近通報OFF表記の廃止、通報音の発生車速域が0~35km/hに拡大されると共に、音量と音程が最適化されています。
価格は2シーターが243万1000円、4シーターが245万3000円。エコカー減税は100%免税で、クリーンエネルギー自動車導入事業費補助金(CEV補助金)は17万円。なお、2011年11月の発売時の価格は、240万〜297万1000円でした。
イニシャルコストは確かに高く感じるかもしれませんが、年々リチウムイオン電池の値段は下がり、郊外のみならず都市部でもガソリンスタンドが減っている中、一定のニーズを満たすはずです。
また、シティコミューターだけでなく、軽商用車などのEVの価値は、間違いなくありますので、三菱には出し続けてもらいたいものです。
(塚田勝弘)