戦艦大和が完成/日本中でポケモンショック発生/スズキの7代目アルトがデビュー!【今日は何の日?12月16日】

■世界最強の戦艦大和が完成。ポケモンショックで685人が病院へ

戦艦大和の模型
戦艦大和の10分の1模型(呉の大和ミュージアム)

1941(昭和16)年12月16日、当時世界最大で最強の戦艦大和が完成しました。全長263m、全幅38.9m、排水量6万3000トンで速度27ノット(50km/h)、46cm砲を9門備えた当時の技術の粋を尽くした戦艦でした。しかし大和が完成した時には、戦艦で撃ち合うのではなく、戦闘機で戦う時代だったので、あまり活躍する場はありませんでした。若い人には、宇宙戦艦ヤマトの方がピンとくるのでしょうね。

ポケモン の被り物(C)Creative Commons
ポケモン の被り物(C)Creative Commons

いっぽう1997(平成9)年のこの日には、通称「ポケモンショック」と呼ばれる事件が発生しています。この日にテレビ東京で放映された「ポケットモンスター:第38話でんのうせんしポリゴン」を視聴していた子どもの一部が、気分が悪くなったり、けいれんを起こすなど体調異変を起こしたのです。全国の小中学生680人が病院に搬送され、150人以上が入院しました。多くは軽症でしたが、中には意識不明になった子どももいたそうです。番組中のロケット弾の砲撃シーンで、強い光の点滅や色調の激しい変化が続き、光過敏性発作が原因のようです。この発作が起こるのは4000人に1人の割合で、5歳から15歳で起こりやすいと言われています。

さて、クルマ界の今日は何があったのでしょう?

●低燃費をアピールしたスズキの7代目アルトがデビュー!

2009(平成21)年のこの日、スズキを代表する軽自動車「アルト」が6回目のモデルチェンジを行い、7代目に移行しました。アルトの歴史は古く、1979年にデビューした初代アルトは、物品税がかからない商用車でありながら乗用車スタイルの「軽ボンネットバン」という新しいジャンルを開拓して大ヒットしました。その後も、アルト・ターボやアルトワークスなどの人気モデルを投入して、スズキの中核的モデルとなりました。

2009年に登場した7代目アルト。ラウンディシュな親しみやすいフォルム
2009年に登場した7代目アルト。ラウンディシュな親しみやすいフォルム
7代目アルトの運転席周り。エクステリア同様、ラウンディッシュなインパネでまとめている
7代目アルトの運転席周り。エクステリア同様、ラウンディッシュなインパネでまとめている

7代目のアルトも、初代から貫いてきた低価格と低燃費、使い勝手の良さというコンセプトを継承。エクステリア、インテリアとも、丸みを帯びた親しみやすいデザインを採用し、基本ボディには高張力鋼板を積極的に採用して、剛性強化と軽量化の両立を実現しました。パワートレインは、660cc直3DOHC 12VエンジンにCVTおよび4速AT、5速MTの組み合わせ。駆動方式はFFとフルタイム4WDが用意されました。

2011年に登場したアルトエコ。ガソリン車トップの燃費をアピール
2011年に登場したアルトエコ。ガソリン車トップの燃費をアピール

デビューの2年後には、先進の低燃費技術満載の「アルトエコ」が登場。当時のガソリン車としてはトップの燃費、30.2km/Lをアピールしました。ちなみに、それまでの燃費トップは2ヵ月前に登場したダイハツミライース」の30.0km/L。このトップ争いが、その後の熾烈な軽の燃費競争のトリガーとなりました。

その燃費競争も、2016年以降に発覚した一部メーカーの燃費不正という形で終焉を迎えました。そのせいでしょうか、最近は燃費トップとか燃費何km/Lとかいったメーカーのアピールはなくなりましたね。

毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかも知れません。

Mr.ソラン

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Mr. ソラン 近影

Mr. ソラン

某自動車メーカーで30年以上、自動車の研究開発に携わってきた経験を持ち、古い技術から最新の技術までをやさしく解説することをモットーに執筆中。もともとはエンジン屋で、失敗や挫折を繰り返しながら、さまざまなエンジンの開発にチャレンジしてきました。
EVや燃料電池の開発が加速する一方で、内燃機関の熱効率はどこまで上げられるのか、まだまだ頑張れるはず、と考えて日々精進しています。夢は、好きな車で、大好きなワンコと一緒に、日本中の世界遺産を見て回ることです。
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