ホンダ「N-BOX」発表。軽ながら圧倒的な室内空間で大ヒット【今日は何の日?11月30日】

■ホンダN360の伝統を継承したNシリーズ

2011(平成23)年11月30日、ホンダは軽のスーパーハイトワゴン「N-BOX」を発表、発売は12月16日から始まりました。N-BOXのNには、1967年にデビューして一世を風靡した、ホンダの名車「N360」の志を継承する意味が込められています。

2011年にデビューして大ヒットしたN-BOX
2011年にデビューして大ヒットしたN-BOX

●広い室内空間と力強い走りで大ヒットしたN360

1967年3月、ホンダ初の軽自動車N360がデビューし、“Nコロ”の愛称で瞬く間に大ヒットモデルとなりました。

1967年にデビューし、大ヒットしたN360
1967年にデビューし、大ヒットしたN360

人気の理由は、愛らしいスタイリングに加えて、それまでの軽自動車の常識を覆す室内空間と高性能を実現したこと。ポイントは、4人が楽に座れる空間を最優先させたFFの2ボックスパッケージングと、バイクで培った技術を生かした最高出力31PSを発揮する高性能の空冷2気筒4ストロークエンジンです。

さらに31万3000円という低価格が人気に拍車をかけ、それまで10年間トップの座に君臨していた「スバル360」から首位を奪い取り、爆発的な人気を獲得しました。

●画期的なパッケージングで圧倒的な室内空間を実現したN-BOX

1990年代から2000年代は、ハイトワゴンブームを牽引していたスズキとダイハツの2強が軽市場を席巻。2強に対抗するためにホンダが投入したのが、新世代のスーパーハイトワゴンN-BOXでした。

N-BOXの他を圧倒する室内空間
N-BOXの他を圧倒する室内空間

ボクシーなフォルムに、便利な両側スライドドアを装備。何よりも最大の特徴は、圧倒的な室内の広さでした。これを実現できたのは、燃料タンクを運転席の下側に配置するホンダ独自の“センタータンクレイアウト“であり、このレイアウトがパッケージングの自由度を高めたのです。

これにより、大人4人がくつろげるスペース、特に後席は余裕のスペースを確保。さらに、多彩なシートアレンジと荷室空間によるユーティリティの高さも高い評価を受けました。

パワートレインは、新開発の660cc直3 DOHCのNA(無過給)とターボエンジンの2種とCVTの組み合わせ、駆動方式はFFと4WDが用意されました。

2012年の販売台数は21万1155台、2013年は23万4994台、2014年には17万9330台と、軽トップの販売実績を達成して、一躍軽自動車の主役に躍り出たのです。

●個性的なホンダNシリーズ

N-BOX以降も、“Nシリーズ”の個性豊かな人気モデルがデビューしています。

2012年にスポーティな走りの「N-ONE」、2013年にN-BOXよりもやや車高が低いハイトワゴン「N-WGN」、2018年には商用車の「N-VAN」が加わりました。それぞれ、異なる魅力で人気を博しています。

・N-BOX(スーパーハイトワゴン)

車体:3395×1475×1790~1815mm、燃費(WLTP):19.0~21.2km/L、価格:144万8700~225万2800円

・N-ONE(セダン)

2012年にデビューしたセダン系のN-ONE
2012年にデビューしたセダン系のN-ONE

車体:3395×1475×1545mm、燃費(WLTP):20.2~23.0km/L、価格:159万9400~199万9800円

・N-WGN(ハイトワゴン)

2013年にデビューしたハイトワゴンのN-WGN
2013年にデビューしたハイトワゴンのN-WGN

車体:3395×1475×1675~1725mm、燃費(WLTP):20.0~23.2km/L、価格:129万8000~182万7100円

・N-VAN(商用車)

2018年にデビューした商用車N-VAN
2018年にデビューした商用車N-VAN

車体:3395×1475×1945~1960mm、燃費(WLTP):17.0~19.8km/L、価格:127万6000~187万2200円


後発の軽スーパーハイトワゴンながら、ライバルを圧倒し続けているN-BOX。Nシリーズの人気の理由は、ホンダが長く取り組んでいた“MM思想“(マン・マキシマム/メカ・ミニマム:人のスペースは最大に、メカニズムは最小に)が息づいているためではないでしょうか。

毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかもしれません。

Mr.ソラン

この記事の著者

Mr. ソラン

Mr. ソラン 近影
某自動車メーカーで30年以上、自動車の研究開発に携わってきた経験を持ち、古い技術から最新の技術までをやさしく解説することをモットーに執筆中。もともとはエンジン屋で、失敗や挫折を繰り返しながら、さまざまなエンジンの開発にチャレンジしてきました。EVや燃料電池の開発が加速する一方で、内燃機関の熱効率はどこまで上げられるのか、まだまだ頑張れるはず、と考えて日々精進しています。夢は、好きなクルマで、大好きなワンコと一緒に、日本中の世界遺産を見て回ることです。