旧車の維持費って実は高くない? 年間メンテ代「5万円以内」のオーナーが最多、最も故障するのはエアコン関係

■旧車オーナーへ維持費や故障箇所を調査

近年、注目されている旧車。特に、1980年代から2000年代初頭の国産スポーツカーなどは、世界的に人気が高く、価格が高騰傾向。なかには1000万円を超える高値で取引されているモデルさえあります。

旧車オーナーへ維持費や故障箇所を調査
1980年代以降の国産旧車には、今や世界的に人気のモデルも(写真は日産・R32型スカイラインGT-R)

そんな多くのクルマ好きが憧れる旧車ですが、いざ所有するとなると、整備修理にお金がかかったり、頻繁なメンテナンスが必要なイメージがあります。

では実際に旧車を所有するオーナーは、愛車を維持するのにどれくらいの費用をかけて、どれくらいの頻度でメンテナンスなどを行っているのでしょうか?

旧車に特化した買取サービス「旧車王」を運営するカレント自動車では、旧車に興味のある男女112人を対象に、旧車の維持費と故障箇所について調査を実施。

その結果、1年にかかる旧車のメンテナンス・整備費用は「5万円以内」が最多で、最も多い故障箇所は「エアコン関係」であることなどが分かりました。

●メンテナンスは半年や1年に1回が42%

今回の調査は、2022年1月21日〜2022年1月26日の期間、前述の通り、旧車に興味のある男女112人を対象に、選択肢を用意したアンケート形式で行われたものです。なお、ここでは、2010年式以前のクルマを旧車と定義しています。

アンケートでは、まず「所有している旧車のメンテナンス頻度」に関する質問を実施。結果は以下の通りです。

旧車オーナーへ維持費や故障箇所を調査
.現在所有している、または過去に所有していた旧車のメンテナンス・整備の頻度(出展:カレント自動車)

1位:「半年に1回」 25.9%
2位:「1ヶ月に1回」 20.5%
3位:「3ヶ月に1回」 19.6%
4位:「1年に1回」 16.1%
5位:「2年に1回」 8.0%
6位:「数週間に1回」 7.1%
7位:「2年以上」 2.7%

旧車を所有すると、前述の通り、頻繁にメンテナンス・整備をしないと維持できない印象がありますが、1位になったのは意外にも「半年に1回」の25.9%。4位の「1年に1回」も16.1%いて、合わせると全体の42%に。メンテナンスなどは、半年や1年に1回で済んでいるユーザーも数多くいることがわかります。

旧車オーナーへ維持費や故障箇所を調査
旧車のメンテナンスなどは半年か1年に1回という人が多い

一方、2位に「1ヶ月に1回」、3位に「3ヶ月に1回」という回答が入っていることから、旧車の中でも車種やどれだけ古いクルマかによって、メンテナンスの頻度は変わってくるようです。

また、「2年以上」と回答したユーザーは2.7%とわずかだったことから、旧車を所有するオーナーのほとんどは、2年に1度は必ずメンテナンスを行っていることも分かります。

●年間10万円以下が全体の57.1%

調査では、次に、「所有している旧車の1年でかかるメンテナンス・整備費用」に関して聞いています。結果は以下のようになりました。

旧車オーナーへ維持費や故障箇所を調査
現在所有している、または過去に所有していた旧車の1年でかかるメンテナンス・整備費用の額(出展:カレント自動車)

1位:「5万円以内」 36.6%
2位:「10万円以内」 20.5%
3位:「20万円以内」 14.3%
4位:「50万円以内」 12.5%
5位:「15万円以内」 11.6%
6位:「100万円以上」 3.6%
7位:「100万円以内」 0.9%

1位が「5万円以内」、2位が「10万円以内」。これくらいの金額であれば、比較的新しい車種でもかかる場合がありますよね。また、これら2項目は、今回用意した選択肢の中で最低額とその次だったそうで、合わせると全体の割合は57.1%と過半数を超えます。

旧車オーナーへ維持費や故障箇所を調査
旧車の維持費は必ずしも金額が大きくなるわけではなさそうだ

そう考えると、全ての旧車が維持に莫大なお金がかかってしまうわけではなく、比較的「普通に」維持できるクルマもあるようです。

なお、「100万円以内」「100万円以上」と回答したユーザーは合わせて4.5%ですから、年間費用が3ケタ以上の高額になる人は少数派のようです。これらにより、ほとんどの旧車所有ユーザーは、年間50万円以内にメンテナンス・整備費用が収まっていることが読み取れます。

●故障はトランスミッションよりエンジン系統に多い傾向

アンケートでは、「旧車の故障箇所」に関しても質問を行っています。結果は次の通りです。

旧車オーナーへ維持費や故障箇所を調査
これまでに経験した旧車の故障箇所(出展:カレント自動車)

1位:「エアコン関係」 41票
2位:「エンジン(オルタネーター)」 38票
3位:「エンジン(ラジエーター)」 37票
4位:「エンジン(燃料ポンプ)」 31票
5位:「エンジン(ECU・リレー)」 26票
6位:「エンジン(イグニッションコイル)」 24票
7位:「ミッション(センサー類)」 18票
8位:「ミッション(本体)」 16票
9位:「特になし」 5票
「そのほか」 33票

旧車で故障する箇所といえば、よくエアコン関係が挙げられますが、今回の調査でもやはり1位。多くの旧車所有ユーザーが、一度は不具合を経験しているようです。

旧車オーナーへ維持費や故障箇所を調査
旧車オーナーには、エアコンの故障を経験した人も多い

また、2位から6位の回答がエンジン関係となったことから、ミッション関係の故障よりも多い傾向にあることが伺えます。

なお、「そのほか」の回答には、「パワーステアリングの故障」や「オイル漏れ」という回答が多く見受けられたそうです。さらに、5票とわずかですが、「特になし」と回答したユーザーもいたことから、旧車でもほとんど整備を必要とせず、定期点検だけで済む車体もあるようです。

●旧車好きは愛車へ愛情を注ぐ人が多い!?

今回の調査を見る限りでは、旧車の維持には必ずしも多大な費用がかかったり、頻繁な修理や整備が必要だったりするわけではなさそうです。

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エンジンを長期間かけないとバッテリー上がりの原因にも

クルマは、比較的新しいモデルであっても、たとえば、長い期間乗らないとバッテリーが上がったり、足まわりのゴムブッシュが劣化するなどで、修理や整備が必要になる場合もあります。

また、定期的に洗車をすることでちょっとした不具合が見つかりやすく、大がかりな修理などを未然に防げ、修理や整備の費用も少なくて済む場合もあります。

きっと、旧車のオーナーには、こまめに洗車したり、定期的にドライブへ行くなど、日頃から愛車へ愛情を注いでいる人も多いのでしょうね。

(文:平塚直樹 *写真はすべてイメージです)