ホンダが自律走行が可能な電動モビリティ「Honda Autonomous Work Vehicle」をアメリカで公開

■搬送用途など多様な作業に使えるプラットフォーム

ホンダの米国現地法人であるアメリカン・ホンダモーターは、2023年3月6日(現地時間)に、プラットフォーム型自律移動モビリティの実験用車両「Honda Autonomous Work Vehicle(オートノマス ワーク ビークル、以下Honda AWV)」の3代目となるプロトタイプを、3月14日~18日にラスベガスで行われる建設機械の見本市「CONEXPO-CON/AGG 2023」で公開すると明らかにしました。

「Honda Autonomous Work Vehicle」の3代目プロトタイプ
「Honda Autonomous Work Vehicle」の3代目プロトタイプ

実験用車両の「Honda AWV」は、「CES 2018」で披露されたプラットフォーム型ロボティクスデバイス「3E-D18」のコンセプトのもとに開発された、耐久性の高い電動モビリティ。

積載時のイメージ
積載時のイメージ

アタッチメントやツールの追加により、運搬をはじめとした多様な作業に活用できるプラットフォームです。

なお「Honda AWV」は、GPSによる位置情報、レーダーやライダーによる障害物検知機能、そのほかのセンサー類により、自律走行が可能だそう。

充電により最大28マイル (45km)の走行が可能
充電により最大28マイル (45km)の走行が可能

2021年には「Honda AWV」の2代目のプロトタイプを使い、アメリカ南西部の大規模太陽光発電所の建設現場で実走行テストが実施されています。

このほど公開されるのは、こうしたテストを通じて得た知見を踏まえ、各性能を向上させた3代目のプロトタイプになります。

2代目プロトタイプからの変更点(進化のポイント)は、まず搬送用途に欠かせない積載量の拡大です。880ポンド(400kg)→2000ポンド(907kg)に拡大されています。GNSS(全地球航法衛星システム)サービスが弱い場所や利用できない場所でのナビゲーションにも改善が図られています。

さらに、タブレット端末ベースのシンプルなプログラミングインターフェースになり、道路上に停止している障害物に対する回避機能の強化も盛り込まれています。

「Honda Autonomous Work Vehicle」のリヤビュー
「Honda Autonomous Work Vehicle」のリヤビュー

●サイズ:全長3025×全幅1300×全高2052mm
●荷台のサイズ:2560×1300mm
●乾燥重量:800kg
●バッテリー容量:18.6kWh
●最大積載時の航続距離:最大45km

(塚田 勝弘)

この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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