■グレードは、標準仕様のほか、4座独立式の“EXECUTIVE”と前後デフロックを備える“OFFROAD”を設定
以前お伝えしたように、新型レクサスLXがサウジアラビア王国、アラブ首長国連邦で世界初公開されました。日本での発売は、2022年初頭が予定されています。
プラットフォームは「GA-F」が初採用され、注目のパワートレーンは新採用となる3.5LのV6ガソリンツインターボ。最高出力は305kW(415PS)・最大トルクは650Nmで、10速ATが組み合わされています。
先述したように、新「GA-F」プラットフォームが採用されると共に、伝統のラダーフレームも刷新されています。最新の溶接技術の活用などにより、従来型よりも20%高剛性されていて、衝突安全性能や静粛性、走りの質感を向上させたそう。
ボディには、高張力鋼板の採用が拡大されているほか、ボンネットやルーフ、全ドアパネルがアルミニウム化されています。なお、ルーフのアルミニウム化はレクサス初だそう。
また、パワートレーンの搭載位置が車両後方に70mm、下方に28mm移動され、従来型との車両重量比で約200kgの大幅な軽量化と低重心化、前後重量配分の改善も盛り込まれています。
足まわりは、フロントにハイマウントダブルウイッシュボーン式サスペンションが採用されています。サスペンションジオメトリ、コイルスプリングのばね定数が最適化され、オフロード走破性とオンロードの操縦安定性を高次元で両立し、優れた安定性と乗り心地を両立。
サスペンションストロークは、リバウンド従来型比+15mmとロングストローク化され、優れた路面追従性や悪路走破性を確保するそうです。
一方のリヤは、トレーリングリンク車軸式サスペンションを継承し、サスペンションアーム、ショックアブソーバー配置と特性をつくり込み、車軸の動きをコントロールしやすくすることで、優れた車両安定性と乗り心地を実現。また、リバウンドストロークは従来型よりも20mm拡大され、優れた路面追従性に寄与するそうです。
グレード展開は、標準仕様に加えて、新たに“EXECUTIVE”と“OFFROAD”が設定されています。“EXECUTIVE”には、オンロードはもちろん、悪路でも快適に過ごせる機能を用意。こちらは、後席に最大48度までリクライニング可能なシートと後席専用コンソールが用意され、最上級の快適性が確保される4座独立仕様になります。
“OFFROAD”には、前後デフロックなどの悪路走破性を高める専用装備により、レクサスの新たなオフロードイメージを確立する仕様になるそう。
日本仕様の価格やボディサイズなどの詳細は、まだ明らかにされていませんが、世界的な半導体不足や部品不足、新型への注目度などにより、新型ランドクルーザーと同様に長い納期になる可能性が高そうです。
※上記写真は、プロトタイプです。
(塚田 勝弘)