クルマなら昭和なトラスト・セリカとシビック・タイプRプロト、でも1番は変わらず元気な雨さんこと「雨宮勇美」さん!私が見かけたベスト3【東京オートサロン2022】

■今年も会場全部は回れきれなかった(泣) そんな中でも気になったのがこの3台!?

元オプション編集部の私、やすのが初めて東京オートサロンに足を運んだのは、1988年か1989年。晴海の国際展示場に始まり、お台場の東京ビッグサイト、そして現会場となる千葉の幕張メッセに通い始めて…東京オートサロン2022でもう35年近くにもなるの~(驚)!?

東京オートサロン2022
東京オートサロン2022…無事に3日間開催してくれてありがとう!

かつては(今も?)、東京国際カスタムカーコンテスト・チューニングカー部門にエントリーしている車両は、その前年末に日本自動車研究所(通称:谷田部)などで行う試乗会で、OPTION最高速ドライバーの稲田Dai大二郎さんや自動車評論家の津々見友彦さんなどが実際に試乗し、そしてグランプリを決める…ということをやっていました(その日までにクルマが仕上がらないと賞典外!)。

そんなこともあり、東京オートサロンではチューニングカー部門のクルマしか注目していなかった…な感じ。そんな(かつては)チューニングカーバカだった私が東京オートサロン2022会場で気になったのは、この3台!?です。

●3位:トラストがワンオフで作る昭和代表車「セリカGA61」(TRUST)

トラスト・セリカXX
真っ黒なボディが凄みを魅せる、TRUSTセリカXX

出展車両名はただの「セリカ」になっていますけど、多分、付けたかった車両名は「GReddyセリカXX」なんじゃないかと思うこのクルマを3位に選びました。

コレ、何年式なんでしょう?ってくらい、懐かしくて嬉しくなる旧車です。

昨年、事業拡大により、トラストは「昭和トラスト」に社名変更されナンジャソリャ!?となりましたが、その名の通り昭和を代表するチューンドベース車でもあるセリカ。そんな旧車は今、世界的にとっても人気があるのは有名な流れ。

トラスト・セリカXXのエンジンルーム
ワンオフ制作してくれる『GReddy FACTORY』により仕上げられているセリカXX

このセリカはトラストのデモカーではなく、オーナーカー。しかも、トラストはチューニングパーツメーカーなのに、チューニングショップばりにワンオフでオリジナルパーツを作ってくれる『GReddy FACTORY』により仕上げられています。

このGReddy FACTORYというのは、「モータースポーツで培ったテクノロジーをフィードバックし、製品や車両を制作」してくれるTRUSTのオーダーサービスです。

トラストGReddyセリカXX
かつての最高速仕様TRUSTセリカXXに想いを馳せ…

今、トヨタも日産も、旧車パーツを復刻させています。が、旧車は税金も高いしCO2問題やらなんやらで今後はさらに肩身が狭くなっていく予想。

でも、心の奥底からウォ~♪とにじみ出るような味や楽しさは旧車ならではのもの。そんな旧車をピカピカに仕上げたトラスト・セリカに、かつての最高速仕様を想い出しながら、3位です。

●2位:内燃機では最後!? 今度は乗せて!のCIVIC TYPE R Prototype(ホンダ)

CIVIC TYPE R Prototypeのフロントビュー
今度こそ乗る!

ホンダブースで一番の注目だった「新型シビックタイプRプロトタイプ」を、気になる2位に選びました。

2020年2月に行われた現行型の発表会には、元F1レーサーでクリッカー・テストドライバーの井出有治さんと一緒に行けたのですが、一度も試乗が叶わなかったのが、シビック・タイプR。井出さんはその年、スーパー耐久レース・ST-TCRクラス「F・Link Home CIVIC TCR」でシリーズ優勝したほど、ハイパワーFF使いとして「自信がありますー」(井出)。

CIVIC TYPE R Prototype
CIVIC TYPE R Prototypeのリヤビュー。乗りたい、乗せたい井出さんに!

なのに…試乗できなかった悔しさから、今度こそは!の期待も込めて、2位。

可愛いシビックイラストが一面に描かれるカモフラージュ柄で、その詳細な仕様は謎のまま。しかも、最後の内燃機関シビック・タイプRになる!?とのウワサがマジそうなので、これは乗っておかないと!!

まぁ、私にとって「速いシビック」のイメージといえば…EFやEG型の1.6L VTECだったりしますけど。

●1位:13Bロードスター…じゃなく、変わらず元気な「雨宮勇美」さん(RE雨宮自動車)

雨宮勇美
顔中がマスクになっちゃった雨さん

初代ロードスターが誕生したのは平成元年。この1989年という年にはロードスターの他、スカイラインGT-R(BNR32)、フェアレディZ(Z32)、180SX(RS13)など、チューンドベース車として人気のクルマが大量発生した記念すべき年。

RE雨宮 NCロードスター 13Bターボ
東京オートサロン2022で雨さんの一押しは、このRE雨宮 NCロードスター 13Bターボ

東京オートサロン2022に登場した雨さんロードスターは、2006年式の3代目NC型。まぁ、雨さんの作るクルマに何型か? なんてのは別に分からなくてもよくて、「RE雨宮ロードスター2022バージョン」という新型車だと思えばOKです。

で、私の1位ですが、13Bロータリーが積まれているこのRE雨宮 NCロードスター 13Bターボ…ではなく、「雨宮勇美」さんご本人です!

RE雨宮 NCロードスター 13Bターボのインテリア
RE雨宮 NCロードスター 13Bターボのように、内装までキッチリ仕上げるのが雨さん流で、その流れを作ったのもRE雨宮

雨さんとの付き合いは、OPTに入った直後からなので、35年以上になります(あ、歳がばれる!)。一緒に湾岸行ったり大黒PA行ったり長距離取材に行ったりイベントで会ったり…。取材も含め、チューナーさんの中で一番多くの時間を共にしたのが雨さんなのです。

「1983年の第1回東京エキサイティングカーショーから始まって、今年の東京オートサロン2022まで連続出展してるのはウチだけ!」という雨さん。

「まぁさ、東京オートサロン2021が無かったのはしょうがないけど、やっぱ正月のコレがないと1年が過ごせないんだよ。ホント、今年は開催してくれてありがたいッス!」と、雨さんはおっしゃって下さいました。

私だって東京オートサロンで雨さんに会わないと、年が明けません。なので、雨さんに会えてようやく2年分の正月が明けた感じです。

なんだか昔と変わらないというか、年々若返ってんじゃないの?と感じる、OPT時代から35年もの付き合いになる雨さんこと雨宮勇美さんが、私にとって、東京オートサロン2022の中の1番でした!

(文:永光 やすの/画像:GTO Kie・諸星 陽一・永光 やすの)

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この記事の著者

永光やすの 近影

永光やすの

「ジェミニZZ/Rに乗る女」としてOPTION誌取材を受けたのをきっかけに、1987年より10年ほど編集部に在籍、Dai稲田の世話役となる。1992年式BNR32 GT-Rを購入後、「OPT女帝やすのGT-R日記」と題しステップアップ~ゴマメも含めレポート。
Rのローン終了後、フリーライターに転向。AMKREAD DRAGオフィシャルレポートや、頭文字D・湾岸MidNight・ナニワトモアレ等、講談社系車漫画のガイドブックを執筆。clicccarでは1981年から続くOPTION誌バックナンバーを紹介する「PlayBack the OPTION」、清水和夫・大井貴之・井出有治さんのアシスト等を担当。
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