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■コロナ禍はボーナス払いにも影響あり?
クルマを購入する際の支払い方法には、現金一括払いやローン、リースなどがありますが、ローンやリースの中には毎月同じ額を返済する均等払い、月々の支払い額に加えボーナス月に増額して返済するボーナス併用払い(以下、「ボーナス払い」)があります。
ところが、特に今年はコロナ禍の影響による経済的な悪化も伝えられており、夏のボーナスにも影響が出ているようです。ボーナスの支給額が減ったり、出なかったりすると家計を直撃するだけに、ボーナス払いをしている一般ユーザーの中には、支払いに何らかの影響が出ている人もいることでしょう。
そんな中、月額定額カーリース「おトクにマイカー 定額カルモくん」を運営するナイルでは、クルマを持っている全国の男女1462名に、クルマの購入代金支払いに関し「ボーナス払いにしているか」や「なぜボーナス払いを選んだのか」「ボーナス払いに不安を感じているか」などについて調査を実施。
その結果、そもそもボーナス払いをしていない人が全体の87.3%を占めていることや、ボーナス払いをしている人の中には不安を感じる人が61.6%いることなどが分かりました。
●ボーナス払いをしていない人が圧倒多数
調査は、2021年5月12日〜6月2日の期間に、インターネットによるアンケート形式で行われました。
まず、クルマの支払いをボーナス払いをしているかどうかについての質問では、「ボーナス払いをしていない」という人は87.3%の1276名、「ボーナス払いをしている」人は12.7%の186名という結果に。クルマを持っているユーザーの中で、ボーナス払いをしていない人が圧倒的に多いことがわかりました。
次に、ボーナス払いをしている186名に、なぜなのか理由を質問。結果は「月々の支払いを減らすため」が最多の54.6%で1位に。以下、2位「支払い金額が多くできるから」17.6%、3位「支払い期間を短くするため」11.1%、4位「貯蓄が少なかったから」3.7%、5位「そのほか」13.0%と続きます。
なお、2位の「支払い金額が多くできるから」の中には、「一気に返済できるから」「収入の多い月は多めに支払いたい」といった答えもあったそうです。
また、5位の「そのほか」には、「便利・楽だから」「ボーナスが毎回ほぼ決まった額出るから」「安心できる」「家のローンもあるため」などが挙がっていたようです。
●ボーナスがない、減額が不安の1位
調査では、ボーナス払いをしていると回答した1276名に、ボーナス払いに不安を感じるかどうかも質問しています。結果は、「不安を感じる」と回答した人が61.6%で、「不安は感じない」と回答した人の38.4%を上回り、過半数以上を占めています。
さらに、アンケートでは、ボーナス払いに不安を感じると答えた人に、どんな不安を感じるかも聞いています。結果は、1位「ボーナスが出ない・減額される」52.5%、2位「支払いできるか」22.0%、3位「景気に左右される」13.6%、4位「金利の変動」3.4%、5位「そのほか」8.5%となっています。
ちなみに、2位の「支払いできるか」の中には、「コロナ禍で収入が安定しているか不安」「今後の支払いができるか不安」などの回答がありました。
また、3位の「景気に左右される」の中には、「コロナ禍で今後の状況が分からず」「景気の悪化」などの意見があり、4位の「金利の変動」の中には、「金利が高い」という回答も。5位「そのほか」には、「住宅ローンもあるため、手元にどの程度残るのか不安がある」「将来に対する漠然とした不安」などの答えがあったそうです。
●経済の悪化にどう対処する?
調査を行ったナイルでは、今回の調査により、「ボーナス払いを利用している方々の中には、コロナ禍による景気の悪化などもあり、この先のボーナス払いに不安を感じている方が多いことがわかりました」と言及しています。
筆者も、サラリーマン時代、まだ会社からボーナスが出ていた十数年前までは、クルマに限らず、大きな買い物をする時にボーナス払いをよく選んだ記憶があります(個人事業主である現在は、ボーナスそのものがないため、均等払いしかやっていませんが)。
ところが、近年のコロナ禍による経済的な悪化は、前述の通りボーナスにも大きな影響が出ているようです。
たとえば、経団連(日本経済団体連合会)が6月25日に発表した大手企業の夏のボーナス(賞与・一時金)妥結額の第1回集計では、104社の平均支給額は84万1150円で、2020年夏より7.28%の減少。読売新聞など一部報道によると、減少率は比較可能な1981年以降では、リーマンショック後の2009年(19.39%)に次ぐ過去2番目の大きさだといいます。
また、他の報道機関でも、旅行業などで、そもそもボーナスの支給がない企業が増えるなど、ボーナスに関して様々な影響を伝えています。
最近は、金利が安い残価設定ローンや、トヨタの「KINTO」や調査を行ったナイルが運営する「おトクにマイカー 定額カルモくん」などの月々定額支払いのサブスクリプションも登場しています。
これらからクルマを購入する場合は、そういった新しいサービスの利用も検討することで、なんとかこの難局を乗り越えたいものです。
(文:平塚 直樹 *写真はイメージです)