「FJクルーザー」が復活する!? トヨタがチラ見せしたコンパクトSUVの正体は?

■コンパクトでもラダーフレーム採用の本格派

レトロスタイルのSUVとして開発され、北米市場を皮切りに2006年に導入された「FJクルーザー」。

初代「FJクルーザー」のエクステリア
初代「FJクルーザー」のエクステリア

“Rugged & Freedom ~すべては車を楽しむために~”をテーマに、ランドクルーザープラドのラダーフレームを採用した本格派SUVとして開発されました。

丸型ヘッドランプを採用。車両後部に背負い式のスペアタイヤを搭載し、20インチのアロイホイールやサイドステップを装備。

初期のランドクルーザーをオマージュしつつ、モダンな雰囲気を併せ持つユニークな外観が特徴となっています。

初代「FJクルーザー」のリヤビュー
初代「FJクルーザー」のリヤビュー

北米では2014年まで8年間に渡って販売され、2010年には日本市場にも導入、2018年まで販売されました。豪州やニュージーランド、サウジアラビア、韓国などにも導入実績があり、生産は一貫して日野自動車が担当。

車体サイズは全長4,635×全幅1,905×全高1,840mm、ホイールベースが2,690mmの5人乗りで、パワフルな4.0L V6ガソリンエンジン(276ps/38.8kgm)を搭載。駆動方式はパートタイム4WDで、発売当時の日本価格は349万円でした。

●新型ランクル250/70には無い背負い式スペアタイヤを搭載

次期「FJクルーザー」か?(赤枠内)
次期「FJクルーザー」か?(赤枠内)

一方、トヨタ自動車は2023年8月2日、新型ランクルシリーズの発表会で開発中と思われるコンパクトSUVの映像をさりげなく披露しました。

ステージ後方に今後の登場を予感させる車両のティザー画像が写し出され、角張ったボディや背負い式のスペアタイヤを搭載しているのが見て取れます。

そのサイド・シルエットは、同社が2021年12月の“バッテリーEV戦略に関する説明会”で公開したコンセプトモデル「コンパクトクルーザーEV」によく似ており、巷では同車が次期「FJクルーザー」では?と話題になっています。

●NA&HEV仕様で2024年中に発売?

次期「FJクルーザー」のエクステリア(筆者予想)
次期「FJクルーザー」のエクステリア(筆者予想)

各種情報によると、ボディサイズが初代FJクルーザーより一回りコンパクトになっているようで、NAエンジン仕様とHEV仕様が先行してデビューする模様。後にBEV仕様が登場する可能性もあるようです。

コンパクトSUVと言えども本格派を目指すべく、プラットフォームは新型ランクル250用のショート版ラダーフレームを採用。

背負い式スペアタイヤを搭載
背負い式スペアタイヤを搭載

パワートレーンはカローラ クロスやRAV4用エンジンの搭載が見込まれる一方、1.5Lクラスのターボエンジン+モーターによるHEV仕様の可能性もありそうです。

車名が「FJクルーザー」になるのか、それともランクル プラドが新型で「250」系になったように、数値名になるのか……。

いずれにしても来春あたりに公開される可能性が高いようで、車両価格的にもシリーズ中で最もリーズナブルな設定が予想されるため、ランクル・ファンから大きな注目を集める事になりそうです。

Avanti Yasunori

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【関連リンク】

トヨタ ランドクルーザー
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Avanti Yasunori

大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからの車好きで、免許取得後10台以上の車を乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。
趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。
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