■引き続きFFを採用、パワートレインは向上も
これまでBMW謎の「1シリーズ」プロトタイプを捉えてきましたが、その正体がついに見えてきました。

最大の注目だったのは、このプロトタイプがフルモデルチェンジ版なのか、大幅改良モデルなのかという点でした。
以前「2024年7月に内部モデルコードをF40からF70に変更する」と書かれた公式ドキュメントを入手。
これによりフルモデルチェンジ説が囁かれていましたが、どうやらBMWは現在、非常に多くの新型・改良型を開発しており、アップデートする車両に新しいモデルコードが必要だと考えていたようです。

現行型1シリーズは、前輪駆動「FAAR」プラットフォームに切り替え2019年に登場。この改良型では、引き続きFFを採用しますが、パワートレインが向上する可能性があります。
捉えたプロトタイプは、フロントバンパー下部の大きな台形エアインテークを特徴としており、その両サイドには三角形の開口部が配置されています。ヘッドライトは、新設計されたアウトラインこそ量産デザインですが、その内部LEDデイタイムランニングライトは明らかになっていません。
側面では、フラッシュドアハンドルではない、従来のドアハンドルと、現行型と同じ給油口もみられ、現行1シリーズをベースにしている様子がうかがえます。
足まわりには高性能ブレーキシステムと大径ホイール、後部にはクワッドエキゾーストパイプを装備していることからも、このプロトタイプが高性能「M135i」(新車名M140iの可能性も)と思われます。
前述した流出ドキュメントには、「116i」とグレード名が書かれていたことから、「2シリーズアクティブツアラー」の「216i」を踏襲。最高出力122psと最大トルク230Nmを発生する1.5リットル直列3気筒ターボチャージャーエンジンを搭載する「116i」がベースモデルとなると見られています。

そして、この高性能モデル「M135i」には2.0リットル直列4気筒ターボチャージャーエンジンの搭載が予想され、最高出力は302psから315psまで向上する可能性があるといいます。
キャビン内では、ダッシュボード、ステアリングホイール、運転席側のドアカード、センターコンソール、シートの一部を黒い布地で覆い、新設計されたディテールを完全にカモフラージュしていることから、ダッシュボードとインストルメントパネルを新設計することを示唆しています。
またギアセレクター用の小さなスイッチと、カップホルダーの近くに2つの充電ポートがあることがわかっています。
BMWが、この超大幅改良型1シリーズをいつ発表するか不明ですが、今年も終わりに近づいており、このカモフラージュの状態からも2024年前半になると予想されます。