■「全日本スーパーフォーミュラ選手権」のワンメイクタイヤと同スペックの「ADVAN A005」
以前お伝えしたように、横浜ゴムはサステナブル素材を使った「ADVAN A005」で、「第101回パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム」に挑戦していました。2023年6月25日、「ADVAN(アドバン)」レーシングタイヤ装着車がアメリカのコロラド州で開催された同レースで2年連続の総合優勝を成し遂げました。
優勝マシンは、サステナブル素材が採用された「ADVAN A005(ドライ用)」を装着。横浜ゴムは、世界展開している最上級タイヤブランド「ADVAN」45周年となる2023年は、「ADVAN CHALLENGE」というテーマを掲げ、同レースでの2年連続の総合優勝を目指し、目標を達成。
総合優勝したのは、アンリミテッドクラスに出場したRobin Shute(ロビン・シュート)選手の「2018 Wolf TSC-FS」で、タイムは8分40秒080。シュート選手は、2022年もADVANレーシングタイヤを装着して総合優勝に輝いているため、2連覇になります。
今回、装着された「ADVAN A005」は、2023年から「全日本スーパーフォーミュラ選手権」にワンメイク供給されているものと同スペック。従来のタイヤと同等のグリップ性能を維持しながら、サステナブル素材比率33%を達成。
また、サイドウォールにバイオマス由来のゴムを使い、再生可能原料比率を高めた「ADVAN A005」を装着してエキシビションクラスに参戦した、Randy Pobst選手の「2021 Tesla Model S Plaid」がクラス2位を獲得。サステナブル素材を使用したタイヤでも、優れた走りを披露する高い技術力を実証したことになります。
そのほか、同社からの供給タイヤを装着した選手も活躍し、Tanner Foust選手の「2023 Radford Type 62-2」がエキシビションクラスで、Codie Vahsholtz選手の「2013 Ford Open Vahsholtz Custom」がオープンホイールクラスで、さらにDavid Donohue選手の「2019 Porsche GT2 RS Clubsport」がタイムアタック1クラスでそれぞれ優勝。
また、「ADVAN A052」のワンメイクで競われる「ポルシェ パイクスピークトロフィー by Yokohama」クラスでは、Hayden Bradley選手がクラストップでフィニッシュ。ADVANレーシングタイヤ装着車は、総合優勝を含めて全5クラスで優勝し、まさしく勝利を足元から支えました。
「パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム」は、1916年から開催されている、伝統あるヒルクライムレースで、「雲へ向かうレース」とも呼ばれています。
標高2862mのスタート地点から標高4300mにあるゴールまでの約20kmのコースにて競われます。ヨコハマタイヤ装着車は、2020年と2022年に総合優勝を果たし、2023年の今回も総合優勝を成し遂げています。
(塚田 勝弘)