■次世代の「ホンダ・センシング」として「全方位ADAS」を搭載
ホンダは、2020年9月26日から10月5日まで開催されている北京モーターショーにおいて、中国で初となる「ホンダ」ブランド電気自動車(EV)の将来の量産方向性を示すコンセプトモデル「Honda SUV e:concept(ホンダ エスユーブイ イーコンセプト)」を世界で初めて公開しました。
同モデルはコンセプトカーではありますが、天地に薄い前後ライトなど、最新のトレンドに沿うエクステリアデザインが目を惹きます。
最大の注目点は、次世代の「Honda SENSING(ホンダ センシング)」として、認識、予測、判断性能を向上させたという安全運転支援システム「全方位ADAS」の搭載。
さらに、先進のコネクティビティによるAIアシストインターフェースやスマホ連携、無線ネットワークによるアップデート機能を備えた次世代の「Honda CONNECT」も提案されています。
安全運転支援システム「全方位ADAS」は、「Honda SENSING(ホンダ センシング)」の次世代進化として、ワイド化されたフロントカメラと360度レーダーが車両の周辺状況をより高度に検知することで、認識、予測、判断性能が向上するとしています。高速道や一般道などで、複雑で多様な走行状況に対して安全運転支援を行うシステムだそう。
ホンダは、「事故に遭わない社会」の実現に向けた「Safety for Everyone」という安全思想を掲げ、事故ゼロ社会の早期実現を目指して、中国における実証実験の年内開始を予定しているそうです。
また、CR-V PHEVも出展されています。同PHEVは、中国ホンダ初となるプラグインハイブリッド搭載車で、2021年年初に中国での発売を予定しているそう。
同社独自の2モーターハイブリッドシステム「SPORT HYBRID i-MMD」をベースに、バッテリーやコンバーターのシステムの高効率化が図られ、走行性能やレスポンス、静粛性など、日常走行のほぼ全ての領域で「最もEVに近い」フィールを実現したとしています。
同社は、日本と欧州向けの「Honda e」を投入し、北米ではGMと提携しEVをはじめ内燃機関の協業を加速する構えです。
カリフォルニア州では知事が、2035年までにガソリンエンジン車(内燃機関)を積んだ新車販売を表明するなど、世界的に排ガス、燃費規制が年を追うごとに厳しくなっていて、ゼロエミッション車などを今まで以上に世に送り出す必要が増しています。
(塚田勝弘)