八幡製鉄所が稼働/Suicaサービス開始/ホンダの小型トールワゴンS-MXデビュー!【今日は何の日?11月18日】

■北九州の官営八幡製鉄所が操業開始、JR東がSuicaのサービス開始

旧八幡製鉄所(現、日本製鉄九州製鉄所)
旧八幡製鉄所(現、日本製鉄九州製鉄所)

1901(明治34)11月18日、福岡県北九州市八幡で日本初の官営製鉄所「八幡製鉄所」が操業を開始しました。明治政府は、鉄による富国強兵を目指していました。その中心となった八幡製鉄所は、ドイツ人技師の指導を受けて建設され、鉄鉱石は中国から輸入、製鉄には筑豊の石炭を使って稼働しました。北九州八幡は、かつては小さな村でしたが、八幡製鉄所の建設によって日本重工業の中核的な存在となり、筑豊炭田とともに日本の近代化の象徴となりました。

Suicaカード
Suicaカード

また2001(平成13)年のこの日、JR東日本が非接触型ICカード「Suica(Super Urban Intelligent Card)」の運用を開始しました。自動改札をタッチして出入りできるだけでなく、Suicaにチャージしてキャッシュレス決済できる利便性もあり、今や同様のICカードを含めて1人1枚の時代となっています。かざすだけという非接触のシステムは、ソニーの開発した非接触型カード技術「FeliCa(フェリカ)」をベースにしており、リーダー(読み取り機)とカードの間で電磁波を介してデータを送受信できる技術です。キップも、そろそろお役御免になりそうですね。

さて、クルマ界の今日は何があったのでしょう?

●ホンダからトールワゴンのニューモデルS-MXデビュー!

1996(平成8)年のこの日、ホンダからクリエイティブムーバー第4弾のニューモデル「S-MX」がデビューしました。クリエイティブムーバーとは、「使う人の生活をより楽しく、豊かに広げていける生活創造車を目指す新発想車」で、第1弾は「オデッセイ」、第2弾「CR-V」、第3弾「ステップワゴン」に続いたのが、第4弾のS-MXです。

1996年発売のS-MX
1996年に発売されたS-MX
1996年発売のS-MXの後ろ外観、ボクシーなトールワゴンスタイル
S-MXの後ろ外観。ボクシーなトールワゴンスタイル

S-MXは、すべての面で楽しさを追求したコンパクトなトールワゴンです。初代ステップワゴンをベースに全長を55mm短縮し、個性的なボクシーなスタイリングに広い室内空間を確保。前後2列のベンチシートは、完全フラット化することができ、車中泊にも便利です。ドアはスライド式ではなく、ヒンジタイプで、右側後部のドアがない変則的な3ドアレイアウトを採用。パワートレインは、低中速トルクを重視した2.0L直4DOHC 16Vエンジンと4速ATの組み合わせ。駆動方式はFFベースで4WDも用意されました。

1996年発売のS-MXのフルフラット可能なシートアレンジ
1996年発売のS-MXのフルフラット可能なシートアレンジ

若者向けのユーティリティに優れたS-MXは、当初は6000台を超える好調な販売を記録しましたが、徐々に失速。2002年に販売を終了して、1代限りでホンダの歴史の中から消えていきました。

2000年発売のトヨタbB、確かにS-MXに似ている?
2000年に登場したトヨタbB。確かにS-MXに似ている?

低迷の理由のひとつに、2000年に登場したトヨタbB」の存在があります。似たスタイリングと同じコンセプトながら、安価に設定されたdBに顧客を奪われてしまったのです。トヨタの2番手戦術にやられたのかもしれませんね。

毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかも知れません。

Mr.ソラン

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Mr. ソラン

某自動車メーカーで30年以上、自動車の研究開発に携わってきた経験を持ち、古い技術から最新の技術までをやさしく解説することをモットーに執筆中。もともとはエンジン屋で、失敗や挫折を繰り返しながら、さまざまなエンジンの開発にチャレンジしてきました。
EVや燃料電池の開発が加速する一方で、内燃機関の熱効率はどこまで上げられるのか、まだまだ頑張れるはず、と考えて日々精進しています。夢は、好きな車で、大好きなワンコと一緒に、日本中の世界遺産を見て回ることです。
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