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■フルモデルチェンジで現行モデルの“ネガ”を払拭

2016年11月に登場したトールワゴン型のコンパクトモデル、トヨタ「ルーミー(ROOMY)」。
コンパクトな割に押し出し感のあるフロントマスクが特徴で、デビューから7年が経過した現在も月平均で約8000台ペースの販売を維持するなど、長らく高い人気を誇っています。
ルーフが高くて広いキャビン、両側スライドドア装備に加え、156.6万円から210万円とリーズナブルな価格設定なども人気に繋がっているようで、2023年9月に販売を終えたパッソの穴を埋める役割も担っています。

全長3700×全幅1670×全高1735mmでホイールベースが2490mmとボディが短く、最小回転半径が4.6m程度に収まるため、混雑した街中でも運転しやすいのも魅力。
●新型ルーミーの主な変更内容は?
そんなルーミーもベースのダイハツ「トール」と共に、まもなくフルモデルチェンジを受けるようです。

各種情報によると、次期モデルではダイハツのプラットフォーム「DNGA」を採用しつつ、ボディ剛性や操安性、静粛性の向上など全方位でアップデートが施され、走りのクオリティが格段にレベルアップする模様。
加えて全長が30mm程度延長され、全幅とホイールベースも若干拡大する見込み。
ルーミーはその車名から連想する広い室内空間がセールスポイントで、新型でも「2列シート5人乗り」を継承。さらにキャビン容積が拡大される模様。

エクステリアは現行モデルで好評の迫力のある大型ラジエターグリルを採用。薄型LEDヘッドランプや立体感を増した前後フェンダーなどにより、さらにスタイリッシュになりそうです。
またインテリアは使い勝手の良さを継承し、「Apple CarPlay」「Android Auto」に対応した10.5インチの大型インフォテインメントディスプレイが採用される見通し。
●シリーズハイブリッド方式の“e-SMART HYBRID”を搭載
パワートレーンは、1.0Lから1.2Lにエンジン排気量をアップ。
ガソリン仕様に加え、新型の主力となる1.2L直3エンジン(82ps/10.7kgm)とモーター(106ps/17.3kgm)を組み合せた“e-SMART HYBRID”システムが新たに導入され、WLTCモード燃費は現行の18.4km/Lから30km/L近くまで一気に向上するようです。
ちなみに同システムはエンジンを発電専用に使うモーター駆動のHEV(ハイブリッド)。
モーター駆動ならではのレスポンスの良さや滑らかな加速により、BEV(電気自動車)のような走行フィールが得られるのが特徴で、アクセル操作のみで車速をコントロールできるのが魅力。
●JAPAN MOBILITY SHOW 2023に参考出展される?
現行モデルはハイト系の軽自動車への乗り替え需要が急増するなか、その流れに対抗すべく短期間で開発されたこともあり、動力性能や操安性、静粛性、乗り心地などに対する指摘が多くみられたようです。

新型では、そうしたネガ要素を払拭するとともに、居住性やインテリアの質感についても改善が図られる模様。
一方、エンジンの排気量アップやHEV仕様の追加、運転支援機能や安全装備のアップデートに伴う車両価格上昇が予想されますが、ライバル車に対する競争力維持の観点から極端な値上げは無いとみて良さそう。
ガソリン仕様が170万円台から、e-SMART HYBRID仕様も200万円台前半に収まると予想。
ルーミーは現行モデルの保有台数の多さから、今後旺盛な乗り替え需要の発生が予想され、次期モデルへの関心度も高いようです。
早ければ10月末からスタートする「JAPAN MOBILITY SHOW 2023」にプロトタイプが参考出品され、年内に正式発表、2024年3月頃の発売が予想されます。