■レカロシートや、アグレッシブなミシュランパイロットスポーツタイヤを装着
起亜が現在開発中のフラッグシップ・クロスオーバーSUV「EV9」の最新プロトタイプをカメラが捉えました。
EV9は、2021年11月のL.A.オートショーでコンセプトモデルとして初公開された3列シートのフルエレクトリックSUVで、北米を初め欧州などで発売が決定しています。
ニュルブルクリンク付近で捉えたプロトタイプは、以前よりカモフラージュが落とされており、コンセプトのエッジの効いたボディラインは、従来の落ち着いたデザインに変更されていることがわかります。
ですが、フェンダーとクォーターパネルのカモフラージュの下にいくつかのダミーパネルが突き出ており、サプライズデザインが期待できるかもしれません。
側面では、デジタルミラーが従来のサイドミラーに変えられているほか、Bピラーを装備し、観音開きドアも変更されています。また後部を見ると、ピラーに沿って上部へ伸びるLEDテールライトを確認、コンセプトデザインを継承していることがわかります。
今回のプロトタイプ最大の注目は、パフォーマンス指向のコンポーネントの存在です。
足回りには21インチの5本スポークホイールに、フロント255/45・リア285/45のアグレッシブなミシュランパイロットスポーツタイヤが装着されています。キャビン内にはレカロシートを装備、ロールバーが配置されているなど、高性能「GT」バージョンの可能性もありそうです。
市販型では、ヒュンダイグループのEV専用「E-GMP」プラットフォームを採用、73kWhのバッテリーを積み、航続距離は最大336マイル(540km)を走破。30分以内に80%の充電を完了する「次世代の超高速充電技術」を備えます。
動力性能は0-100km/h加速5秒未満と、巨漢ながら高いパフォーマンスを持ち、GTバージョンでは「EV6 GT」の最高出力577ps以上が期待できるでしょう。
EV9では、同社の今後の自動運転システムである「AutoMode」 も搭載されます。
これにより、起亜自動車の自動運転技術ロードマップの第2段階が開始され、OTAアップデート、HDマップを備えたNSCC(ナビゲーションベースのスマート クルーズ コントロール)、ハイウェイ ドライビング パイロット(HDP)、オート レーン チェンジが作動、AutoModeのハイライトとなるはずです。またAutoModeによる完全自動運転は2025年以降の提供を目指しているといいます。
社内コード「MV」 と呼ばれるEV9市販型のワールドプレミアは2023年内で、米国での価格は5万ドル(約675万円)と予想されています。