未来の「光るブレーキキャリパー」も実用化が進む?ブレンボが米・シリコンバレーに研究開発拠点

■スマホ連携も可能な次世代ブレーキに注目!

イタリアのブレーキメーカーとして有名なブレンボ。バイクからクルマ用まで、さまざまな高性能ブレーキシステムをリリース、レース車両にも使われることから、そのハイスペックな性能はバイク好きやクルマ好きの憬れでもあります。

そんなブレンボが、自社初のCoE(研究開発拠点)である「ブレンボ・インスピレーション・ラボ」をアメリカ・シリコンバレーに開設することを発表しました。

新しい研究開発拠点といえば、気になるのが2021年5月にブレンボが発表した新しいブレーキキャリパーのコンセプトモデル「ニューGセッサンタ(New G Sessanta)」。

同社のYouTube公式チャンネルを視れば一目瞭然ですが、LEDで光るだけでなく、スマートフォンと連携しさまざまな機能も使えるという注目作です。

今回開設される新拠点により、こういった次世代ブレーキの実用化が進むことが期待されます。

ブレンボの米シリコンバレー研究開発拠点で光るブレーキキャリパーの実用化進む
ブレンボのコンセプトモデル、ニューGセッサンタ(出展:ブレンボ・ジャパン)

●多様な色調の光で気分やスタイルを強調

ニューGセッサンタは、前述の通り、ブレンボの創業60周年を記念して発表したバイク用の次世代ブレーキキャリパー。

同社が初めて製造したバイク用ブレーキキャリパーから着想を得て、モビリティの未来へのビジョンを表現した新しいコンセプトモデルです。

主な特徴は、まず、LEDをキャリパーボディに直付けし、レッドやブルー、イエローやホワイトなど、さまざまな色調の光を出すことができること。システムはキャリーパーの装着形式や種類を問わず適用が可能で、フォルムや機能を目立たせる効果を生み出します。

ブレンボの米シリコンバレー研究開発拠点で光るブレーキキャリパーの実用化進む
LEDをブレーキキャリパーに直付け(出展:ブレンボ・ジャパン)

●ワイヤレス技術でスマホ連携

しかも、ワイヤレス技術を使いスマートフォンと繋げることで、自分好みにアレンジすることもできます。

たとえば、停車中に好みの光量で今の気分を表現したり、愛車のスタイルをアピールする、周囲の状況に光をマッチさせることなどが可能。

ブレンボの米シリコンバレー研究開発拠点で光るブレーキキャリパーの実用化進む
愛車のスタイルを光で表現(出展:「Brembo Brakes」YouTube公式チャンネル)

また、色と光の併用によって、愛車やキャリパーの状態に関するデータや情報を発信したり、カーテシーライトとして光らせることで駐車したバイクを見つけることなどもできます。

ブレンボの高性能さに、光や色で魅せる要素も加われば、まさに鬼に金棒です。

ブレンボの米シリコンバレー研究開発拠点で光るブレーキキャリパーの実用化進む
ブレーキや車両の状態を色で警告(出展:「Brembo Brakes」YouTube公式チャンネル)

ちなみに、今回開設されるブレンボ・インスピレーション・ラボは、ブレンボが有するソフトウェア開発、データサイエンス、AI(人工知能)のノウハウを強化するための専門拠点とのこと。つまり、主にIT関連の技術開発を行うところです。

最新テクノロジーを駆使することで、ぜひこういった次世代ブレーキの開発も促進して欲しいものです。また、現在はバイク用が開発されていますが、将来的にはぜひクルマ用の光るブレーキキャリパーなんてのも期待したいですね。

(文:平塚 直樹

この記事の著者

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平塚 直樹

自動車系の出版社3社を渡り歩き、流れ流れて今に至る「漂流」系フリーライター。実は、クリッカー運営母体の三栄にも在籍経験があり、10年前のクリッカー「創刊」時は、ちょっとエロい(?)カスタムカー雑誌の編集長をやっておりました。
現在は、WEBメディアをメインに紙媒体を少々、車選びやお役立ち情報、自動運転などの最新テクノロジーなどを中心に執筆しています。元々好きなバイクや最近気になるドローンなどにも進出中!
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