ワークマン「全身アシストパワースーツ」を使ってバイクに乗ったら、長時間の前傾も腰が辛くなかった! 洗濯物も楽に畳めた!!【自腹レビュー】

■作業用補助器具だけど、バイク乗車時も活躍してくれた

ワークマンの全身アシストパワースーツ。9800円です。
ワークマンの全身アシストパワースーツ。9800円です

2023年春に、ワークマンから『全身アシストパワースーツ』という作業器具が発売されました。これは、着用すると各種作業のときに背筋の使用率を38%以上低減してくれるというものです。

製品紹介を読むと、物流業の倉庫管理、運送業や引越しの積み込み・積み下ろし等の作業時を想定しているもののようですが、私はピンと来たのです。

「これを装着すれば、前傾姿勢がキツいバイクに乗っても疲れにくいかも?」

というわけで、これを装着し、スーパースポーツほどではないものの、バーハンドルのバイクよりは前傾がキツい自分のバイクで、日帰りロングツーリングに行ってきました。

結果、あきらかに腰は楽でした。

●SS(スーパースポーツ)には乗りたいけれど…

YZF-R7なんて、すごく興味はあるんですが、けっこう前傾がキツいので敬遠しちゃってたんですよねー。
YZF-R7なんて、すごく興味はあるんですが、けっこう前傾がキツいので敬遠しちゃってたんですよねー

フルカウルのSS(スーパースポーツ)ってカッコいいですよね。でも、乗車姿勢は前傾がキツいですよね。それで購入をためらう方もいらっしゃるんじゃないかと思います。

私もそんな理由で、はなから選択肢に入れておりませんでした。昔は2stレーサーレプリカに乗ったりしていたものの、50歳をすぎて前傾のキツいSSでは、すぐに腰や手首や首がつらくなって、あまり遠出できそうにないですからね。

ところが、このワークマンの全身アシストパワースーツを見て思ったのです。

「これを使えば、筋力が落ちたオッサンでもSSに乗れるかも!?」

●はじめは拘束されている感じだけどすぐに慣れる

パッケージから出すとこんな作りです。
パッケージから出すとこんな作りです

アシストスーツというと、動力を使ったものもありますが、このワークマンの製品は、骨盤の角度をしっかり保ち、ベルトが伸縮する力で、荷物を持ち上げる動作を補助してくれるというもので、動力は使いません。サイズはS、M、Lの3タイプで、私は身長に合うMサイズを選びました。

購入した6月頃はわりと品薄で、どこの店舗にでもあるというものではなく、在庫している店舗にホームページから取り置きを予約して購入しました。9,800円(税込)でした。

つくりとしては、コルセット的な腰ベルトに、背面サポートと肩ベルト、さらにハムストリング(太ももの筋肉)サポートと膝ベルトが追加されたような形状で、なかなか凝ったつくりです。ハムストリングサポートが背面まで支える構造なので、上半身だけの器具よりも、ずっとしっかり背筋をサポートしてくれそうです。

直立時にはハムストリングサポートは軽くたるむ程度に調節するのですが、それでも装着直後はかなり姿勢が固定されたような感覚を覚えます。とはいえ、だんだん馴染んでいって、それほど気にならなくなります。

さて、これを装着してツーリングにでかけます。さすがにウエアの上から装着していると丸見えで恥ずかしいので、下着の上にこれを装着して、その上にライディングウエアを着ました。なお、着用したまま排尿は問題なくできます。排便もそのままできそうですが、便器からの水はねがハムストリングサポートについたりするとイヤなので、私は一応ハムストリングサポートだけは外しました。

●腰が凝り固まらない!

全身アシストパワースーツの上にバイク用ウエアを着れば、ぜんぜん目立たないと思います。
全身アシストパワースーツの上にバイク用ウエアを着れば、ぜんぜん目立たないと思います

バイクにまたがって出発。はじめは、停車時に足が伸びなくて立ち転けしたりしないだろうか?なんていう不安もありましたが、特に問題ありませんでした。

時間が経つと膝の固定ベルトが少しずり上がってきてしまうのが気になりますが、実際のところ、多少ずり上がっても背筋はしっかりサポートしてくれているようでした。

私のバイクVFR750Fは、スポーツツアラーといったジャンルのバイクです。セパレートハンドルではありますが、ハンドル位置はトップブリッジより高く、SSほど前傾姿勢は強いられません。

とはいえ、やはりバーハンドル車よりは前傾がキツく、通常はロングツーリングだと手首や腰がキツくなってきます。特に、交通量が少々多めで、やや流れが遅くなっている道、それも下り坂などでは姿勢のキープが辛く感じます。

東京から長野県まで行ってビーナスラインを走って帰ってきました。
東京から長野県まで行ってビーナスラインを走って帰ってきました

ところが、この日は500kmを超える、私としては長めの日帰りツーリングに行ったのですが、「姿勢が辛いなぁ」と感じることがありませんでした!

もちろん、ニーグリップで下半身が疲れたりはするので「めちゃくちゃ楽〜」「快適〜」っていうほどでもないのですが、いつもだったらタンクに肘を突きたくなってくる帰りの時間帯でも、肘を突きたいと思うことが一度もありませんでした。また、手首の痛みや、流れが遅めのときの姿勢キープの辛さも感じずに帰ってくることができました。

まぁ、それでも500km以上も走って帰ってきたら、それなりに身体はバキバキになったわけですが、その状態で家の風呂掃除をしたときに驚きました。

「あれっ、腰が凝っていない!」

全身は筋肉疲労でバキバキ。普段だったら腰も同じようにバキバキになっているはずだったのですが、軽く前かがみになったときに、腰はぜんぜん凝り固まっていないのが分かったのです。全身アシストパワースーツのおかげに違いありません。

というわけで、全身アシストパワースーツは、前傾がキツいバイクに乗るときに、腰の疲労を低減してくれることが分かりました。これを併用するなら、次のバイクにSSを検討してみてもいいかも!

普段は腰が疲れてしまう洗濯物畳みも、ラクラクでした
普段は腰が疲れてしまう洗濯物畳みも、ラクラクでした

なお、そのほかの作業としては、全身アシストパワースーツを装着して洗濯物を畳んでみましたが、これも腰が疲れずに作業ができました。バイクやクルマの整備、洗車のときなんかも役に立ちそうですね。

(まめ蔵)

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まめ蔵

東京都下の農村(現在は住宅地に変わった)で生まれ育ったフリーライター。昭和40年代中盤生まれで『機動戦士ガンダム』、『キャプテン翼』ブームのまっただ中にいた世代にあたる。趣味はランニング、水泳、サッカー観戦、バイク。
好きな酒はビール(夏場)、日本酒(秋~春)、ワイン(洋食時)など。苦手な食べ物はほとんどなく、ゲテモノ以外はなんでもいける。所有する乗り物は普通乗用車、大型自動二輪車、原付二種バイク、シティサイクル、一輪車。得意ジャンルは、D1(ドリフト)、チューニングパーツ、極端な機械、サッカー、海外の動画、北多摩の文化など。
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