新型アクアの広々したリヤシート。初代アクアの欠点を克服した居住性、実用性

■荷室は使いやすさや積載性に配慮

初代トヨタアクアは、ハイブリッド専用モデルとして燃費を武器に2011年に登場し、2012年には新車販売台数でプリウスに次ぐ2位、2013年にはトップに立っています。

トヨタ・アクア
新型アクアのフロントマスク

今でこそハイブリッドは当たり前といえる存在になりましたが、当時は特にコンパクトカーにハイブリッドがないようでは、販売現場で勝負にならないほど重要なファクターでした。「燃費スペシャル」という印象の強い初代アクアでしたが、乗って見るとしっかりしたハンドリングが得られるなど、走りの質感もじつは美点でした。

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新型アクアのサイドビュー。ロングホイールベース化されたが、全長は変わっていない

狭い場所でも取り回ししやすく、駐車しやすいというメリットもあったものの、居住性の面では後席の足元や頭上が狭いという声もありました。

2代目はこうした点もしっかり配慮され、高い居住性、実用性を備えています。新型アクアのボディサイズは、全長4050×全幅1695×全高1485mm。ホイールベースは2600mm。

トヨタ・アクア
新型アクアのインパネ

全長と全幅は、先代と同値で、全高は30mm高くなっています。ホイールベースは50mm長くなり、前後席間は20mm長くなり、ヤリスと比べると50mm長くなっています。

後席の足元の広さはもちろん、頭上空間にも余裕が広がり、後席はBセグメントモデルとしては十分に広くなっています。前席のスライド位置によっては、足を十分に伸ばせるほど広く、身長171cmの筆者の場合は頭上の圧迫感もほとんどありませんでした。

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新型アクアのフロントシート

最小回転半径は「B」が4.9m、それ以外が5.2m。先代は「クロスオーバー」が5.4mで、それ以外は4.8mでしたので、少し大きくなっています。それでも、後席の居住性改善というメリットを歓迎する方が多いはず。

新型アクアの視界はAピラーが約4%細くなり、三角窓が拡大。さらに、ワイパーの位置を下げることで良好な視界が確保。後方視界は、目視確認時の死角が約1度改善されています。

トヨタ・アクア
新型トヨタ・アクアのリヤシート

一方の荷室は、全長が同値、ホイールベースが50mm長くなったことで、先代の305Lから300Lと若干容量を減らしています。それでもこうしたカタログ数値にこだわらず、荷物の潜り込みを防止し、シートを倒した際の連動性の改善、荷室フロアのフラット化、開口部(バックドア開口高を+75mmの800mm)の拡大が盛り込まれるなど、実際の使い勝手の向上が図られています。

トヨタ・アクア
最大時のラゲッジスペース

ヤリスと迷う方もいるかもしれませんが、新型アクアは、後席や荷室の広さでアドバンテージが与えられていて、小さな子どもがいるファミリーでも使いやすい広さが確保されています。

(文:塚田 勝弘/写真:井上 誠)

この記事の著者

塚田勝弘

塚田勝弘 近影
1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。クルマ、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。