■East i・W7系が福井県に初めて入線
2024年3月16日に開業する、北陸新幹線・金沢〜敦賀間の走行試験が9月23日から始まり、10月1日には小松・加賀温泉・芦原温泉・福井・越前たけふ・敦賀の各駅で歓迎セレモニーが開催されました。
入線初日の9月23日は、JR東日本の新幹線電気・軌道総合検測車E926形East iを使用して入線試験を実施。新幹線が初めて福井県内を走るということで、福井県内最初の駅となる芦原温泉駅で、セレモニーが催されました。
9月26日からは、JR西日本の営業用車両W7系の試験走行も開始。10月1日の歓迎セレモニーにもW7系が使用されました。
敦賀駅の歓迎セレモニーには、杉本福井県知事や米澤敦賀市長、髙木衆議院議員が出席。北陸新幹線への熱い期待を語ると同時に、大阪への早期延長を望んでいました。
北陸新幹線・金沢〜敦賀間の走行試験は、9月23日〜12月9日の期間中のべ40日間。主に、夜間に1日1往復走行する計画。走行速度は30km/hの低速度から段階的にスピードを上げて設備の確認を行い、最終的には営業最高速度の260km/hで走行する計画です。
●敦賀駅は新幹線ホームの直下に在来線特急ホームを設置
北陸新幹線の終点となる敦賀駅は、大阪からの在来線、特急「サンダーバード」と、名古屋・米原からの在来線、特急「しらさぎ」との乗り換え駅となります。
敦賀駅は、北陸新幹線の開業に備えて駅舎を改築。2014年4月5日に敦賀駅交流施設オルパークを開業しました。
北陸新幹線のホームは、在来線ホームの東側に設置。2階がコンコースとなっていて、在来線との連絡改札口があります。また、新たに東口(やまなみ口)も新設されます。
北陸新幹線のホームは3階に設置。11〜14番ホームがあります。
在来線特急「サンダーバード」「しらさぎ」が発着する31〜34番ホームは、新幹線ホームの直下となる1階に設置します。これにより、現行の在来線ホームよりも乗り換え距離を短縮することができます。
北陸本線は、関西と福井・金沢・富山、さらには新潟県直江津まで結ぶ大動脈でした。しかし、2015年の北陸新幹線・金沢延伸により、在来線の特急は金沢駅で分断され、関西と富山は直結では無くなりました。
そして、2024年3月には敦賀で分断されて、福井、金沢も関西とは直結では無くなります。敦賀駅は在来線特急・北陸新幹線の乗換駅として重要な役割を果たすことになりますが、この1階〜3階の垂直乗り換えが便利か否か、その真価は開業まで待たなければ分からないでしょう。
(ぬまっち)