■両車共にミッドシップ・スポーツ風エクステリアを採用
トヨタ自動車がジャパンモビリティショー2023にサプライズとして出展した「FT-Se」(Future Toyota Sports electric)。
同車は2023年12月4日(現地時間)に、ベルギーのブリュッセルで開催された最新の電動モデルやFC技術を発表するイベント「Kenshiki Forum 2023」でも披露されました。
ワイド&ローのプロポーションに加え、先進的な印象をもたらすワンフォームシルエットの採用により、空気抵抗を低減。
その外観は一見、ミッドシップスポーツ風で市販仕様とかけ離れているように見えますが、各種情報によると、この意匠をベースに2027年頃の発売を目指して開発が進んでいるようです。
GAZOO Racingが掲げる「モータースポーツを起点としたもっといい車づくり」の思想のもと、カーボンニュートラル時代における高性能2シータースポーツBEVを目標にしている模様。
ボディサイズは全長4,380×全幅1,895×全高1,220mmで、現行スープラのサイズ感に近く、次世代のBEV専用プラットフォームを採用したAWDモデルと予想されており、以前から復活の噂がある「MR2」とは別物のようです。
充電時間を従来比で約30%短縮した高効率次世代バッテリーにより前後モーターを駆動し、最高出力500psを発生。バッテリーの大容量化により満充電での最大航続距離は1,000kmに達する模様。
インテリアには直感的な操作を可能とするフルデジタル次世代コクピットを採用。
インパネ上部を低く構えることで、良好な視認性を確保しており、走行時のG(重力加速度)から身体を保持するために新意匠のニーパッドを採用。
またバッテリーの薄型化でシートポジションを下げることが可能となり、ドライビングへの没入感が向上しているそうで、ソフトウェアアップデートにより、進化する車を目指しているようです。
●ホンダも「ACURA Electric Vision Design Study」を公開
一方ホンダは今夏、米国で開催されたモントレー カー ウィーク2023で、次期「NSX」を彷彿させる「ACURA Electric Vision Design Study」をサプライズ的に映像で公開。
ロサンゼルスのアキュラ・デザイン・スタジオによって製作されたモデルで、低いノーズやグラマラスな前後フェンダーなど、空力性能に拘った造形が印象的。
アキュラの次世代ハイパフォーマンス・スポーツBEVの方向性を示すコンセプトモデルで、その起伏に富んだシルエットはまるでレーシングカーのようです。
ボディサイズやパワーユニット、駆動方式などの情報は公開されていませんが、みるからにスーパー・スポーツらしい佇まいとなっています。
画像からは低く短いフロントノーズや車両前方寄りのキャビンスペースに加え、車両の各部に設定されたネオングリーンのライティングシグネチャーなどが見てとれ、後部にはデュフューザーらしき造形も。
同社は昨春、フラッグシップとなるスポーツモデルをグローバルで投入していくと明言しており、「ACURA Electric Vision Design Study」がそれに該当すると見て間違い無さそうです。
以上のように、トヨタ・ホンダの両社が数年後の発売を目指して、500psクラスの最高出力を誇るスーパー・スポーツBEVを開発している可能性が高く、両社の今後の動きが大いに注目されます。
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