蒸気機関の発明/日本がユネスコ加盟/トヨタ車体の超小型EVコムス登場!【今日は何の日?7月2日】

■トマス・セイヴァリが蒸気機関の特許取得

セイヴァリ と「火の機関」(C)Creative Commons
セイヴァリ と「火の機関」(C)Creative Commons

1698(元禄11)年7月2日、英国の発明家トマス・セイヴァリが蒸気機関の特許を取得しました。蒸気機関と言えば、ジェームズ・ワットを思い浮かべる人が多いと思いますが、セイヴァリは彼の先輩にあたります。セイヴァリの発明した「火の機関」は、容器の中の水を蒸気の力で押出し、蒸気の凝縮を利用して発生した真空によって新たに水を吸い上げる機関です。

ユネスコ (C)Creative Commons
ユネスコ (C)Creative Commons

また1951(昭和26)年のこの日、日本がユネスコ(国連教育科学文化機関)に加盟しました。ユネスコ(UNESCO)は、UN(United Nations:国連)、E(Educational:教育、S(Scientific:科学)、C(Cultural:文化)、O(Organizations:組織)の頭文字を取ったもの。教育、科学、文化を通して世界の平和と安全に寄与するのが目的です。身近な活動としては、世界遺産の保護活動や認定、途上国の子供たちのさまざまな支援などです。

さて、クルマ界の今日は何があったのでしょう?

●トヨタ車体の超小型モビリティ、コムス発売!

2012年(平成24)年7月2日、トヨタ車体が超小型電気自動車「コムス」を発売しました。コムスは、「(C)ちょっと(O)お出かけ(M)街まで(S)スイスイ」というキャッチコピーのもと、可愛らしいデザインで使い勝手が良い近距離移動用の超小型EVです。道路交通法上は自動車なので普通運転免許が必要ですが、道路運送車両法上は「第一種原動機付自転車」なので車庫証明や車検などは不要です。

2012年発売のコムス
2012年発売のコムス
2012年発売のコムス(Interior View)
2012年発売のコムス(Interior View)

コムスには、パーソナルユースの「P-COM」とビジネスユースの「B-COM」の2タイプがあります。バッテリーは12Vの密閉型鉛電池を使用し、モーターの定格出力0.59kW(最高出力5kW)、最高速度60km/h、満充電(100V)に要する時間は6時間です。4輪独立サスペンションで1モーターのデフ付き後輪駆動によって、小型乗用車並みの快適な乗り心地と操縦安定性を実現しています。

2012年発売のコムス(Steering View)
2012年発売のコムス(Steering View)

車両価格は、「P-COM」が79万8000円、「B-COM」が66万8000円~77万3000円。「クリーンエネルギー補助金」対象なので7万円の補助金が受けられ、最廉価仕様は60万円を切ります。

発売当初からセブンイレブンが配達サービスに使っているように、短距離でルートが決まっている業務用には適しています。ただし、パーソナルユースとしては1人乗りで最高速度が60km/hに制限されるのが、少しばかり不自由さを感じてしまいます。いっぽう法改正により、30kgに抑えられていた積載重量が90kgに拡大するので、ビジネス需要は拡大しそうですね。

毎日が何かの記念日。それではまた明日!

Mr.ソラン

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Mr. ソラン

某自動車メーカーで30年以上、自動車の研究開発に携わってきた経験を持ち、古い技術から最新の技術までをやさしく解説することをモットーに執筆中。もともとはエンジン屋で、失敗や挫折を繰り返しながら、さまざまなエンジンの開発にチャレンジしてきました。
EVや燃料電池の開発が加速する一方で、内燃機関の熱効率はどこまで上げられるのか、まだまだ頑張れるはず、と考えて日々精進しています。夢は、好きな車で、大好きなワンコと一緒に、日本中の世界遺産を見て回ることです。
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