実物を見ないでクルマを買った人が24.5%。「口コミサイト」の情報でクルマを選ぶ人が増加中!?

■クルマを選ぶ際の情報収集の手段を調査

情報化が進んでいる現代、クルマを選ぶ際の情報収集についても、最近はさまざまな手段があります。従来であればディーラーで現車を見たり、雑誌を読んだりすることが一般的でしたが、最近はインターネット、動画投稿サイト、SNSなど、より多くのチャンネルから、多岐に渡る情報を入手することが可能です。

クルマを選ぶときの情報収集手段について調査
ディーラーで情報入手する人は依然多い

では、実際にクルマを買う際の情報入手の方法は、この数年でどんな変化をみせているのでしょうか? 定額カーリース「おトクにマイカー 定額カルモくん」を運営するナイルでは、自家用車を持っている全国の男女1317名に対し、車種を選ぶ際の情報収集の手段について調査を実施。

その結果、情報の入手先でもっと多いのが従来からの「ディーラー」が最多だったものの、ここ数年は「口コミサイト」の活用や、実物を見ないで車種を決めた人が増加していることなどが分かりました。

●2019年以降は口コミサイトやSNSが増加

今回の調査は、2021年9月22日〜10月5日の期間、インターネットによるアンケート形式で行われたものです。

アンケートでは、まず「車種を選ぶ際の情報収集の手段は何ですか?」という質問を実施(複数回答)。対象となった全国の男女1317名中、1203名から有効回答があり、以下のような結果になったといいます。

1位:「ディーラー」 53.4%
2位:「Web検索」 35.8%
3位:「家族・知人から」 22.6%
4位:「TV」 12.8%
5位:「広告(チラシ・看板など)」 12.6%
6位:「口コミサイト」 12.5%
7位:「雑誌」 12.2%
8位:「動画(YouTubeなど)」 10.2%
9位:「SNS(Twitter・Instagram・TikTok) 9.0%
10位:「新聞」 4.3%
11位:「ラジオ」 2.5%
12位:「そのほか」 1.7%

クルマを選ぶときの情報収集手段について調査
車種を選ぶ際の情報収集の手段(出展:ナイル)

なお、この結果は、回答したユーザーがクルマを購入した年別に集計してみても同様だということも判明。いずれの年でも1位「ディーラー」、2位「Web検索」、3位「家族・知人から」と、トップ3は同じだったそうです。

興味深いのは4位以下について。2018年までは「広告(チラシ・看板など)」や「雑誌」という回答が続いていたのですが、2019年以降は「広告(チラシ・看板など)」や「雑誌」よりも、「口コミサイト」や「SNS(Twitter・Instagram・TikTok)」を情報収集の手段としている人が増えていることも分かっています。

ちなみに、一番信用できる情報源は何かという質問に対しても同様の結果で、どの年も上位3つまでは「ディーラー」「Web検索」「家族・知人から」という結果で、2018年以降は「口コミサイト」を情報源にしている人が増加傾向にある結果になったといいます。

クルマを選ぶときの情報収集手段について調査
購入した年代別の車種を選ぶ際の情報収集手段(出展:ナイル)

これにより、調査を行ったナイルは「多くの方が情報源は1つだけでなく、いろいろなところから情報を集め、そして、最後はディーラーで買うといった流れがあるようです」と分析しています。

●実物を見ずに車種を決めた理由は?

ところで、ネットの口コミサイトなどを参考にする人が増えているということは、最後まで実物を見ないで車種を選んでいる人なども増えているのでしょうか?

クルマを選ぶときの情報収集手段について調査
実物を見ないで車種を決めたかどうか(出展:ナイル)

そこで、調査では、同じ1203名に、「実物を見ないで車種を決めましたか?」といった質問も実施。

・「見た」:75.5%(907人)
・「見ていない」 24.5%(294人)

という結果になったそうです。

また、これを回答者の購入年別に分けてみると、2016年には「見た」と回答した人が79.9%だったのに対して、2021年には「見た」は72%となっており、実物を見ないで車種を決めている人も増えていることが分かったといます。

調査では、さらに、実物を見ずに車種を決めた294人にその理由も聞いています。その結果は以下の通りです。

1位:「乗っていた・知っていたから」 22.5%
2位:「店員・友人に勧められたから」 20.2%
3位:「ネットで調べたから」 18.5%
4位:「カタログで見たから」 17.9%
5位:「何でもよかったから」 6.4%
6位:「CMで見たから」 4.6%
7位:「そのほか」 9.9%

なお、1位の「乗っていた・知っていたから」には「以前も同じ車種に乗っていたから」「家族が使っていたので」などの意見があったそうです。

クルマを選ぶときの情報収集手段について調査
実物を見ずに車種を決めた理由(出展:ナイル)

また、3位の「ネットで調べたから」と答えた人は「画像や動画」「ネットの評価」などを見ている傾向にあるようです。さらに、7位「そのほか」の中には「値段で決めた」などの意見があったといいます。

●買った後にギャップを感じることも

ネット通販でも、よく実物を見ずに購入すると「思っていたものと違う」ということもありがちです。そこで、調査では、実物を見ずに車種を決めた294人に、「購入後、ギャップを感じた部分」についても質問しています。結果は以下の通りです。

1位:「ハード面」 32.1%
2位:「車体・車内の大きさ」 22.6%
3位:「傷・整備不良」 15.1%
4位:「色味・外観」 15.1%
5位:「乗り心地」 11.3%
6位:「そのほか」 3.8%

クルマを選ぶときの情報収集手段について調査
実物を見ないで購入し、購入後にギャップを感じた部分(出展:ナイル)

なお、1位の「ハード面」には、「思ったより内装がよかった」「便利な機能が増えていた」といったポジティブな意見が多かった反面、中には「ナビが無かった」などといった回答もあったそうです。

また、2位「車体・車内の大きさ」には、「車内の広さ」「車高が思ったより高い」などの意見があったそうです。

さらに、3位「傷・整備不良」には、「内装が少しはげていた」「細かい傷」「電気系統の不具合」などの意見が、4位「色見・外観」には、「色が違った」「思ったより色が薄かった」「派手だった」という意見があったといいます。

ほかにも、5位「乗り心地」の11.3%には、「足回りが柔らかくなった」「ハンドルが非常にクイック」などの意見、6位「そのほか」には「そんなに良くなかった」「若者向きだった」などの意見があったそうです。

●新車オンラインストアなどで買い方が多様化

ちなみに、たとえば、傷や整備不良といった購入後の不具合は、新車ではあまりあるとは思えません。こういった回答をした人は、ひょっとしたら、現物を見ずに中古車を購入したのかもしれません。

中古車を選ぶ場合は、やはり、少なくとも現物を見て、可能であればエンジンを始動させてもらったり、試乗してみるというのが、最もトラブルが少ないということですね。

クルマを選ぶときの情報収集手段について調査
現物を見ずにクルマを選んだ人の中には、購入後に不具合があった人もいる

なお、今回調査を行ったナイルでは、これら結果についてこうコメントしています。

「ここ数年ではありましたが、口コミサイトやSNS(Twitter・Instagram・TikTokなど)」を情報源としている方が増えており、実際にクルマを見に行かずに車種を決めている方も増えていることがわかりました。オンラインでクルマを買えるサービスというとテスラが有名ですが、国産車ではホンダが今年の10月からオンラインで新車を買えるサービスを開始しています」

クルマを選ぶときの情報収集手段について調査
テスラは以前よりオンラインで新車販売を行っている(写真はモデル3)

たしかに、テスラは、以前から新車をオンラインで販売しており、北米や中国、欧州などでは最も売れているEVだといわれています。

また、ホンダが2021年10月4日から開始した「ホンダオン」は、スマートフォンやPCの画面上で商談、見積り、買取車の査定、契約、さらには自動車保険の手続きに至るまで、すべてオンライン上で対応可能な新車オンラインストア。

クルマを選ぶときの情報収集手段について調査
ホンダオンでは、まずN-BOXなど人気車種のサブスクリプションサービスから実施

当初は、トヨタのKINTOのような定額のサブスクリプションサービスから開始しますが、今後は販売方法も順次拡充していくことがアナウンスされています。

また、ホンダオンの専用アプリでは、各車種に関するSNS上でのリアルタイムの口コミを集めたUGC(ユーザー生成コンテンツ)をストア内に表示し、ほかのユーザーによる評価を参考にしながら、クルマ選びができるのも特徴だといいます。

まさに、今回の調査でも増加傾向であった、口コミサイトなどを参考にクルマ選びをする人へ対応したものですね。ホンダのこうした新しい取り組みが、クルマの買い方や選び方の変化に今後どう対応していくのかも、注目です。

クルマを選ぶときの情報収集手段について調査
ホンダオンは、スマホの専用アプリで車種の口コミが見られるのも特徴

ともあれ、今回の調査によって、インターネットのさまざまなサービスが出てきたことにより、クルマの選び方にも変化が起きつつあることは確かのようです。クルマは高価な買い物ですから、購入後に後悔しないよう、じっくり選ぶための情報収集手段が増えることはいいことですよね。

(文:平塚 直樹