フォーラムエイト・セントラルラリー2021がいよいよスタート。現地の様子を参加選手に聞いてみた!

■狭い道幅や不安定な路面をどうクリアするかが課題!

セントラルラリー2021
タイム計測を行なうスペシャルステージは、写真のような集落の生活道路も舞台に。普段はのどかな光景が非日常に彩られます
セントラルラリー2021
SSにあるヘアピンセクション

愛知県・岐阜県を舞台に開催されるフォーラムエイト・セントラルラリー2021は、11月13日(土)午前9時に競技が始まりました。前日の12日(金)は、ラリーの競技ステージを事前に下見走行しながらペースノートを作成する作業(通称:レッキ)の日。このレッキでは、各クルーが1SS(スペシャルステージ=全開区間)あたり2回ずつ走行し、コーナーの形状や路面状況をペースノートに表現していく作業を行ないます。

今回のSSは、広い2車線道路の区間もあれば、狭い林道や集落の生活道路を抜けるセクションありとバラエティに富んでいます。秋という季節柄、路面には落ち葉や砂利などが出ている部分もあり、そうした箇所では路面がかなり汚れている印象のもよう。12日(金)のレッキを終えた選手に、今大会のステージの様子について話を聞きました。

セントラルラリー2021
地元愛知県出身の勝田範彦選手。2021年の全日本ラリー選手権では自身9度目となるチャンピオンに輝きました

まず、2021年の全日本ラリー選手権で自身9度目のチャンピオンを獲得した勝田範彦選手(トヨタGRヤリス)は、「道が汚れていますね。落ち葉なども多いですが、この季節はあんなもんでしょう。路面のグリップ度合いもわからないので、1ループ目は慎重にいかないといけませんね。目標としては勝ちたいと思っていますが、周りの様子も見なくてはならない。いい戦いが見られるかもしれませんね」とコメント。地元の一戦に向け「リタイアしないよう気をつけて走ります」とつけ加えました。

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今シーズンからトヨタGRヤリスにスイッチした奴田原文雄選手。今後に向けたデータ取りを行ないたいと語りました

奴田原文雄選手(トヨタGRヤリス)は、2年前のセントラルラリーに出場経験はあるものの、その時はコ・ドライバーだったため、ドライバーとして出場するのは初めて。「狭い区間をたくさん使った設定ですね。今後ラリージャパンとして開催される際にはまた変わると思いますが、今回はミニマムで設定したのでしょう。具体的な目標と言うよりは、今後に向けてデータをきちんと取りたいと思っています」と語っています。

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新井大輝選手は全日本ラリー選手権仕様から大きく軽量化を施したスバルWRX STIで参戦します

今大会、スバルWRX STIに大幅な軽量化を施して臨む新井大輝選手。2年前の大会にはシトロエンC3 R5で出場して2位でフィニッシュしています。「2年前に出ているのでステージも知っていますし、ものすごく面白いイベントという印象です。大会の盛り上がりも含めて、全日本ラリーにないような形でやってくれているので、ドライバーとしてもうれしいです。クルマの感触としてはものすごくいいですね」と笑顔を見せた。

ラリーは13日(土)の9時から豊田スタジアムで行なわれるセレモニアルスタートで開幕しました。総勢61台、122人のクルーが12SS、83.32kmの戦いに挑む。さて勝負の行方は?

(クリッカー編集部)

【関連リンク】

・フォーラムエイト セントラルラリー2021公式サイト
https://central-rally.jp/

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この記事の著者

角田伸幸 近影

角田伸幸

1963年、群馬県のプロレタリアートの家庭に生まれる(笑)。富士重工の新米工員だった父親がスバル360の開発に立ち会っためぐり合わせか、その息子も昭和期によくいた「走っている車の名前が全部言える子供」として育つ。
上京して社会人になるも車以上に情熱を注げる対象が見つけられず、自動車メディアを転々。「ベストカー」「XaCAR」で副編集長を務めたのち、ポリフォニー・デジタルにてPlayStation用ソフトウェア「グランツーリスモ」シリーズのテキストライティングに携わる。すでに老境に至るも新しモノ好きで、CASEやパワートレインの行方に興味津々。日本ディープラーニング協会ジェネラリスト検定取得。大好物は豚ホルモン(ガツとカシラ)。
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