実録・落下物と衝突したときに絶対やるべきこと。その時ドラレコは役に立つ?

■これだけは忘れるな。「とにかく素早く止まって警察に連絡せよ!」

ドスン!!!

突然のそんな衝撃があったのは、高速道路上でのこと。

まずは警察へ連絡を!
まずは警察へ連絡を!

斜め前を走っていたトラックから外れたクルマの部品が飛んできて、ボクが運転するクルマはそれを踏んだのです(その時はそう思った)。

巧みな運転操作で華麗に跨いだつもりだったんだけどなあ…。

免許を取得して四半世紀以上経つけれど、クルマを運転中に落下物(正確には飛んできたので「飛来物」というらしい)に接触したのは初めてのこと。

「踏んだだけで意外と衝撃があるものだな」……なんて暢気に構えていました。

でも、しばらく走ってからクルマを止めて、衝撃の事実に気が付きました。

踏んだんじゃなくて、車体に当たっている!

バンパーにはキズが入り、非情にも穴が開いています。小さいけど悲しい…。

愛車のバンパーに傷が(涙)
大切な愛車に傷が(涙)

後になってドライブレコーダーを確認したら、車体に接触した理由は判明しました。

飛来物は板状であり、路面に落ちて寝ていれば問題なく跨げるものだったのですが、クルマが通り抜けるときは落下しきれておらず、風を受けながら”ぬりかべ”のように直立した状態だったので、バンパー下部に当たってしまったようです。

●ドライブレコーダーは「役に立たないわけじゃない」けど、完全ではなかった

”接触したもの”は目の前でクルマから飛んできたのだから、ドライブレコーダーにはそれを落とした車両が映っているはずだし、ナンバープレートも読み取れるのでは? 帰宅後、映像を確認しました。

すると、車両や状況はしっかり映っています。ただ、ナンバープレートが読み取れるかといえば、かろうじて数字(一連指定番号といわれる多く書いてある4つの数字)が認識できるだけでした。残念ながら、地名や分類番号は読めず。

ドライブレコーダーは、まだ3年ほどしか使っていない国内メーカーのもの(録画する解像度は最大に設定)ですが、隣車線を追い越していく車(しかも相手のナンバープレートはカメラから遠くなる車両右側についていた)のナンバープレートをしっかり読み取れるほどの性能はなかったようです。

これ、ドライブレコーダーの意外な盲点かもしれません。教訓としては、ドライブレコーダーは高精細なものをしっかり選ぶ必要がありそうですね。

●警察に言われた、ボクがやらなければならなかったこととは?

後日、ドライブレコーダーの映像を持って管轄の警察へ向かいました。相手が見つからなくても、保険処理のためには事故証明書が必要になりますからね(ちなみに修理代は10万円弱の見積もり)。

担当の警察官は、ボクにこう言いました。

写真はイメージ。今回は110番通報しませんでしたが、それは間違っていたようです。
写真はイメージ。今回は110番通報しませんでしたが、それは間違っていたようです。

「接触した物を確保したほうがいいんですよ。当たったあと、できるだけ早く非常路側帯にクルマを止めて警察へ連絡。警察や道路パトロール隊員に、衝突した物を回収してもらうべきでした。

なぜなら、もし相手を特定できたとしても、その相手が『何も落としてない』とか『もともと落ちていたものを巻き上げただけ』と反論すれば、責任を追及するのは難しいからです。

そんな時、接触した部品が手元にあれば、相手のクルマを確認して『この部品が落ちた』という証拠になります。タイヤが外れる瞬間など決定的な状況がドライブレコーダーに映っていれば話は別ですけどね」。

当初、まさかクルマに傷がついたとは思わなかったボクは、大きなミスを犯したようでした。

そもそも、落下物などに接触したらできるだけ早く車両を確認するのが鉄則ですね。

●というわけで、今回の教訓はふたつ

1:落下物(飛来物)に接触したときは、できるだけ早くクルマを止めて警察に連絡。そして対象物を確保。

2:ドライブレコーダーはできるだけ高性能なものを。付いているだけでは安心できない。

ちなみに今回、ドライブレコーダーから相手方車両を特定することはできませんでしたが、事故が起きた場所のすぐ先に通行するすべての車両が通る料金所があり、その通過記録から時間とナンバープレートの数字を照合して警察が車両を特定。そういう意味では、ドライブレコーダーの効果はあったといえます。

また、映像を見た先方もすぐに非を認めてくれ、しっかりと保険に加入していたので、ちょっとだけ過失割合で揉めたものの概ねスムーズに解決できました。これは不幸中の幸いでした。

とはいえ、走行中の飛来物接触は一般的に、責任のすべてが荷物を飛ばした側にあるわけではなく、衝突した側にも生じます。

なのでもらい事故にもかかわらず、こちらも一定の修理額は負担しないといけません。判例に従うと仕方がないとはいえ、イタタタタ……。

(工藤 貴宏)

この記事の著者

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工藤貴宏

1976年長野県生まれ。自動車雑誌編集部や編集プロダクションを経てフリーの自動車ライターとして独立。新車紹介、使い勝手やバイヤーズガイドを中心に雑誌やWEBに執筆している。現在の愛車はルノー・ルーテシアR.S.トロフィーとディーゼルエンジンのマツダCX-5。
AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。
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