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■ダムサンデー@草木に立ち寄った輸入車が面白い!
●フランス、ドイツ、アメリカ車たちも元気に集合
ダムサンデー@草木の模様、スーパーカー、イギリス車、イタリア車に続いて、今回はそのほかの輸入車たちを紹介したいと思います。
古いクルマの世界で人気が高いイタリア車やイギリス車ですが、それ以外の国にも名車はたくさんあります。ダムサンデーでは少数派になってしまっているのですが、この日も希少車から人気車まで、色とりどりの名車たちが立ち寄りました。
●個性豊かなフランス車たち
まず紹介したいのがフランス車です。フランスのエスプリが効いたメーカーといえばシトロエンです。先進的な前輪駆動、ハイドロによるサスペンションなど、シトロエンには他のメーカーにない個性や技術が盛り沢山です。
シトロエンの大衆車といえば2CVでしょう。初代は1949年に発売され、なんと1990年まで41年間も作り続けられた超長寿モデルです。フランスの農民が卵を載せて走っても殻が割れないように設計されたエピソードが有名です。
続いては1974年に発売されたシトロエンのフラッグシップモデル・CXです。ハイドロニューマチックによるサスペンションと前輪駆動によるレイアウトで、優れた高速安定性と乗り心地を実現していました。停車時に車高が下がるため、駐車している姿には独特の風情があります。
シトロエンの最後はプジョー傘下となったことでプジョー205などと設計を共にするAXです。1リッターから1.4リッターまでのエンジンと、3ドアと5ドアのボディタイプが存在しました。1989年から日本にも導入された比較的新しいモデルです。
●ラリーで大暴れしたルノー・シムカ
同じフランス車でも、ルノーは代々ラリーに出場してきたことを歴史に持ちます。
フィアットのアバルトと同じように、ルノーはアルピーヌというチューナーに託してマシンの戦闘力を上げてきました。ルノー5(サンク)は1972年に発売された小型FF車ですが、これもアルピーヌによりチューニングが施された5アルピーヌが存在します。
さらにターボエンジンをミッドシップマウントした5ターボが1981年に発売され、内装を簡素化した5ターボ2が翌年に発売されました。
5ターボはグループB規格に合わせたラリーウエポンです。
ラリーに積極的だったフランスのメーカーといえばシムカを忘れてはいけません。フィアットのフランス工場としてスタートしたシムカは、1961年にフィアット600をベースに新開発した1000を発売します。
その1000をベースにゴルディーニがチューニングを施したラリーが1970年に追加され、年々進化を遂げます。こちらは1972年のラリー2です。
リヤには排気量である1294とツインドラフトキャブレターを2機備えるとエンブレムにあります。
そのエンジンはリヤに積まれたRR方式で82psを発生しました。
●ドイツ車たちも健在
フランスの次にはドイツ車を紹介しましょう。この日はドイツ車が少なく、撮影できたのは3台だけでした。それでも存在感あふれ、他国の名車に引けをとりません。
まずはVWのビートルです。正式名はVWタイプ1で、車名のとおり「国民車」として、まずは1938年にプロトタイプが完成しています。
第二次大戦後の1945年から本格的な量産が始まり、2003年までに2152万台以上が生産された名実ともに最多量産車です。こちらはバンパーレスとローダウンにより精悍なルックスにされています。
VWではずっと新しい2001年以降の4代目ポロも参加していました。こちらはスポーツモデルのGTiです。
そしてドイツ車の代表であるポルシェです。911はスーパーカーの時にもターボを紹介しましたが、こちらは964時代のカレラです。
リヤを見るとカレラ RSであることがわかりました。装備を簡素化して軽量素材を採用することでベースのカレラ2から120kgもの軽量化を実現し、260psへチューンされたエンジンを搭載していました。
●古き良き時代最後のアメリカ車たち
最後はアメリカ車です。アメ車というとどうしても1950年代や60年代のフルサイズ車をイメージしますが、オイルショックまでの70年代にも多くの名車が存在します。
まずこちらは1968年に発売され70年代をすぎて1982年まで生産されたシボレー・コルベットの3代目です。1969年から1978年まではスティングレイの名前が使われました。
そして最後はポンティアック・ルマンです。インターミディエイトクラスにおけるポンティアックの量販車種で、元々はテンペストという名前で呼ばれたモデルです。こちらは流麗な2ドアハードトップクーペで、高性能な350cu.inから455cu.inまでのV8エンジンを搭載するGTです。
エンジンは最大排気量である455cu.in、7.5リッターのV8が搭載されていました。
(増田満)