パイクスピーク、記念すべき2022年大会のエントリーリスト公開!

■世界で2番目に古いレース「パイクス」も、ついに100回を数えることに

パイクスピーク
写真左側の標高4302mの頂上へ向けて山道を誰よりも速く駆けあがる、それがこのイベント

1916年に初めてのレースが行われ、インディ500(インディアナポリス500マイルレース)に次ぐ、世界で2番目に古いレースとして知られているパイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム(通称:パイクスピーク)。

2022年の大会でついに100回を数えることとなります。

PPIHCチェッカー
昨年は天候不順のためコースは短縮され、頂上でのチェッカーとはならなかった。今年はどうなる?

そのレースは、別名「The Race to the Clouds(雲に向かうレース)」とも呼ばれており、アメリカロッキー山脈の南端に位置するコロラド州にあるパイクスピークという山(標高14,115フィート=4302m)を舞台に行われています。

スタート地点は標高9,390フィート(2862m)。コースは全長約20kmで、ゴールの頂上までの標高差は1440mあります。

ここを1台ずつアタックし、そのタイムを競うものとなります。標高の高い高山での走行ということで、内燃機関車は酸素が薄くなってしまうことから、頂上付近ではエンジンの出力が30%近くダウンするといわれています。

●2021年のリベンジ、我らが大井貴之選手も参戦!

現地時間2月1日(火)、その100回記念大会のエントリーリストが発表されました。2020年から引き続いて2輪車の参戦は今回も見合わせとなっていますが、今回は2021年より大幅に台数が増え、4輪車全81台のリストには、12ヵ国からエントリーがあり、16名がルーキーとして参加することが記載されています。

吉原大二郎+テスラ モデル3
吉原選手は引き続き、モデル3で参戦。今度こそEV市販車でのタイムを狙っていくということになる

2021年、それまで参戦してきたトヨタGT86から車両をスイッチして臨んだ、アメリカ在住のドリフトレーサー・吉原大二郎選手は車両不調により、好成績とはならなかったわけですが、今回も同じくテスラ モデル3(#313 2018年式Tesla Model 3/エキシビジョンクラス)で参戦となるようです。

大井貴之
大井選手は昨年決勝を走らなかったことから、引き続きパイクスピーク・ルーキー扱いとなる

そして、近年パイクスピークへ参戦を続けているSAMURAI SPEEDは、今回もエントリーリストに名を連ねていますが、なんと2台体制となるようです。昨年製作した4WD仕様のリーフe+(イープラス)ともう一台、ともにアンリミテッドクラスでの参戦となります。

昨年は、このSAMURAI SPEEDから参戦を続けていた奴田原文雄選手が、全日本ラリー選手権に出場(に向けた自主隔離期間確保)するため参戦を見合わせ、その代役としてルーキー参戦となった大井貴之選手でしたが、吉原選手と同じく車両の不調により本戦出場はできずじまいでした。今回はその奴田原&大井の2名のドライバーを立てての参戦ということです。

2021年の山の男 ロビン・シュート
昨年の「山の男」は、ロビン・シュート選手。今回ももちろん参戦。他にもロッド&リース・ミレン親子も参戦

毎年、アメリカ独立記念日前後に開催されてきたパイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム。今年は6月26日に決勝となります。

新型コロナ感染症拡大の影響があったものの、昨年は無事に有観客で開催されました。今回の記念大会も無事に開催となることを祈りたいです。

青山 義明

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青山 義明

編集プロダクションを渡り歩くうちに、なんとなく身に着けたスキルで、4輪2輪関係なく写真を撮ったり原稿書いたり、たまに編集作業をしたりしてこの業界の片隅で生きてます。現在は愛知と神奈川の2拠点をベースに、ローカルレースや障がい者モータースポーツを中心に取材活動中。
日本モータースポーツ記者会所属。
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