タイカンより速く、テスラより長い!? 中国スマホメーカー「シャオミ」が脅威のEVを発売!

■101 kWh のバッテリーを積みフル充電で800kmの後続

中国のスマートフォンメーカー「Xiaomi」(シャオミ)は、同ブランド初となるフルエレクトリックモデル「SU7」を世界初公開しました。

シャオミ SU7
シャオミ SU7

同ブランドは、約20年の月日を費やし、ポルシェやテスラと争う世界最高レベルのEVをついに完成させたといいます。

シャオミ SU7
シャオミ SU7

SU7は、全長196.7インチ(4,997mm)、ホイールベース118.1インチ(3,000mm)で、主要ライバルとなるポルシェ「タイカン」やテスラ「モデルS」よりわずかに大きいサイズが特徴です。また究極に滑らかなマクラーレンスタイルのノーズにより、抗力係数はわずか0.195という優れた数値を持ちます。

採用されている「モデナ」アーキテクチャは、400ボルトと800ボルトの両方の電気回路と互換性があり、V6、V6s、V8というICEモデルのエンジンと間違えそうな名前が付けられたモーターからは、複数の駆動構成と出力が利用可能となっています。

ベースのV6モデルには1つのモーターが搭載されており、最高出力299psと最大トルク400Nmを発揮、5.28秒で時速62マイル(100km/h)に達します。このエントリーレベルのモデルは電気系統が400ボルトに制限されているため、高価なモデルほど急速には充電されませんが、それでも73.6kWhのバッテリーで415マイル(668km)という実用的な電気航続距離を提供します。

一方、ハイエンドのV8モデルは、最高出力673psを発揮するデュアルモーターを搭載、時速0マイルから100マイルまで2.78秒で加速し、ポルシェ・タイカンを上回る最高速度165マイル(265km/h)を捻出するといいます。

また、101kWh のバッテリーをフル充電した場合の航続距離は497マイル(800 km)で、これはテスラ「モデルS」の航続距離を超えています。そして800ボルトの高速充電技術により、急速充電ステーションに接続した場合、わずか5分で137マイル(220km)、または10分で242マイル(390km)の航続距離を実現します。

キャビン内では、運転支援と16.1インチの中央タッチスクリーンで処理されるインフォテインメントテクノロジーを搭載。この自動運転パッケージは、ライダー、カメラ、レーダーで構成されており、まずは高速道路での手放し運転と自動駐車を提供していますが、2024年以降テストが実施されつつ、自動運転要素を市街地にも拡大する可能性があるそうです。

シャオミが明らかにしていないことのひとつは価格です。中国メーカーだけにポルシェやテスラより大幅な低価格を期待したいところですが、CEOのLei Jun氏は、価格が決して安くはないことを認めており、ライバルの両モデルと同等の高価格も予想されます。

(APOLLO)

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アポロニュースサービス代表取締役。1965年東京生まれ・世田谷区在住。通信社を経て1996年に独立、レンタルポジ&ニュース配信会社アポロニュースサービスを設立した後、2016年にはカーメディア「Spyder7」編集長に兼任、多数のメディアへ新車スパイショット配信も手掛けております。
通信社入社と同時に新車スクープに関わり、これまで35年間、新型モデル開発を追い続け、現在は新車スクープ原稿を年間800本以上執筆、日本で一番新車スクープ記事を書く男としてギネス申請中!?
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