清水和夫の好物全部乗せ! ポルシェ718ケイマンGT4は右ハン・MT・NA・MR・スポーツカー!!【頑固一徹 和】

■ジェントルなNAエンジンを8000rpm回す快感!

●つまんね~時代にホットスペックの718ケイマンGT4が登場

ポルシェ718ケイマンGT4
鮮やかなイエローボディのポルシェ718ケイマンGT4で箱根を攻める!

ポルシェ911好きを公言する国際モータージャーナリスト・清水和夫さん。今回は現行「ポルシェ718ケイマンGT4」で箱根のワインディングに繰り出した、お久しぶりの『頑固一徹 和』試乗です(※『頑固一徹 和』=発売直後の新型車に限らず、気になるクルマに清水和夫が辛口試乗)。

●スペックに興奮しすぎて車名間違えた~!

テスター清水和夫さん
合流はよく見てリズムよく!

ポルシェのボクスターGT4(←ケイマンです)! おぉ~マニュアルだよ!! NAエンジンだよ!!! なんだよコレ!!!!

タイムスリップした…じゃなく、やっぱりこいいうものは価値あるよね。

やっぱりフラット6のNAっていいなぁ。本当によどみなく、なめらか~に動くよね。さっきランボルギーニのV10に乗ってたんだけど、荒々しさof the Year!みたいなエンジン。ソレはソレでアドレナリンも出るんだけどね。

コクピット
右ハンドルのマニュアル、いいねぇ~。

ケイマンは、エンジンだけで言ったら高級車だね。420ps・400Nm。4Lのフラット6で、ポルシェGT3と同じエンジンか?と思われがちなんだけど、実は公式資料によると、992の3Lターボからターボを取り外して4Lに排気量を上げた…というのが、このエンジンの素性らしいです。

 

ブレーキ
宇宙一のストッピングパワーを誇るポルシェのブレーキ。

GT3のフラット6はもうちょっと別物のエンジン(※ポルシェ 911 GT3=4L・フラット6/3996cc/最高出力:500ps/8250rpm/最大トルク:460Nm/6000rpm)で9000rpmまで回る。

コッチは8000rpm止まりなので、同じエンジンって言うとGT3オーナーががっかりしちゃう? 実際、GT3エンジンのほうがもっと高度なハイチューンをしているんでしょうね。

このコーーーン!っていうのはポルシェNAエンジン、独特な音だよね。

●718ケイマンGT4と911の1番の違いはリヤサス

718ケイマンGT4nフロント
718ケイマンGT4は可愛い顔しています。

911と違うのはミッドシップということ。でも実は1番大きな違いは、リヤサスがマルチリンクかストラットか、というところ。

ケイマンとボクスターはミッドシップで、コスト面もあるのかと思いますが、リヤはずっとストラットできています。フラットな路面だとそんなに大きな違いはないんですが、ニュルブルクリンクなど200km/hでバンピーなところを走ると、やっぱり911のマルチリンクのほうがスタビリティ高い。

ボクスターやケイマンのストラットのほうが早くに限界が訪れるので、走っててヤバイかな!?という感じがしなくもないですね。

清水和夫さん
右足ストッパーがもどかしそうな清水和夫さん。「8000rpmまで回したい~!」

このエンジンはスポーツカーのエンジンというより、高級車のエンジンだね。同じフラット6のターボよりも穏やかにトルクが出てくるし、振動が無い。ターボは急激なトルクが低回転で出るから、ターボ特有のエンジン振動が出やすいんですね。

このクルマ、1000万円チョットなら欲しいかも! 右、MT、NA、MR、スポーツカー…ウワァ~全部揃っちゃってるよ!! ヤバい!!!

今、大体右ハンドルのマニュアルのスポーツカーってないからね。アルピーヌA110も2ペダルだし。な~んかつまんない時代になっちまったなぁ~…と思ったら、こういうNAのリアルスポーツのマニュアルが出てくるっていうところが、まだまだ捨てたもんじゃないね。

総合評価指数
総合評価指数は★★★★★!
評価軸
項目を新たにした評価軸(3項目)&評価ポイントは9、8、9点!

(試乗:清水 和夫/動画:StartYourEnginesX/アシスト:永光 やすの

⬛︎SPECIFICATIONS
車名:ポルシェ718ケイマンGT4
全長×全幅×全高:4455×1825×1270 mm
ホイールベース:2484mm
トレッド 前/後:1540/1535mm
車両重量:1450kg
エンジン:水平対向6気筒DOHC
排気量:3995cc
ボア×ストローク:102.0×81.5mm
最大パワー:309kW(420ps)/7600rpm
最大トルク:420Nm(42.9kgm)/5000〜6800rpm
トランスミッション:6速マニュアルミッション
駆動方式:後輪駆動(ミッドシップレイアウト)
サスペンション フロント/リヤ共 :マクファーソンストラット
ブレーキ フロント/リヤ:380×34mm径ベンチレーテッドディスク/380×30mm径ベンチレーテッドディスク
タイヤサイズ フロント/リヤ:245/35ZR20 95Y/295/30ZR20 101Y
0→100km/h加速:4.4秒
最高速:304km/h
車両本体価格(税込):12,930,000円

【清水 和夫 プロフィール】
1954年生まれ東京出身/武蔵工業大学電子通信工学科卒業

清水和夫プロフィール
この前ゴルフやったら、あとちょっとでホールインワン!になるところでした。保険入ってなかったからヨカッタ(汗)!

1972年のラリーデビュー以来、国内外の耐久レースに参加する一方、国際自動車ジャーナリストとして活動。自動車の運動理論・安全技術・環境技術などを中心に多方面のメディアで執筆し、TV番組のコメンテーターやシンポジウムのモデレーターとして多数の出演経験を持つ。

【頑固一徹試乗とは?】
国際モータージャーナリスト、清水和夫が斬る試乗インプレッション『頑固一徹テスト』。頑固一徹・清水和夫が独自の目線でチョイスした新型モデルを、パワートレーン、ライドコンフォート、ドライビングプレジャーの3分野で評価、採点し、その合計点によって10段階で評定します(※今回よりミッドシップスポーツの実力を評価するべく、評価項目を変更しました!)。

■頑固一徹 総合評価指数
3〜6点→★
7〜12 点→★★
13〜18点→★★★
19〜24点→★★★★
25〜30点→★★★★★

■頑固一徹テスト 試乗インプレッション評価軸(3項目)&評価ポイント
パワートレーン 10段階評価(1〜10点)
ライドコンフォート 10段階評価(1〜10点)
ドライビングプレジャー 10段階評価(1〜10点)

【関連リンク】

StartYourEnginesX
https://www.youtube.com/user/StartYourEnginesX

この記事の著者

清水和夫 近影

清水和夫

1954年生まれ東京出身/武蔵工業大学電子通信工学科卒業。1972年のラリーデビュー以来、スーパー耐久やGT選手権など国内外の耐久レースに参加する一方、国際自動車ジャーナリストとして活動。
自動車の運動理論・安全技術・環境技術などを中心に多方面のメディアで執筆し、TV番組のコメンテーターやシンポジウムのモデレーターとして多数の出演経験を持つ。clicccarでは自身のYouTubeチャンネル『StartYourEnginesX』でも公開している試乗インプレッションや書下ろしブログなどを執筆。
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