■IDシリーズからインスピレーションを得たLEDグラフィック
フォルクスワーゲンは現在、世界の自動車メーカーにとってベンチマークとなる「ゴルフ」改良型の開発に着手していますが、そのティザーイメージが公開されました。
シルエットながらフルヌード姿のゴルフは、IDシリーズからインスピレーションを得たグラフィックを備えた、新設計のヘッドライトを搭載しているほか、スリムなグリル上のLEDストリップ、イルミネーション付き「VW」エンブレムなど、コンパクト ハッチバックの改良されたLEDの特徴を明らかにしています。
8.5世代となるゴルフのビジュアルアップデートはフロントエンドに焦点を当てており、ボディワークの残りの部分はほとんど変更されないと予想されています。これは、引き続き提供されるハッチバックとバリアント(エステート)ボディスタイルの両方に当てはまります。
一方大きな進化を見せるのがキャビン内です。コックピットには、大型化されたタッチスクリーンが搭載されることが濃厚で、BEVモデルの「ID.7」に搭載されている15インチユニットに非常によく似たインフォテイメントシステムにアップデートされます。
廉価グレードには『ID.3』のような小型の12インチスクリーンが搭載される可能性があるものの、それでも現行モデルの10インチディスプレイよりも拡大されます。
VWは操作に難があったステアリングホイールのタッチセンサー式コントロールを廃止すると発表しています。8.5世代は物理ボタンをメインとしたものに先祖返りする最初のモデルになるとされ、新しいステアリングホイールは最終的にはVWシリーズ全体に採用されることになるでしょう。
8.5世代では、「MQB Evo」プラットフォームの改良版を採用します。このモデルは最後のICE搭載ゴルフとなる可能性が高く、パワートレインに関しては大きな変更はないとみられます。しかし、1.0 eTSIおよび1.5 eTSIガソリンと、2.0TDIディーゼルを含む既存のマイルドハイブリッドエンジンに改良が加えられる可能性があるようです。
ゴルフ改良型のワールドプレミアは、2024年内になります。このアップデートにより、MK8のライフサイクルが延長、フルエレクトリックの「MK9」世代が2020年代終わりに登場するまで生き続けることになります。次世代型となるMK9世代では、完全に新設計された「SSP」アーキテクチャを採用、ドイツのヴォルフスブルク工場で生産されます。
2023年の今年に入り、ゴルフは「欧州ベストセラー」の座をプジョー208に奪われましたが、この8.5世代でリベンジを狙うはずです。