日産アリアB6に清水和夫が惚れた?「290kWのB9+4WDは令和のGT-Rになる?」

■カルロス・ゴーンの置き土産? 日産はBEV時代で一発逆転もあり

●「いや~気持ちイイ♪」プロパイロット2.0+BEVに清水和夫が病みつきに

日産アリアB6試乗
清水和夫×日産アリアB6

「160kWでこんだけ気持ちイイんだから、290kW(B9)になったらどうなっちゃうんだろう…まだ乗ってないけど。290kWの四駆(e-4ORCE)は『令和のGT-R』になりそうな気がします」(清水和夫)。

電動化じゃない日産GT-Rはもう出ない、だろう…。そんなウワサを聞く機会が多くなってなんだか寂しい今の流れ。

日産アリアB6試乗
電気の大先輩、たま号とアリアの2ショット

しかし、この日産アリア(ARIYAと書いてアリア)に乗った国際モータージャーナリスト・清水和夫さんが動画の最初で「アリアが令和のGT-Rになる」と。これはワクワクです!

日産アリアB6試乗
日産アリアB6のエンジン…じゃなくモータールーム

今回、清水さんが試乗したのは、アリアの中でも一番ベーシックなB6。総電力量・66kWh、パワーは160kW(218ps)です。

では、日産アリアB6試乗動画を見ていきましょう!

●自動車メーカーが本気出して作ったBEVは凄い

「今年になってトヨタ、ホンダ、スバル…いろんなEVに乗っています」(清水)。

日産アリアB6試乗
日産アリアB6試乗

「オレの血管にはガソリンが流れている」らしい清水さんですが、最近は血管に電気も流れ始めたらしく、食わず嫌い的にEV車がジワジワとキテるそうです(笑)。

「アリアには66kWh(B6)と91kWh(B9)と2種類のバッテリーがあり、あとは2WDと4WD、全部で4つの製品になっています。

今乗っているのは一番ベーシックなB6、66kWh+2WDで最高出力160kW、航続距離470kmって書いてあります。価格は539万円、補助金があっても450~460万円くらい? でもこれにオプションつけたら軽く500万円のクルマですね」(清水)。

日産アリアB6試乗
お洒落で質感の高い日産アリアB6のコクピット

しかし、気になるのはまだ試乗が叶わない90kWhの4WD(e-4ORCE)。

「たしか290kWの出力。フロントが160kWだからリヤが130kWなのかな、まだ乗ってないけど。290kWってね、軽く300ps超えだからね。このボディ、車格から見たら相当ヤンチャというか速いクルマなのかな?という気がします」(清水)。

●自動運転レベル2(高度運転支援)だけど、プラスEVで超快適♪

日産アリアB6試乗
夜間(コレはトンネル内)はこんな感じのコクピット

ジャーナリスト試乗よりも、一般のお客様が先に試乗の機会が与えられたこのアリア。

「普通のお客さんが試乗したらやられちゃうね、分かりやすいし、気持ちイイ。スポーツモードにした時に人工的にちょっとエンジン音を出してもいいかもね」(清水)。

続いて、搭載されるプロパイロット2.0を試します。

日産アリアB6試乗
プロパイロット2.0のハンズオフを試す清水和夫さん

「高精度地図のダイナミックマップではないんですけど、みちびきを使って自車の位置を推定しているということで、誤差10~15mの範囲の中で自車位置推定が可能だと書かれています。

日産のプロパイロット2.0の場合は、規制速度の範囲の中でハンズオフが可能。自動運転レベル2だけど、こういう高度運転支援と電気自動車の組み合わせは、ちょっと病みつきになっちゃうね」(清水)。

BEVに乗ると、大好きなハズのエンジンに対してこんな暴言?まで!

日産アリアB6試乗
私がいうのもナンだけど、エンジンって悪さしてたんだね

「私の口から言うのもおかしいんだけど、エンジンっていろんな意味で悪さしていたんだね。エンジンは人間を気持ち良くもさせていますけど、実は悪さもしていたというのが分かります。なにもそれはCO2とかNoXの話だけじゃなく、あれだけデカい重い物が振動しているっていうところが、クルマの良し悪しを決めていたところもあります」(清水)。

●ゴーンの後押しが無ければ、今の日産は無い?

日産アリアB6試乗
日産アリアB6試乗

「電気に思いっきり投資を後押ししていたカルロス・ゴーンの戦略は正しかったんですね。いろんな意味で犯罪者扱いされていますけど、あの時、ゴーンが『電気電気!』って言わなければ今の日産は無いと思います。こういう新しい世界があるんだということを気付かせてくれました。実は私も『EVなんて…』って思っていたんですけど、ちょっとヤバいね!」(清水)

重量の重いBEVの、アンジュレーションに対する足まわりの話や、プロパイロットのもっと詳しい使用感などなど、清水和夫さんのすべての試乗記は動画でどーぞ!

日産アリアB6試乗
日産アリアB6の主なスペック

【SPECIFICATIONS】
■日産アリア B6
全長×全幅×全高:4595×1850×1655mm(プロパイロット2.0装備車1665mm)
ホイールベース:2775mm
トレッド前/後:1585/1590mm
最低地上高:180mm
車両重量:1920kg
乗車定員:5名
車両総重量:2195kg
最小回転半径:5.4m
交流電力量消費率 WLTCモード:166Wh/km
市街地モード:159Wh/km
郊外モード:170Wh/km
高速道路モード:176Wh/km
一充電走行距離 WLTCモード:470km
・駆動用バッテリー
種類:リチウムイオン電池
総電圧:352V
総電力量:66kWh
・原動機
型式:AM67
種類:交流同期電動機
定格出力:45kW
最高出力:160kW(218ps)/5950-13000rpm
最大トルク:300N・m(30.6kg-m)/0-4392rpm
・動力伝達装置
最終減速比:11.090
駆動方式:前輪駆動
ステアリングギヤ形式:ラック&ピニオン
サスペンション前/後:ストラット式/マルチリンク式
主ブレーキ前/後共:ベントレーテッドディスク
主ブレーキ:回生協調ブレーキ 電動型制御ブレーキ
タイヤ前/後共:235/55R19 101V
車両本体価格:5,390,000円

(試乗:清水 和夫/動画:StartYourEnginesX/アシスト:永光 やすの

【関連リンク】

StartYourEnginesX
https://www.youtube.com/user/StartYourEnginesX

日産 アリア
https://www3.nissan.co.jp/vehicles/new/ariya.html

【関連記事】

この記事の著者

清水和夫 近影

清水和夫

1954年生まれ東京出身/武蔵工業大学電子通信工学科卒業。1972年のラリーデビュー以来、スーパー耐久やGT選手権など国内外の耐久レースに参加する一方、国際自動車ジャーナリストとして活動。
自動車の運動理論・安全技術・環境技術などを中心に多方面のメディアで執筆し、TV番組のコメンテーターやシンポジウムのモデレーターとして多数の出演経験を持つ。clicccarでは自身のYouTubeチャンネル『StartYourEnginesX』でも公開している試乗インプレッションや書下ろしブログなどを執筆。
続きを見る
閉じる