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■4台に1台は空気圧不足で走っている
●空気圧が不足すると燃費も悪くなる!
タイヤは空気を入れて初めて正しく機能するパーツです。にも関わらず、タイヤの空気圧に関しては無頓着の人が多いのです。JATMA(日本自動車タイヤ協会)が2015年〜2019年に高速道路で調査した結果、じつに4台に1台の割合で空気圧が不足していたというのです。
空気圧不足での走行は燃費に大きく影響します。省エネルギーセンターは、適正空気圧に比べて50kPa不足している場合、市街地で2.5%、郊外路で4.3%、高速道路で4.8%の燃費悪化が発生するというデータを発表しています。
プレミアムガソリンが1リットルで185円だとした場合、高速道路で約9円高いガソリンを使っていることと同じになります。
ガソリン価格が高騰している今、1円でも安いスタンドを探して右往左往している人が多いなか、4台に1台はすでに空気圧で損をしているということになります。
●空気圧不足=片減りで交換時期が早まる
また、空気圧が少ないとタイヤの摩耗も早くなったり、偏摩耗(片減り)を起こすことが多くなります。タイヤが均一に減っていくと長い距離を使うことができますが、偏摩耗を起こすと寿命が早まります。
たとえば、タイヤの外側だけが減ってしまった場合でも、減り方が極端でゴム部分がなくなり内部の構造部が見えるようになってしまったら、たとえ中心部が8分山残っていたとしても使うことができなくなります。
駆動輪と非駆動輪ではタイヤの減り方が異なるので前後のローテーションなどもタイヤを長持ちさせることに有効です。
タイヤの空気圧が少ないとタイヤが正しく機能しません。コーナーでタイヤのたわむ量が増えて、ぐにゃぐにゃとしたハンドリングになったり、ブレーキングでの制動距離が伸びるなどの現象が発生します。
タイヤがホイールから外れたりした場合は、クルマがコントロールを失い大事故に至ることもあります。
タイヤ空気圧は、運転席ドアのピラー側に指定空気圧を示したステッカーが貼ってありますので、それを参考に合わせて下さい。
タイヤ空気圧については、ガソリンスタンドなどで無料で点検できることが多くなっています。たまに有料点検となっていることもあるのですが、多くは無料で点検ができます。
また、高速道路のサービスエリアやパーキングエリアでは、有料点検となっていることを見かけることが多くなってきました。高速道路では空気圧不足がより危険を招く可能性があるので、誰もが無料で点検できるようにするべきでしょう。
有料となっていれば、「空気圧が気になるけど、有料ならば下りてからにしよう」と思う人もいるはずです。それで事故が発生するかもしれないのです。
東南アジア、タイの高速道路ではガソリンスタンドとは別の場所に空気圧をチェックできる機材が配置されていました。日本より、ずっと安全意識が高いと感じました。
(文・写真:諸星 陽一)
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