スズキがマッチョ系ビッグバイク・2021年型「GSX-S1000」を国内投入! 欧州仕様とほぼ同スペックで143万円

■縦目2灯ヘッドライト採用の新型モデル

今、バイクの世界で世界的に人気が高いスタイルのひとつが「ストリートファイター」と呼ばれるジャンル。カウルレスのマッチョなボディに、カウル付きのスーパースポーツと遜色ない高い動力性能や強靱な足まわりなどを持つスポーツモデルです。

そんなストリートファイター系の1台、スズキ「GSX-S1000」の2021年モデルが、8月4日から国内販売されることが正式に発表されました。スペック的にはほぼ欧州仕様と同等で、価格(税込)は143万円となります。

スズキGSX-S1000の2021年型が国内販売
ボディカラーがトリトンブルーメタリックの仕様

●スーパースポーツ「GSX-R」のエンジン搭載

GSX-S1000は、先代モデルが2015年に登場したスズキの大型スポーツバイクです。

エンジンには、スーパースポーツモデルの「GSX-R1000」に搭載されている排気量998ccの水冷4気筒を採用し、街乗りでも扱いやすい特性に変更。

滑らかなスロットルレスポンスや俊敏な加速性能などにより、ストリートからワインディングまで、爽快な走りを実現しています。

今回フルモデルチェンジを受けた2021年モデルは、六角形のLEDヘッドライトを縦型2灯に配列した斬新なフェイスデザインを採用しているのが大きな特徴です。ヘッドライト上には、LEDポジションランプもレイアウトし、よりシャープで前衛的な顔つきに生まれ変わりました。

ボディサイズは、全長2115mm×全幅810mm×全長1080mmで、ホイールベース1460mm、シート高810mm、車両重量214kg。車体の基本スペックは、欧州仕様とまったく同じです。

スズキGSX-S1000の2021年型が国内販売
2021年型GSX-S1000の欧州仕様

エンジンは、先代同様にGSX-R1000用エンジンへ専用チューニングを施して搭載しています。国内仕様の最高出力は110kW(150ps)/11000rpm、最大トルクは105N・m(10.7kgf-m)/9250rpmを発揮します。

欧州仕様は最高出力112kW(152.3ps)、最大トルクは106N・m(10.8kgf-m)ですから、国内仕様は若干ながら出力やトルクが抑えられていますが、前述の通り、ほぼ同等のスペックが与えられています。なお、燃料タンク容量は19Lです。

外観上も、欧州仕様などはフロントフェンダー下部にリフレクター(反射板)を装備しているのに対し、国内仕様には設定がないなど、ちょっとした違いはあります。

スズキGSX-S1000の2021年型が国内販売
ボディカラーがグラスマットメカニカルグレーの仕様

ですが、グリップ性の高いシート表皮を採用したシート、様々な情報が表示できる多機能インストルメントパネル、スレンダーなLEDターンシグナルランプなど、主な装備はほぼ同様となっています。

また、タイヤには、内部構造を専用設計したダンロップ製「SPORTMAX Roadsport 2」という高性能ラジアルタイヤを新採用。サイズは前120/70-ZR17・後190/50-ZR17です。

●電子制御システム「S.I.R.S.」を搭載

新型GSX-S1000には、新しく電子制御システム「S.I.R.S.(スズキ・インテリジェント・ライド・システム)」を搭載していることも大きなトピックスです。

先代の3段階から5段階の選択が可能となった「STCS(スズキ トラクションコントロールシステム)」や、出力特性を3つのモードから選択できる「SDMS(スズキ ドライブ モード セレクター)」、クラッチレバーを操作しなくてもシフトアップ/ダウンができる「双方向クイックシフトシステム」などを採用します。

スズキGSX-S1000の2021年型が国内販売
ボディカラーがグラススパークルブラックの仕様

さらに、スムーズな発進から、渋滞時やUターンなどの低速走行時にエンジン回転の落ち込みを緩和する「ローRPMアシスト」なども搭載。これら最新の電子制御システムにより、ライダーの経験値や路面の変化に応じた走行を可能とし、より幅広いフィールドで走る楽しさを味わえる仕様となっています。

なお、ボディカラーは、トリトンブルーメタリック(YSF)、グラスマットメカニカルグレー(QT7)、グラススパークルブラック(YVB)の3色から選択が可能です。

(文:平塚直樹

この記事の著者

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平塚 直樹

自動車系の出版社3社を渡り歩き、流れ流れて今に至る「漂流」系フリーライター。実は、クリッカー運営母体の三栄にも在籍経験があり、10年前のクリッカー「創刊」時は、ちょっとエロい(?)カスタムカー雑誌の編集長をやっておりました。
現在は、WEBメディアをメインに紙媒体を少々、車選びやお役立ち情報、自動運転などの最新テクノロジーなどを中心に執筆しています。元々好きなバイクや最近気になるドローンなどにも進出中!
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