究極の満タンを試してたらガソリンだだ漏れ、血相変えた店員が! なにが起きていた?【バイク乗りがやっちまった失敗談・その5】

■ベテランライダーが経験した間抜けな失敗を繰り返さないで欲しい

「余計なこと」はしないほうがいいですね。
「余計なこと」はしないほうがいいですね。

「なんであのとき、あんなことをしたんだろう?」

バイクに長く乗っていればミスもします。その理由は無知だったり、うっかりしていたりとさまざまですが、知っていれば、気をつけていれば避けられたかも。

バイク歴30年近いベテランライダーが、過去に経験した失敗談をシリーズでお伝えします。同じような間抜けなミスをしないように反面教師にしていただければ幸いです。

第5回は、セルフ式のガソリンスタンドでガソリンを目いっぱい入れようとしていたら、店員さんに怒られた経験です。


●ガソリンどこまで入れますか?

初めてセルフのガソリンスタンドで入れるときって、緊張しませんでしたか?
初めてセルフのガソリンスタンドで入れるときって、緊張しませんでしたか?

ガソリンはセルフ式とフルサービス式のどちらのスタンドで入れていますか? 昔はセルフ式のガソリンスタンドなんてありませんでした。なので、私が最初にセルフ給油したのはアメリカ旅行の際でした。日本でセルフ式のガソリンスタンドを見るようになってきたのは20年ちょっと前でしょうか。

4輪車の場合は給油していると自動的に止まるので、どこまで入れるかはあまり考えなくていいと思いますが、バイクの場合はタンクと給油口の構造が4輪車とかなり違うので、基本的にどれくらい入ったかを自分で確認しながら入れることになります。

まぁ、多くのバイクでは、給油口の下の縁の高さまでとなっているのではないでしょうか。

●究極の満タンを目指して

Overflow04
この奥側の縁ぎりぎりまで入れてみたいと思ってしまったのです。

あれは、それこそ20年くらい前のことでしょうか、セルフ式のガソリンスタンドで、なんとなくいちど試してみたかったことがあったのでした。

それは、“本当のギリギリ”までガソリンを入れること。

もうちょっと細かく言うと、バイクをサイドスタンドで立たせると当然傾くので、給油口の左側のほうが低くなります。そこまでではなく、右側の縁まで入れてみたいと思ったのです。べつに理由はありません。なんとなくそうしてみたかったのです。

我ながら本当にバカです。

まずいつもどおり、左側の縁のところまで入れます。そこまで入ったら、あとはちょっとだけレバーを握って少ーし入れては止めて、液面を確認してまた入れて、というのを繰り返していきます。

ところが、慎重に入れているせいか、なかなか液面が上がってきません。「おっ、意外と入るもんなんだな。普段はかなり余裕を持って終わりにしてたのか」なんて考えながら、チョロチョロ継ぎ足していると…。

「お客さん! 入れ過ぎですよ! 漏れてますよ!!」

店員さんがすっ飛んで来たのです。

●危ないところだった

こんなふうにバイクの下にガソリンが漏れていました(写真はイメージ)。
こんなふうにバイクの下にガソリンが漏れていました(写真はイメージ)。

えっ!? 漏れてないでしょ。と思ったのですが、あわててバイクの下をみると、じゃーっと液体が広がっているではありませんか!

そう。どのバイクでもそうなのかは知りませんが、ガソリンを入れすぎると上からあふれるのではなく、入れすぎたガソリンを逃がす経路がどこかにあって、バイクの下に流すようになっていたんですね。

ゆっくり少しずつ入れていたせいで、そんなふうに漏れていたことにも気づかずガソリンをあふれさせていたのでした。

どれがそのホースなのか確認はしていませんが、入れすぎたガソリンを下に流す構造になっているようです。
どれがそのホースなのか確認はしていませんが、入れすぎたガソリンを下に流す構造になっているようです。

まぁ、幸い大事にはいたらず、店員さんに謝って帰ってきました。それにしてもなにかのきかっけで引火していたら危ないところでした。

というわけなので、ガソリンをどこまで入れるかは取扱説明書に書いてあると思いますが、くれぐれもギリギリまで攻めようなどとバカなことは考えないで、余裕をもって止めてください。

まめ蔵

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まめ蔵

東京都下の農村(現在は住宅地に変わった)で生まれ育ったフリーライター。昭和40年代中盤生まれで『機動戦士ガンダム』、『キャプテン翼』ブームのまっただ中にいた世代にあたる。趣味はランニング、水泳、サッカー観戦、バイク。
好きな酒はビール(夏場)、日本酒(秋~春)、ワイン(洋食時)など。苦手な食べ物はほとんどなく、ゲテモノ以外はなんでもいける。所有する乗り物は普通乗用車、大型自動二輪車、原付二種バイク、シティサイクル、一輪車。得意ジャンルは、D1(ドリフト)、チューニングパーツ、極端な機械、サッカー、海外の動画、北多摩の文化など。
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