タイヤとゴルフ、意外な3つの共通項とは?TOYO TIRES PROXES CL1 SUVの静かさが生み出す特別な空間【女子プロゴルファー比嘉真美子×TOYO TIRES×PING対談】

■比嘉真美子プロ×TOYO TIRES×PING、三者の“ブレない想い”

自動車を構成する要素の中でも路面とコンタクトして、走る、曲がる、止まるの基本性能を発揮させるのがタイヤ。この重要なアイテムを世の中の多種多様なラインアップから選ぶのは、モータースポーツでなくとも、普段使いのマイカーでも容易ではない。その難しさは、プロゴルファーがゴルフクラブを選ぶのにも通じるものがあるのではないか?
今回は、ツアー通算5勝をあげるプロゴルファー、比嘉真美子プロとその活躍を主にゴルフクラブなどから支えるPINGの浦山氏、そして比嘉プロが所属するTOYO TIRE(以下、トーヨータイヤ)でタイヤ開発を最前線で担当する坂本氏にその共通点を探ってもらった。

写真左からピン ゴルフ・ジャパン浦山氏、比嘉真美子プロ、TOYO TIRE坂本氏
写真左からPING浦山氏、比嘉真美子プロ、トーヨータイヤ坂本氏

●クルマもゴルフも飛距離を伸ばす比嘉真美子プロ

比嘉真美子
比嘉真美子(ひが・まみこ):1993年10月11日生まれ、沖縄県出身。ジュニアの頃から圧倒的な飛距離を武器に実績を積み上げていき、2010・11年にはJGAナショナルチームのエースとして活躍。2012年、プロテストに合格。同年、下部ツアー「ごうぎんDuoカードレディス」で優勝。その翌年のルーキーイヤーには、「ヤマハレディス」で早くもツアー初優勝。19年の「ダイキンオーキッドレディス」でも優勝し、ツアー通算5勝。TOYO TIRE所属

坂本:まず初めに、比嘉プロはご自身でハンドルを握るそうですね。いつから運転されてますか?

比嘉:免許が取れる年令になってすぐに免許を取得して、そこからずっとです。なのでゴルフのプロテストを受ける前から運転してます。

坂本:お買い物やお出かけ、試合に行くときもそうなんですか?

比嘉:はい、プライベートはもちろん練習や試合のときも、ほとんどクルマで移動しています。特に試合会場へ行くときは長時間、長距離運転することが多いですね。東京〜名古屋くらいは一人で運転していきます。

坂本:好きなクルマのタイプとかありますか?

比嘉:移動が快適なSUVタイプのクルマが好きですね。目線が高くて、運転が楽です。

ゴルフとタイヤの意外な共通項は?
ゴルフとタイヤの意外な共通項は?

坂本:クルマもタイヤも移動の道具ではあるんですけど、ゴルフに関してのプロの道具選びとして、比嘉プロのゴルフクラブへのこだわりなど教えてください。

比嘉:私の場合、打つ前の第一印象、ヘッドの形状や構えたときの座り、それから一発目を打った時の感触を大事にしています。その時の打感や手に伝わる振動、それに音で決まります。

坂本:音も大事なんですね。

●共通項その1「音へのこだわり!」

坂本早智雄
坂本早智雄(さかもと・さちお):トーヨータイヤ REタイヤ開発部・商品開発グループ長。北米向け製品の開発などを経て、現在は国内、アジアの市販用タイヤ開発を担当。「困り事を大事に日々改善と実践」「色んな人の意見を聞き昇華させたほうが無限に広がる」を仕事のモットーとする。今回の対談でも、浦山氏にクラブの溝について熱く質問して、開発や製品に活かせないかと考えていた様子

比嘉:私はドライバーからパターまで音は大事にするほうで、高い音だとフェイスが硬い印象になったりとか、音によって距離感やグリーンの感覚を受け取ったり、とても重要です。

浦山:PINGという社名は、元々パターで始まった会社で、そのパターで打ったときの音が「ピン」と聞こえたことに由来するんですよ。

比嘉「打った時の音は重要です」
比嘉「打った時の音は重要です」

坂本:心地よい音を目指すのはタイヤも同じですね。ノイズに感じる周波数と、心地いい走行音ってありますよね。ゴルフとタイヤの意外な共通点が見つかり興味深いですね。

比嘉:私たちは年間9ヵ月間に渡るシーズンを通して、リラックスできる時間は限られており、クルマでの移動は自分だけの大事な時間なので、静かな車内はとてもありがたいです。試合に向かうときは、その日のメンタルの状況、今日は緊張してるなぁとか、テンションが上がり切らないなぁとか、帰りの時間なら、今日の自分を振り返ることもできる、一人になれるすごく特別な空間です。そんなクルマのためにはタイヤ選びも大事なんですよね。

坂本:そんな特別な空間を作り出すのに求めるタイヤのイメージはありますか?

比嘉「クルマは自分だけの特別な空間です」
比嘉「クルマは自分だけの特別な空間です」

比嘉:まず、静かさと安心感、乗り心地がいいことですかね。クルマの中では音楽を聞くので、それがきちんと聞こえてほしいし、試合の行き帰りは安心してリラックスした運転ができ、試合に集中したいですね。

坂本:実は今回紹介する、このPROXES(プロクセス) CL1 SUVは静粛性にこだわっていて、技術的には路面に接する面のブロックの大きさを少しずつ変えて、出る音の周波数を変えているんです。また、それをイン側とアウト側で違うピッチ配列を採り入れることによって、周波数、つまり音を分散させることで、耳障りに感じる音のピークを抑えているんです。

浦山:その静かなタイヤをSUV専用に開発した、ということなんですね。例えばゴルフクラブで言えば、ボールを捕まえたいとかスピンを減らしたいとかあるんですけど、そういった要件でいうと、SUV専用というタイヤに求められるものはなんですか?

坂本:このタイヤはPROXESブランドのシリーズなんですけど、PROXESはまずは高速安定性を追求するんです。それに加えて静粛性を持たせているのが特徴です。ちなみにこのCL1というのは、コンフォート(Comfort)、ロングライフ(Long life)、1世代目を表しています。あ、ここ覚えなくてもいいですけど。(一同笑)

比嘉:思わずそのネーミングに拍手しちゃいました。

坂本:PROXES CL1 SUVは、最近のSUVの進化に合わせて、タイヤ設計をしています。PHEV/HV車の増加により、車重増・高トルク化や車両での静粛性も向上していると我々は判断しています。タイヤの骨格である内部構造をシッカリさせることで走りをシッカリさせることができています。ゴルフ場は山道を通って行くことも多いでしょうから、ピッタリだと考えます。タイヤの静粛性にもこだわっていると言いましたが、静かさと摩耗しにくいことを両立するパターン設計に加え、ナノレベル(髪の毛の10万分の1サイズ)でコンパウンド(接地面のゴム)の材質も日々研究し続け、摩耗性能と転がり抵抗を小さくすることの両立を図っています。タイヤって一見すると昔から同じ黒い丸ですが、化学の面でもすごく前進しているんですよ。

●共通項その2「カスタマイズが可能!」

浦山康雄
浦山康雄(うらやま・やすお):ピンゴルフジャパン・ツアーディビジョンマネージャー。2004年、ピンゴルフジャパン設立と同時に入社以来一貫としてツアーディビジョン業務を担当。日々、選手たちのクラブやスイング、プレーなどゴルフのことで頭の中がフル回転という。一年の半分以上はゴルフ場へ通勤して、マイカーの走行距離は年間2万キロ。自分のゴルフではヘッドの重さ、ロフトやライなど角度、シャフトなどクラブを自分で調整してプレーを楽しむ

浦山:いまお聞きした音の話のほかに、PROXES ブランドが持つブレないパフォーマンスがあるとおっしゃったのと同じように、PINGの場合もブレない哲学があります。PINGのゴルフクラブは、基本的にはプロから初心者までフィッティングを行い、それぞれの身長や手の長さ、スイングによってシャフトの長さ、ライ角を決めてヘッドを選んだり、好みのグリップを選んでいただき、その仕様通りに受注生産をする、というシステムを60年以上続けています。特に日本のお客様はすぐ欲しいと言われることが多いので、今は生産が込み合っていますが、1日でも早く出荷できる体制を整えています。そのポリシーを一貫してきたことや、比嘉プロをはじめ契約プロが優勝を重ねてきてくれたこともあり、徐々にシェアも伸びてきました。時代に合ってきているのかな、と思います。

坂本:PROXESのほかにも、最近、アウトドアで好評を頂いているOPEN COUNTRY (オープンカントリー)やオールシーズンタイヤのCELSIUS(セルシアス)など様々な商品ブランドがあり、それぞれにブレないコンセプトがあります。なので、愛車を自分好みにカスタマイズする時に、それぞれのコンセプトにマッチしたタイヤを選んでほしい、という思いで作っていますね。

比嘉「タイヤを換えるだけで違うクルマになったみたい」
比嘉「タイヤを換えるだけで違うクルマになったみたい」

比嘉:クラブでもそれぞれ選ぶことによって無限の組み合わせがあって面白いな、と思うんですけど、クルマにも似たようなところがあるんですね。最近、私もカスタマイズには興味があって、ちょうど先日タイヤを換えたんですよ。そうしたら、タイヤを換えるだけでこんなに変わるんだ!って思いました。それまで、正直言ってあまりタイヤには興味がなかったんですけど、タイヤを換えただけで、まるでクルマが替わったみたいに変化するもんなんだって楽しくなってきました。

坂本:どんなところに違いを感じましたか?

比嘉:同じクルマなのに、今までと全然フィーリングが違って、走り出した瞬間から、スーッと発進するというかスムーズというか、ストレス無く走れる気がしました。止まるときもより安心して止まれました。

比嘉「PROXES CL1 SUVはとても静かでシッカリしてます」
比嘉「PROXES CL1 SUVはとても静かでシッカリしてます」

坂本:先程、PROXES CL1 SUVを履いたハリアーに乗っていただいたんですけど、どうでしたか?

比嘉:ホントに静かでしたし、止まるときもシッカリした感触があり、走りもなめらかに感じました。それに加えてロングライフだということですので、長距離を走る私にも大変ありがたいですね。

●共通項その3「溝が重要!」

クラブもタイヤも溝が減ることで交換が必要
クラブもタイヤも溝が減ることで交換が必要

坂本:ロングライフではあるんですが、やっぱりタイヤはいつか交換しなければならない。タイヤ交換の時期ってわかりますか?

比嘉:えー、知りません。教えて下さい。

坂本:溝の部分が減ってきて、この山(スリップサイン)が出てきたら換え時なんですよ。

比嘉:ウェッジの溝(クラブのボールが当たる面の溝)と同じなんですね。

坂本:え? クラブも溝が減って交換するんですか?

比嘉:そうですね、スピンがかからなくなりますから。

ピンゴルフ×TOYO TIRESコラボ製品できるといいですね
PING×TOYO TIRESコラボ製品できるといいですね

浦山:プロの場合、考えられないくらい練習するんですよ。それに、プロはウェッジの同じところにボールがちゃんと当たるんで同じ部分の溝が集中的に減るんですね。多い人で年に3回くらいウェッジを換えてます。ウェットの芝なんかだと、溝がなくなると排水しなくなってボールを掴むことができなくなるんですよ。

比嘉:ホントにその溝の入り方、当たり方で飛び方が違うんです。

坂本:タイヤとまったく同じ考えなんですね。今度、PINGさんとの溝の技術でコラボした商品とかできたら面白いですね。

浦山:ゴルフを楽しむ人向け専用タイヤとかできると嬉しいですね。

比嘉:あー、それいいですね。発売してくれたら、私、ゼッタイ付けたいです!

【TOYO TIRES PROXES CL1 SUV】
■人気のSUVに求められる静粛性、耐摩耗性を高バランスに実現

左右非対称パターンが特徴のPROXES CL1 SUV(プロクセス・シーエルワン・エスユーブイ)
左右非対称パターンが特徴のPROXES CL1 SUV(プロクセス・シーエルワン・エスユーブイ)

「PROXES CL1 SUV(プロクセス・シーエルワン・エスユーブイ)」は、TOYO TIRESにおけるグローバル・フラッグシップタイヤブランド「PROXES」シリーズのSUV専用の新商品として、2021年1月14日に発売されました。

近年人気カテゴリとなるSUVは、ハイブリッドなど電動車の増加による車重の増加、エンジンノイズの低減などの傾向にありますが、これに対応するべくCL1 SUVは、摩耗の促進を抑え、走行ノイズ低減を実現しています。タイヤパターンの設計にあたっては、TOYO TIRES独自のタイヤ設計基盤技術「T-MODE(ティーモード)」を活用し、トレッドパターン内で機能を分担させる非対称パターンを採用しています。

タイヤパターンには、独自のタイヤ設計基盤技術「T-MODE(ティーモード)」を活用
タイヤパターンには、独自のタイヤ設計基盤技術「T-MODE(ティーモード)」を活用


最適なパターン設計により、局所的な摩耗を抑えるとともに、ノイズを従来製品であるPROXES CF2 SUV比で22%低減することに成功。また、独自の材料設計基盤技術「Nano Balance Technology(ナノバランステクノロジー)」を駆使したゴムの配合により、すべてのサイズで、国内タイヤラベリング制度の転がり抵抗性能「A」、ウェットグリップ性能「b」を取得し、低燃費タイヤとしての性能も確保しています。現在、全20サイズの展開です。

ノイズは従来製品PROXES CF2 SUV比で22%低減
ノイズは従来製品PROXES CF2 SUV比で22%低減



「PROXES CL1 SUV」についての詳しい商品情報はこちら。
https://www.toyotires.jp/product/pxcl1suv/

(写真:相田 克己/まとめ:小林 和久)

◼︎取材協力/カヌチャゴルフコース・広東名菜 龍宮

広東名菜 龍宮(リュウキュウ)
広東名菜 龍宮(リュウキュウ)

沖縄本島「やんばる」地域に位置し、「美ら海」と呼ばれる海を見渡せるカヌチャリゾート沖縄内のカヌチャゴルフコース。そのクラブハウス内には絶品の中華料理を提供してくれる広東名菜 龍宮(りゅうきゅう)はあります。太平洋を見渡せるオリエンタルな空間で、色鮮やかな絶品中華を地元食材などふんだんに使い、定番からオリジナリティ溢れるメニューまで、味はもちろん彩りの美しさにもこだわった本格中華を提供してくれます。全192席、ホール96席、個室あり。

◼︎広東名菜 龍宮公式ページはコチラhttps://www.kanucha.jp/restaurant/383

◼︎カヌチャゴルフコース公式ページはコチラhttps://www.kanucha.jp/golf

この記事の著者

小林和久 近影

小林和久

子供の頃から自動車に興味を持ち、それを作る側になりたくて工学部に進み、某自動車部品メーカへの就職を決めかけていたのに広い視野で車が見られなくなりそうだと思い辞退。他業界へ就職するも、働き出すと出身学部や理系や文系など関係ないと思い、出版社である三栄書房へ。
その後、硬め柔らかめ色々な自動車雑誌を(たらい回しに?)経たおかげで、広く(浅く?)車の知識が身に付くことに。2010年12月のクリッカー「創刊」より編集長を務めた。大きい、小さい、速い、遅いなど極端な車がホントは好き。
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