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■ワークスチームでは日本人ライダー高橋巧選手も起用
2023年も8月4日(金)〜6日(日)に、バイク夏の祭典としておなじみの鈴鹿8時間耐久ロードレース(2023FIM世界耐久選手権コカ・コーラ鈴鹿8時間耐久ロードレース第44回大会)、通称「鈴鹿8耐」が開催されます。
1978年の初開催以来、例年夏に開催されている歴史あるバイクの耐久ロードレースが鈴鹿8耐。
コロナ禍により、3年ぶりの開催となった2022年の鈴鹿8耐では、ホンダのワークスチーム「Team HRC」が8年ぶりに優勝。しかも、2位以下をすべて周回遅れにする圧倒的強さをみせて、通算28回目となる快挙を達成しました。
そんなホンダが、2023年の鈴鹿8耐に参戦する主なチームを発表。2022年優勝ライダーのひとり、高橋巧選手など、今年も有力選手がずらりと揃います。
●高橋選手は鈴鹿8耐の最多勝がかかった大会
まずは、ワークスチーム「Team HRC」。2023年の鈴鹿8耐も、1000ccスーパースポーツの「CBR1000RR-R ファイヤーブレイドSP」をベースとしたワークスマシンで参戦します。
ライダーには、前述の通り、MFJ全日本ロードレース選手権ST1000クラス(以下、ST1000)に参戦している高橋巧選手を起用。高橋選手は、2022年大会の優勝を含め、過去4回の鈴鹿8耐ウイナーですから、2023年に連覇をすれば通算5回目となり、鈴鹿8耐の最多勝に並びます。
チームメイトとしては、WorldSBK(FIMスーパーバイク世界選手権)で闘うイケル・レクオーナ選手とチャビ・ビエルゲ選手も参戦。レクオーナ選手も2022鈴鹿8耐ウイナーのひとりですから、こちらも連覇すれば2連勝ということになります。
なお、2022年のTeam HRCでは、もうひとり日本人ライダーの長島哲太選手もライダーとして参戦しましたが、2023年は左足のけがのため、現時点ではメンバーに入っていません。
ですが、長島選手は「現在リハビリに努めています。また今年も8耐に参戦できるように、私も必死になって自分自身と戦っていきます」とコメント。2023年大会の参戦について、まだまだあきらめていないようです。
●ホンダ系では全10チームが参戦
そのほかの有力チームとしては、2022年の鈴鹿8耐で10位、同年のEWC(FIM世界耐久選手権)ではシリーズチャンピオンも獲得した「F.C.C. TSR Honda France」も再び参戦します。
昨年同様、鈴鹿8耐もEWCの1戦になっていますから、当然ながらこちらのチームもかなり気合いが入っているでしょうね。
ライダーは、EWCシリーズのレギュラーでもあるジョシュ・フック選手、マイク・ディ・メリオ選手、アラン・テシェ選手の3名。ちなみに、2023年のEWCでは、開幕戦のル・マン24時レースで優勝。現在、ポイントランキングでは首位と1ポイント差の2位(第2戦終了時)となっており、シリーズチャンピオン連覇に向け、より多くのポイント獲得を目指していくといいます。
また、「SDG Honda Racing」では、3名の日本人選手が参戦。MFJ全日本ロードレース選手権JSB1000クラスに参戦中の名越哲平選手、ESBK(スペインスーパーバイク選手権)に参戦している浦本修充選手、ST1000に参戦中の國井勇輝選手がタッグを組みます。
さらに、「Honda Asia-Dream Racing with SHOWA」からは、FIMアジアロードレース選手権で奮闘中のアジア系ライダーも参戦。ASB1000(Asia Superbike1000クラス)で闘うモハメド・ザクワン・ビン・ザイディ選手と、アンディ・ファリド・イズディハール選手、それにASS600(Supersports600クラス)のナカリン・アティラプワパ選手の3名体制となります。
これらに加え、「Honda DREAM RT 桜井ホンダ」などのショップ系有力チームなども参戦しますから、ホンダ系では全10チームの布陣となります。
さて、2023年の鈴鹿8耐で、これらチームのライダーたちが、どんなドラマを見せてくれるのか、今からとても楽しみですね。
(文:平塚 直樹)