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■車が盗まれた場合にすべきこと
SNSなどを拝見していると、時折「車が盗まれました! 拡散希望です!」などの投稿を目にする機会が少なくありません。
大切にしている愛車が盗まれるなど、考えたくもありませんが、残念ながら年間2,000件ほどは車の盗難被害に遭っている人がいるようです。
さらに、そのうちのわずか25%しか手元に返ってこないとのことで、3/4の割合の盗難被害者が泣き寝入りしているという数字を見て、驚きました。
SNSなどで盗難に遭っている車をみると、国産スポーツカーであったり、高級SUVなど様々ですが、共通してリセールバリューが高そうなモデルが多いという印象を受けます。最近では盗まれてから数時間で解体され、海外に違法輸出されるといったケースもあるそうで、その悪質性は極めて高く、残念な気持ちです。
筆者は愛車を自宅の駐車場に停めていますが、決して安心できないかもしれません。そこで、もし万が一愛車が盗まれた時は、どのように対応するのが良いのか、気になりましたので早速、調べてみました。
●警察への届け出
調べてみたところ、車が盗まれたと分かったら、いち早く110番で警察に連絡を入れることが重要。そこから、被害届を提出する流れとなります。
被害届を提出することで犯人の捜索が始まります。また、盗難された愛車が事件などで悪用された際は、所有者に容疑がかけられる恐れもあるのです。
捜索をいち早く始めるためにはもちろんですが、そういった二次被害を避けるためにも必ず被害届を出さなくてはいけません。
その際に用意しておくべき情報は、自動車登録番号、自動車車体番号、色、年式、特徴、所有者および使用者の氏名、盗難届出者の氏名、盗難にあった年月日時、盗難にあった場所(所在地等)、盗難にあった時の状況(走行距離等)、車内に搭載してあった貴重品・貴金属・現金などとなります。
万が一このような被害に備えて、車検証のコピーなどを自宅に保管して、このような準備を整えておくことが望ましいといえます。
●保険会社や運輸支局などへの届け出
その後は、加入している自動車保険の会社に連絡し、車が盗まれた旨と、警察に被害届を出した旨を伝えるという流れになります。
そのほかに求められる対応のうち、車内にあったクレジットカードなども盗難にあった場合は、クレジット会社へも連絡するべきとのことです。
次に取るべき行動は運輸支局で車両の登録抹消を行うこと。これは、登録を抹消しないと、盗難者が見つからなかった場合でも、自動車税が引き続き課される危険性があるからと言われています。
また、登録の抹消は「永久抹消」と「一時抹消」の2種類が存在し、どちらかを選ぶことができます。盗難車が発見された後に再び使用しないのであれば永久抹消。発見後に再度使用するのであれば、一時抹消申請すれば良いようです。
さらに、この手続きの中で、愛車がローンでの購入となっている場合は、ローンを組んだ会社にも連絡を入れ、状況を説明する必要が出てきます。
一方で、近年の車の盗難事件は複数班で行われるケースが多いと言われており、盗難者の取引ルートも複雑化されていることが問題となっているようです。さらに、不正な海外輸送なども頻繁に発生しており、これらは特に捜査が難しいそうです。
そのため、税関にも連絡を入れることが勧められています。盗難車をコンテナなどで運ぶ場合は、事前に税関がチェックするケースもあり、そこで盗難車であることがわかるといった事例もあるようです。
このように、複数箇所に連絡することが求められますが、冷静かつ迅速に対応することで、愛車が発見される確率も上がるといえます。
●車が見つかった場合
このように適切な対応を経て、無事に愛車が発見された場合は、どのような手続きが必要になるかについても調べてみました。
運よく愛車が見つかった場合は、まず最初に引き続き乗れる状態であるかを確認する必要があります。もしも乗れる状態であれば、一時抹消登録を済ませた「中古新規登録」を行い、再度公道走行できる状態に戻す手続きを行います。
また、残念なことに乗れる状態でないとなれば、処分する必要が出てきます。廃車業者などに連絡を入れて完全に廃車にするか、パーツとして売却するかなどの相談をする流れになります。
ここで重要となってくるのが、保険会社からの保険金について。すでに保険金を受け取っており、継続して愛車に乗る場合は、被保険者が受け取った車両保険金を保険会社へ払い戻す必要が出てくるのです。
一方で、車に傷がついていた場合などは、保険会社がカバーしてくれるケースなどもあるそうで、そのようなパターンに該当するか、契約内容の確認が必要となります。
逆に、車を廃車にする場合は廃車の費用をカバーしてもらえるケースなどもあることから、いずれにせよ保険会社への連絡が必須なのです。
●車が見つからなかった場合
もしも残念なことに、愛車が見つからなかった場合は、抹消登録を行う必要があるようです。
盗まれた段階で永久抹消している場合は手続き等は必要ないのですが、一時抹消にしていた人が見つからなかった場合は、愛車を永久抹消登録する必要があり、その名の通り、車を永久的に使えなくする手続きとなります。車を解体し、その車両は二度と使えない状態となります。
これにより廃車の手続きが進みますが、見つからなかった場合は残念ながら泣き寝入りするほかないといった状況です。
こうした被害に遭わないためにも、日頃から防犯対策を行い、愛車の管理を徹底することが求められるというところです。
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