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■いよいよ始まった、全日本ラリー選手権! 第2戦「新城ラリー2021 Supported by AICELLO」にGRヤリスRSで参戦!
●スペシャルな村田康介選手と組み、2021年全日本ラリー選手権スタート!
2021年も開幕しました!
全日本ラリー選手権・第2戦「新城ラリー2021 Supported by AICELLO」が3月20日(土)~21日(日)に行われ、私、梅本まどかも参戦してきました。
第1戦Rally of Tsumagoiは中止となったので、2020年に続いて今年の全日本ラリー選手権も新城が開幕戦となったのですが、私は1年ぶりのラリー参戦。
去年は雨の新城ラリーでDAY2リタイア。それからラリーが出来ず、月日が経ち…。ホントに丸1年ぶりの参戦ということと、去年のリタイアの悔しさもあるので、「絶対完走するぞ!」という気持ちで挑みました。
2020年、2019年は“茂原の女王”と呼ばれている板倉麻美選手と組んでトヨタ ヴィッツCVTで参戦していましたが、今年はマシンもペアも変わり、トヨタ GRヤリスRSで村田康介選手と。マシン名は「DL WPMS GRヤリスRS」。
村田選手、ラリーは5年ぶりだそうで、今はダートラに参戦しています。ちょうど私がラリーを知った頃くらいなので「入れ違いだね」と、それが初めて会った時の会話でした。
監督からドライバーが村田選手に決まったと聞いた時、「どんな人なんだろう…」と緊張したのですが、練習前にメールで使う用語や、以前使っていたノートを送って下さったので、練習の時は少し不安が消えていました。私の中で真面目で親切な方、というのが会う前の印象でした。
実はラリーの参加申し込みをした後にパンフレットの自己紹介プロフィールに載せたり、生中継で話すためのアンケートみたいなものをドライバー/コ・ドライバーそれぞれ書くのですが、コ・ドライバーの欄に『ドライバーはどんな方ですか?』という項目を発見!
名前とか意気込みなどはいつも同じですが、こういった項目はその大会によって違ったりするので、この文字を見た時に「え? まだ会ったことないけど、どんな人なの?」と凄く悩みました。
メールは監督含め3人で何度かしていた印象から、凄く丁寧な仕事用メールで会話をしていたので「第一印象は真面目です」と書いてしまったのですが、それしか書けなかったのは裏話です。
実際にお会いしてみると、京都の方なので方言なのか人柄なのか、凄くお話しやすく、真面目だけど思っていた雰囲気とは違い、「アンケートはあれでよかったかな? 訂正したい」と思ったりも。
でも実際は、どこにも使われていなくて、私の悩み損でした(笑)。
そんな村田選手ですが、以前ラリーをやられていた時、「速いドライバー」と注目を集める方だったそうで、練習の時や本番でも若い選手から「小さい頃走り見てました!」「昔、サインもらったことあるんです」と声をかけられていて、私はそんな方のコ・ドライバーが出来るなんて嬉しいな!と、少し浮かれていました。
村田選手もGRヤリスRSに乗るのは初めてだったのですが、テストの時に「もっといけるな」「コレ、どれだけいけるんだろう?」と楽しんで乗っているのが凄く伝わってきたり、また乗っている時の安定感も感じて、本番がより楽しみになりました。
監督も「オレもちょっと横に一回乗らせて下さい」と実際に乗り体感し、「いや、やっぱり村田選手は凄い! 今回お願いしてよかった!」と大絶賛。
しかも、今回のGRヤリスRSには、監督自慢の自社ウイングが付いており、練習した場所にいた方から大注目を浴びてウハウハ!
私にはそのウイングがかっこいいとは思うけど、どれくらいの影響があり、このマシンがどれだけ凄いかは正直あまりわからなかったけど、安定感というものは凄く実感したので、マシンも良さそうだし、逆に足を引っ張らないように気をつけなきゃ…と、気が引き締まりました。
練習の時は自分たちのタイムと睨めっこしながら、どのタイヤを使うか、セッティングをどうするかと試行錯誤し、チームとしての方向性は決まったのですが正直、初めてGRヤリスRSで全日本を走ります。
他にもヤリスの車両はあるのですが、GRヤリスRS車両は私たちウェルパインのチームだけ。
RSだと同じクラスのヤリスより車重が重いからと、メカニックさんたちがいろいろ軽量するためにできるだけの事をして下さったのですが、比較できるのは本番のみ。
みんなで「このGRヤリスRSだけ見るとめちゃくちゃいいけど、他と比べてどうなんだろう?」と、もうワクワク、ドキドキムードに。
今までは中々こういった時間がとれなかったり、テスト日にスケジュールが合わず参加出来なかった事もあり余裕がなかったのですが、今回初めてみんなでワクワク、ドキドキできて、こういう楽しみがあるんだと知りました。
また、今回は愛知県内のサーキットで練習したのですが、他クラスのドライバー/コ・ドライバーさんも来てくださり、アドバイスをもらうことができたり、テントをはってサービスを作っていたのですが、その中で必要な物も沢山準備して下さり、メカさんやいつも支えて下さっているスタッフさん含め、たくさんの方に支えられているなと改めて感じました。
テスト日は雨にも降られ寒かったのですが、ストーブにもとても助けられた1日でした(笑)。
今年はドライバーが決まるのもいつもより遅れてしまい、最初はバタバタでしたが、テストを終えると凄く安心できたし、本当にこうした環境って中々なくて、ベテランの凄いドライバーさんとメカニックさんや監督が用意してくれた良いマシンがあって、支えてくれる方々がいるから、こんな気持ちになれたんだなと、テストの帰り道に愛車86で走りながら改めて感じ、いいテスト、練習が出来てホントによかったなと思いました。
●準備が大切なんです。
いいテストができて少し安心したのですが、ラリーは準備がホントに大切。テストが良くても、本番がいい調子でも、準備が出来ていないと「え、これはどうだっけ…」となってしまっては台無し。
準備はしただけ本番での臨機応変はやりやすくなるので、とても重要なのです。
チーム監督もよく、「ラリーは準備が8割だから」と話していて、確かに準備をしていれば心の余裕もあるので、よりラリーを楽しめているなと感じたことがありました。
今回は、ラリーが始まるまでにしている準備を少し書きたいと思います!
まずは、一番大切になってくる特別規則書のチェック。
新城ラリーのオフィシャルWebサイトに更新されるのですが、これは誰でも見ることができます。
私はコ・ドライバーなので、何かあった時のためにとりあえず全部印刷して紙にします。
読みながら重要な所にマーカーペンでチェックして、必要だと感じそうなものから見やすい場所にファイルへ。
監督やメカニックさんはじめ、新城ラリーにチームとして参加する全員の連絡先や移動車の割振、スケジュールを書いたムーブメントや、同じクラスとの比較がしやすいように作った表も一緒にファイルに入れておきます。
特別規則書の他にも公式通知も逃さないようにチェックし、印刷して本番は忘れずに持っていきます!
ちなみに私のファイルの1枚目はアイテナリーです。
アイテナリーはDAY1、DAY2に走る距離や場所、時間が書いてあるその日事のスケジュール表。そこにリフュエル(給油)場所も記載されているので燃費計算して、何リッター入れるか、何リッターあれば足りるかを書いておくのも準備です。
あとは、今年は去年や一昨年と同じ場所を走るので過去のノートを見たり、YouTubeで検索すると意外とUPされているので見て雰囲気を思い出したりもしました。
親子でラリーに挑戦されている動画などは、勉強以外にも凄く楽しそうな雰囲気が伝わってきて、「親子でラリー参戦って、素敵だなぁ」と思わず見て幸せな気持ちになったりも。
車両によって速さも違うし、関連動画には面白い動画が多く、ついつい脱線してしまうことがあるのですが、見てとても勉強になったし、見始めると面白いので見たことがなくて気になった方は是非☆
話がちょっとそれちゃいましたが、簡単にはこんな感じで準備をすすめ、新城ラリーを迎えました!
本番については、次回!
結果はご存じの方もいらっしゃると思いますが、その中で得たもの、感じた事を書いていくのでお楽しみに!
(梅本 まどか)