■エンジンとマニホールドとマフラーの組み合わせが試せる
知らないかたも多いかもしれません。SANGO(株式会社三五)というのは純正マフラーなどを製造している部品メーカーです。当然、排気、排気音のことは知り尽くしています。ジャパンモビリティーショーで、そのSANGOのブースに面白いコーナーがありました。
タッチパネルで、エンジン(V10か直列3気筒か)、EXマニ(等長か不等長か)、そしてマフラー(ストレートかスポーツマフラーかノーマルマフラーか)をチョイスすると、その組み合わせでの音が聞けるというものです。
一応、簡単に解説すると、EXマニ(エキゾースト・マニホールド)というのは、各気筒から出た排気を集めるパイプのことで、パワー特性や音に影響します。等長か不等長かというのは、その長さが各気筒ごとに揃えられているかバラバラかの違いです。
また、マフラーというのは消音器のことで、公道を走行する車は必ずマフラーである程度、音を抑えてあります。ここで選べるストレートマフラーは、そのまま消音せずに出す音、スポーツマフラーは車好きの人が楽しめるように不快な音域を抑えるなどしてチューニングした音。ノーマルマフラーはとにかく音を抑えて静かに作られたものと考えていいでしょう。
●V10はスポーツマフラーでこそ美しい音が聞ける
V10エンジンなんて、等長EXマニだと、整ったホントに雑味の少ない美しい排気音が聞けますね。一方で、不等長のEXマニを選ぶと、ちょっとドロドロした成分が入って、アメ車みたいなテイストになります。
また、3気筒エンジンのほうは、等長でも不等長でもやっぱりちょっとバリバリいう感じがして、美しい音にはなりにくいですね。とはいえ、スポーツマフラーだとGRヤリスみたいな整っているとはいえなくてもスポーティな音にはなります。
そして純正マフラーを選ぶと、ふつーの乗用車として乗るのに最適な静かーな音になります。
面白いのは、V10でもストレートマフラーだと、そんなにキレイな音はしないんですね。迫力はありますが、いってみれば“騒音”みたいな感じ。それがスポーツマフラーだと楽器のようにきれいな音になります。やっぱりマフラーによる音のチューニングって偉大なんですね。
そんな、エンジンとEXマニとマフラーの組み合わせを比較して聞いてみたいかたは、SANGOブースにどうぞ。
(まめ蔵)