目次
■サポカー人気車種TOP5
5月13日よりスタートするサポートカー限定免許。これは高齢ドライバー対しての施策で、サポートカー限定免許では、対車両・対歩行者に対応した衝突被害軽減ブレーキ、そしてペダル踏み間違い時加速抑制装置の両方が装着しているクルマしか運転できません。
しかも、衝突被害軽減ブレーキが道路運送車両の保安基準に適合するもの。または、衝突被害軽減ブレーキおよびペダル踏み間違い時加速抑制装置がそれぞれ国土交通大臣による性能認定を受けているものに限る、という条件が付きます。
したがって、上記の運転支援システムが付いているから問題なし!というわけではありません。警察庁のホームページにサポートカー限定条件付き免許の対象車種が掲載されていますので、一度確認しておくと良いでしょう。
高齢車にもオススメということは、免許証取り立ての若者でも様々な運転支援システムがサポートしてくれるので安心!と言えます。そこで、ここではサポートカー限定条件付免許証の対象となっているサポカーの中でも、人気・実力を兼ね備えた5台を紹介しましょう。
●スズキ・アルト
2021年12月に登場した軽自動車のベーシックモデルであるスズキ・アルト。運転席前のAピラーを立てて、ルーフを直線的にしたため、室内空間が先代モデルに比べて広くなっているのが特徴です。
外観デザインは親しみやすさを演出するために、丸みを帯びた柔らかなフォルムの中に楕円形のモチーフを採用しています。そしてインテリアは、質感の高さや居心地のよさを表現するためにネイビーカラーを採用しています。
搭載するパワートレインは660cc直列3気筒DOHCエンジン+CVT。上級グレードには、ISG(モーター機能付発電機)と専用リチウムイオンバッテリーを組み合わせた独自のマイルドハイブリッドシステムを搭載し、WLTCモード燃費では軽自動車トップの27.7km/Lを実現しています。
運転支援システムは、ステレオカメラ方式の衝突被害軽減ブレーキ「デュアルカメラブレーキサポート」を核に、前後の誤発進抑制機能や後退時ブレーキサポートなど充実しています。
現行型アルトの車両本体価格は94万3800円~137万9400円となっています。
●ホンダ・N-WGN
2代目となる現行型ホンダN-WGN/N-WGNカスタムは2019年7月に登場しました。N-BOXと共通の、燃料タンクを前席の下に収めるHonda独創のセンタータンクレイアウトを採用し、毎日の運転をより心地よくする広い室内空間と使い勝手のよい荷室が特徴です。
N-WGN/N-WGNカスタムの運転席には軽自動車としては珍しい、テレスコピック&チルトステアリング機構を採用し、さまざまな体格のドライバーが最適な運転姿勢を確保できるように工夫されています。
さらに、荷室は重い荷物も載せやすいよう低床化し、備え付けのボードを使うことで上下2段の積み分けできるという特徴があります。
搭載しているエンジンは、660ccの直列3気筒DOHCとDOHCターボの2種類。全グレードで駆動方式は2WDと4WDを選ぶことができます。
全グレードに先進の安全運転支援システムHonda SENSINGを標準装備。基本の8つの機能に加え、後方誤発進抑制機能やオートハイビームを装備しています。
さらに、ホンダの軽自動車で初の標準装備となるパーキングセンサーシステムを搭載。リアバンパーに搭載した4つの超音波センサーでクルマ後方の障害物の接近を検知し、アラーム音とメーターディスプレー表示でドライバーに教える便利な機能です。
現行型N-WGN/N-WGNカスタムの車両本体価格は129万8000円~182万7100円となっています。
●日産・ノート
高い性能などが評価され、2021年自動車に関する賞典を独占したのが日産ノートです。3代目となる現行型ノートは、2020年12月から販売開始されました。
クルマの骨格にあたるプラットフォームを新設計したうえ、搭載する電動パワートレイン「e-POWER」を進化させ、高い静粛性とスムーズな加速性能に磨きを掛けています。
5ナンバーサイズのノートに加えて、3ナンバーサイズのノートオーラを用意するなど、多様化するユーザーに合わせて多彩なバリーションを揃えているのも特徴です。
運転支援機能は、クルマの全方位での安全性を向上させるとともに、「プロパイロット(ナビリンク機能付)」を初搭載しています。
この機能は、高速道路での同一車線走行時の運転操作をサポートするプロパイロットに、ナビゲーションシステムとの連携機能を加えることで、制限速度の変化に伴う設定速度の切り替えや、カーブの大きさに応じた減速をシステムが支援することで、ドライバーの負担を軽減するもの。国産コンパクトカーの中でもトップレベルの実力を備えています。
ノートの車両本体価格は202万9500円~288万7500円となっています。
●トヨタ・ルーミー
2016年11月に登場したハイトワゴンのトヨタ・ルーミー。背が高くスクエアなボディのリアドアには利便性の高い両側スライドドアを採用。コンパクトサイズながら、広くて利便性の高い室内空間が特徴です。
2020年9月にマイナーチェンジを行い、内外装の変更と安全装備のアップデートを行いました。安全装備のアップデートはまずパーキングブレーキに電動パーキングブレーキを採用したこと。
さらに、全車に標準装備された予防安全機能「スマートアシスト」が進化しています。新型のステレオカメラの搭載により、衝突回避支援ブレーキ機能を、夜間の歩行者検知、追従二輪車検知に対応させ、同時に検知する距離や対応速度の向上を実現しています。
搭載されているエンジンは1L直列3気筒DOHCとターボの2種類で、駆動方式は2WDを中心に直3自然吸気車に4WDを設定しています。
ルーミーの車両本体価格は155万6500円~209万円です。
●ダイハツ・ロッキー
ダイハツ・ロッキーは2019年に登場した5ナンバーサイズのコンパクトSUVで、トヨタにOEM供給されライズとしても販売されています。
ロッキーは全長3,995mm×全幅1,695mm×全高1,620mmの5ナンバーサイズ。登録車のSUVの中でもコンパクトなボディが特徴で、大ヒットしています。
コンパクトなボディにも関わらず、ラゲッジ容量は5人乗車時で369Lを確保するなど優れたパッケージが魅力と言えます。
搭載するパワートレインは、当初は1L直列3気筒ターボエンジンのみでしたが、2021年11月に1.2L直列3気筒エンジンとともに「e-SMART HYBRID」と呼ばれるハイブリッド車が追加されています。
「e-SMART HYBRID」は搭載する1.2Lエンジンで発電し、その電力でモーターを駆動させて走行するシリーズハイブリッドです。レスポンスの良い加速性能と高い静粛性に加え、コンパクトSUVクラストップレベルのWLTCモード28.0km/Lという低燃費を実現しました。
安全面では、新ステレオカメラを採用して進化した運転支援システム、スマートアシストを全グレードに搭載。CTA(コーナリングトレースアシスト)をはじめ、ダイハツ車最多となる19の予防安全機能を搭載しています。
ロッキーの車両本体価格は166万7000円~234万7000円となっています。
こうして見ると、100万円台で購入できるクルマでも最新モデルなら運転支援機能が充実していることがわかります。事故の発生の原因の多くはヒューマンエラーによるものなので、それを防ぐための運転支援機能はもはや装着していて当然の装備と言えるでしょう。
(文・写真:萩原 文博)