今日は冬至/ウランの核分裂を発見/トヨタの最高級車12代目ゼロ・クラウン登場!【今日は何の日?12月22日】

■昼の時間がもっとも短い冬至。ドイツのO・ハーン博士が核分裂を発見

柚子湯に入っているカピバラ
柚子湯に入っているカピバラ

今日は、1年で最も昼の時間が短く、夜の時間が長い「冬至」です。最近は、冬至だから何かをするという習慣は少なくなりましたが、昔はカボチャを食べるとか、柚子湯に入るとかいった習慣がありました。ちなみに、カボチャは夏の野菜ですが、栄養価がバランスよく含まれており風邪を防止する効果があることから、冬によく食べられるとのこと。柚子湯も、冬の肌荒れを防ぐとか、風邪をひかないという効能があると言われています。

原子力マーク
原子力マーク

また1938(昭和13)年のこの日、ドイツの物理学者オットー・ハーン博士が、ウラン235に中性子を当てると、バリウムとクリプトンに核分裂することを発見しました。この核分裂によって放出されるエネルギーは、通常の化学反応で放出されるエネルギーの数千倍にも達します。これを知った米国は、ドイツがこの核分裂を利用した原子爆弾を製造するのではないかと恐れて、急いで原子爆弾の製造に乗り出したと言われています。結果的に、これが広島と長崎の原爆投下という悲劇につながったのでした。

さて、クルマ界の今日は何があったのでしょう?

●すべてを刷新したトヨタの12代目ゼロ・クラウン登場!

2003(平成15)年のこの日、トヨタの最高級車12代目「クラウン」が登場しました。12代目は伝統の制約から解き放され、すべてをゼロから開発することをコンセプトに、「ゼロ・クラウン」というキャッチフレーズが与えられました。

2003年に登場した12代目クラウン(ロイヤル)、キャッチフレーズは「ゼロ・クラウン」
2003年に登場した12代目クラウン(ロイヤル)。キャッチフレーズは「ゼロ・クラウン」
12代目クラウンの運転席周り。木目調のパネルに、マルチインフォメーションディスプレイ、LED照明のオプティトロンメーターなどを配置
12代目クラウンの運転席周り。木目調のパネルに、マルチインフォメーションディスプレイ、LED照明のオプティトロンメーターなどを配置

クラウンは、1955年に誕生した初代クラウン(当時は「トヨペットクラウン」)から現行の15代までの66年間、常に最新の技術を採用しながら進化を続け、今も変わらず高級車トップの座に君臨しています。

そのような長い歴史の中、登場した12代目クラウンは、プラットフォームや内外装のデザイン、メカニズム、装備に至るまですべてを見直し、国内専用モデルでなく、グローバルなモデルへと変貌しました。

1955年にデビューした初代クラウン。記念すべき純国産の高級乗用車、当時はトヨペットクラウンと名乗る。
1955年にデビューした初代クラウン。記念すべき純国産の高級乗用車、当時はトヨペットクラウンと名乗る。

ボディスタイルは、先代同様4ドアセダンのみ。先代よりも流麗でスタイリッシュになり、シックなロイヤルとスポーティなアスリートが設定されました。サスペンションは、4輪ダブルウィッシュボーンからリアをマルチリンクに変更。エンジンは、伝統の3L直6DOHCから、2.5Lおよび3.0LのV6直噴DOHCに乗せ換えられ、トランスミッションは5速/6速ATが用意されました。さらに、SRSデュアルエアバッグ&ニーエアバッグ、ABS、横滑り防止VSC(スタビリティコントロール)、トラクションコントロールなど、最先端の安全技術が装備されました。

すべてを刷新した12代目クラウンは、歴代クラウンの中で2番目の販売台数を誇りました。1番売れたのは、バブル絶頂期の1987年に登場した8代目です。すべての高級車が飛ぶように売れたバブル期が特別であると考えると、歴代クラウンで最も人気を博したのは、この12代目クラウンと言えるのではないでしょうか。

毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかも知れません。

Mr.ソラン

この記事の著者

Mr. ソラン 近影

Mr. ソラン

某自動車メーカーで30年以上、自動車の研究開発に携わってきた経験を持ち、古い技術から最新の技術までをやさしく解説することをモットーに執筆中。もともとはエンジン屋で、失敗や挫折を繰り返しながら、さまざまなエンジンの開発にチャレンジしてきました。
EVや燃料電池の開発が加速する一方で、内燃機関の熱効率はどこまで上げられるのか、まだまだ頑張れるはず、と考えて日々精進しています。夢は、好きな車で、大好きなワンコと一緒に、日本中の世界遺産を見て回ることです。
続きを見る
閉じる