■日産「アリア」と同じ「CMF-EV」アーキテクチャを採用でクロスオーバーに
ルノーが現在開発中と見られる、伝統のミニバン「セニック」次期型の市販型プロトタイプを、カメラが初めて捉えました。
セニックは1996年から販売されているルノー伝統のMPV(ミニバン)で、同カテゴリーでは、フランスを含むヨーロッパ市場においてベストセラーモデルとなっています。4代目となる現行型は2016年に発売、これが8年ぶりのフルモデルチェンジとなります。
2022年10月のパリモーターショーでは、セニック次期型を示唆するフルエレクトリック「セニック ビジョン」を公開、次期型はこのコンセプトモデルから多くのデザインを取り入れることになりそうです。
南ヨーロッパで捉えたプロトタイプは、ブロック状のパネルを使用するなどボディ全体をフルカモフラージュ。しかし、フロントエンドの下部バンパーには、台形の吸気口を備えた滑らかなノーズが見てとれるほか、ヘッドライトは、非常にスリムでボンネットに隣接しています。
側面からは、前後の切り詰められたオーバーハングが確認できるほか、Cピラーは角度がつけられており、ルーフスポイラーを装着するなど、リアにスポーティな要素を取り入れていることがわかります。リアエンドでは、最終コンポーネントのLEDテールライトが顔を覗かせていますが、グラフィックまではわかりません。
次期型では、ルノー「メガーヌ E-Tech」や日産「アリア」と同じ「CMF-EV」アーキテクチャを採用。これまでのミニバンスタイルから一転、クロスオーバーSUVに近いボディシルエットとなり、FWDとAWDの両方が搭載されると見られます。これは、シングルまたはデュアルモーターを意味し、日産アリアのより大きなバッテリーと技術が使用される場合は、最大394psが可能となります。
コンセプトでは、メガーヌE-Techの40kWhバッテリーを搭載、最高出力215psを発揮。また床下には駆動用バッテリーを充電するための16kWの水素燃料電池を設置していましたが、同システムが市販型でも採用されるか注目されます。
日産「アリア」フランスバージョンともいえる「セニック E-Tech」のワールドプレミアは、2024年内と予想されます。